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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:小六・彦六・蔵六・助六などに六が使われるのは?)

小六・彦六・蔵六・助六などに六が使われる理由

kine-oreの回答

  • kine-ore
  • ベストアンサー率54% (808/1481)
回答No.2

>元来は陸で無しと書いたが、そのうち碌で無しと誤記されるようになったとは想像しにくいです。 およそ、行儀の良い辞書の説明には、そもそも出典記録自体が不明瞭な、いわゆる方言や隠語など裏筋の情報を盛り込むわけにはいかないという制約があるため、どうしても限られた物の本の転載に止まらざるを得ない事情があるのでしょう。 それだけに「広辞苑」編者の新村出の辞書作りの背景情報満載の随筆集(「琅玕記(ろうかんき)」など)が貴重となります。 >名前や普通名詞に使われる「ろく・六」に関して、それなりに根拠のあることなどありましたら、お教えください。 以下に手元にある根拠の一部を上げておきます。 まず、発音活動の弱化に伴い摩擦運動が消滅し、舌音内での子交(ザ行音(歯音)→ラ行音(歯茎音))が、特に関西方面での方言の形ともなって進行したとの見方があります。 「「十分なこと。完全なこと」の意のマンゾク(満足)はマンロクに転音した。<手前さへ実らしくマンロクに狂言すれば>(役者論語)>。新潟・福井・島根・愛媛・高知・大分県では「十分に。完全な」の意で下に否定語をともなって、<マンロクにものも言えぬ><マンロクな物はひとつもない>という。」 「役に立たない者をののしってマンロクデナシ(満足で無き者)といったのが、語頭を落としてロクデナシ(碌でなし」)になった。マンロクニ(満足に)はロクニ、マンロクナ(満足な)はロクナになって、下に打消をともなって用いられた。<切り破ってロクニ読みもせず>(二代男)、<一人の親にかくすからはロクナ銀とは存ぜぬ>(淨・博多人形)。」(田井信之「日本語の語源 音韻変化論からさぐる」角川書店) 「役者論語」 http://kotobank.jp/word/%E5%BD%B9%E8%80%85%E8%AB%96%E8%AA%9E 「ろく (碌・満足) まろく・まんろく。 【ろくな・大した】あまり がいな・まるくた・まんさくな。 【大した事・ろくな事】しょーたること・しょっぺーこと・ろくたりなこと」。…」(東條操編「分類方言辞典」東京堂出版) 「ロクサマ【陸(碌)様】副詞 ロクスッポに同じ。」 「ロクスッポ 副詞 満足に。十分に。…ロクニ・ロクロクなどと同意で、下に必ず無しという意味の否定語を用いる。例)ロクスッポでけもせんくせに(ろくに出来もしないで)…ロクは碌または陸の字が正しい。」(牧村史陽編「大阪ことば事典」講談社学術文庫) 「ろく【碌】(形容動詞)(一)下に否定がなき場合 1)正常、2)安楽、(二)下に否定ある場合 3)満足。十分。よい。まとも。「ろくな医者には見せそうもない」(遊婦多数寄・明和8年)。  ろくで無し 名詞 役に立たぬやつ。極道者。」(前田勇編「江戸語の辞典」講談社学術文庫) 「「陸(ろく)」は水平という意味から転じて、まともなという意味に用いる。…「ろく」は後には「ろくに寝ない」「ろくでもない」のように、打消を伴った言い方に限り、漢字で「碌」と書くようになった。「碌」は石がごろごろしたさまを言う語で、「陸(ろく)」とは関係がなく、「碌々」は平凡で無益のことを言うが、「陸」の意味が変化するとともに、「陸」は一般にはロクと読まなくなったために、当て字で「碌」と書くようになったのであろう」(佐藤喜代治「日本の漢語 その源流と変遷」角川書店) このように、「満足」方言や関西言葉での転音、「正常」としての「陸(ろく)」からの否定形への転位、そんに伴う「碌」や「六」への当て字化とその否定的意味との融合、などが進行したとも思われます。 1)宿六 「やど【宿】(2)わが夫を他に対していう時の称。謙譲の意あり。「宿でも小ごとばかり申てをります」(浮世風呂・文化7年)」(前田勇編「江戸語の辞典」講談社学術文庫) 「宿のロク(デナシ)が…」=(うちの)亭主の役立たずめが…。 2)惣領甚六 イ)江戸中期(1765年)には「惣領甚六」名を名乗って「外道方」を務めた。 http://kotobank.jp/word/%E6%83%A3%E9%A0%98%E7%94%9A%E5%85%AD(%E5%88%9D%E4%BB%A3) 外道方狙いなので、三枚目のハシリとして、役柄からして「甚だしい+ロクデナシ」の意では。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E5%A4%96%E6%96%B9 3)ロクの隠語 参考:和田信義「暗黒街往来 : 隠語・符牒辞典」東亜書房 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1096008  ・「ロクゾウ」「ロク」 ロクゾウ…主人、ロク…亭主・主人・骨子。(51頁;27/31) 「男」の隠語「ろく」 ・山窩言葉…さぶ、とーろく、香具師言葉…ろく、どうろく、たろう。(9頁;6/31) 死体「ロク」 ・死…六字。ロク。六道。眠る。 ・殺人…六にする。(経文の六字から)。(12頁;8/31) ところで、命名の余談ですが、 ・山本五十六元帥は、6番目で、しかもお父さんの年が56歳だったとか。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E4%BA%94%E5%8D%81%E5%85%AD ・真田昌幸の子息の場合、自身は3男だったせいか、長男が三郎(信之)、次男が二郎(幸村)、三男が六郎という命名はどうしてなのでしょうね。

moto_koukousei
質問者

補足

たびたびありがとうございます。   ご紹介いただいた書籍のほとんどを持っていません。持っているのは広辞苑の江戸語の辞典くらいです。大阪ことば事典は注文しました。日本の漢語その源流と変遷はちょっと手が出ません。   (前田勇編「江戸語の辞典」講談社学術文庫)では、「ろく【陸】(形動)物の形・面など、歪みなく正しいこと。転じて(一)………」となっていました。 「「陸(ろく)」は水平という意味から転じて、まともなという意味に用いる。…「ろく」は後には「ろくに寝ない」「ろくでもない」のように、打消を伴った言い方に限り、漢字で「碌」と書くようになった。「碌」は石がごろごろしたさまを言う語で、「陸(ろく)」とは関係がなく、「碌々」は平凡で無益のことを言うが、「陸」の意味が変化するとともに、「陸」は一般にはロクと読まなくなったために、当て字で「碌」と書くようになったのであろう」(佐藤喜代治「日本の漢語 その源流と変遷」角川書店)という説明が続くのかもしれません。 ただ、一般用語として「陸」の意味が変化し「陸」をロクと読まなくなったために「碌」を当てたというような説明は、何となく不自然だと思います。江戸語の辞典では、ろくそっぽうは陸そっぽうを当てています。六尺/陸尺、行灯、行燈、行脚、修行、行為など発音も意味もあまり関係なく漢字を使うケースもあるのに、碌々や碌でもないは、陸が正しい字だったが碌に代わられたとなる説明は不自然な気がします。科白や仮令もその文字のまま使い続けているのですから。   やど【宿】が亭主(夫)を表し、それにロクを付したのが宿六であるらしいのはわかるのですが、野郎や、郎、助、之助、奴、兵、兵衛ではなく、ろくでなしのロクで六(碌や陸でもない)をつけるのが一般化するほどに六が使われるのがスッキリしません。 江戸時代に単にロクならば、六、六字、南無阿弥陀仏の名号をイメージしそうです。 六方男達とは関係なさそうです。http://8020zaidan.or.jp/kobore/doc_17.swf   四代目岩井半四郎の兄が、六代目中村勘三郎の門下で中村勘八を名のり、後に江戸中村座でおもに笑いを誘う道化方を勤めるとき惣領甚六と改名というのは、ますますわからないです。この改名以前に、明和2年(1765)当時市中で面白可笑しい者を惣領甚六と称した状態があったのだとしたら、それはなぜでしょう。惣領は旗本・御家人の跡取りというイメージだとして、18世紀の江戸で、愚か者・利口ではない者が甚六と通じたのがわかりません。いつから甚六が普通名詞として使われるようになったのでしょうか。歌舞伎で、惣領甚六が初代、二代目、三代目と道化方を勤め続ける中で、こうした利口とは言えない行動をするものを惣領の甚六と呼ぶようになったということはないのでしょうか。そうであれば、勘八や甚六は歌舞伎の名跡であって、もともとは八や六の数字に大きな意味は持たせていなかったということはないのでしょうか。 http://kotobank.jp/word/%E6%83%A3%E9%A0%98%E7%94%9A%E5%85%AD%28%E5%88%9D%E4%BB%A3%29 http://kotobank.jp/word/%E6%83%A3%E9%A0%98%E7%94%9A%E5%85%AD%283%E4%BB%A3%29 http://www.kusuya.net/%E9%B7%BA%E5%9D%82%E4%BC%B4%E5%86%85 http://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/image/enpaku/nishikie/100-4/100-4730.jpg   16世紀頃には甚六は、ろくでなしのような意味では使われていなかったのでしょう。 http://www.geocities.jp/widetown/japan_den/japan_den001.htm 統泰は、天文6年には三条西実隆の長逝、翌7年には粟屋元隆の失脚という悲運に見舞われるが、ずっと若狭の地に住んで、宮増画像などの絵を描いたり、地元の武士たちに謡を教えたりしていたようである。大野党の一人大野甚六なる人物に謡本二百番を進上したのもこのころであろう。この二百番の謡本を核として丹後の細川家においてできあがったのが、「妙庵玄又(細川幽斎の三男)手沢五番綴本」である。   古文書を見ると当て字というのか文字の混用?はごく一般的なことのように思うので、陸/六/碌の混用時期は不明だと思いますが、、、   「満足」方言や関西言葉での転音、「正常」としての「陸」からの否定形への転位は、いつ頃おきたのでしょう。 宿六、甚六が現在のような使われ方になったのは、いつ頃のことでしょう。

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