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モーメント
長さl、質量mの棒を滑らかな鉛直の壁に立て掛ける 床は粗く、静止摩擦係数をμとする 角度θを徐々に小さくしていくとやがて棒は滑り出す その直前の角をθ0として、tanθ0を求めよ 図は書いたのですが、どのように力のモーメントが釣り合うのか分かりません 教えてください!
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"力のモーメント" について、基本的なことを確認しておきます。 O,Pに伸びる棒があります。 O点が回転軸で、棒の一点Pに力Fが作用しています。 力Fが、棒を回転させることを考えます。 Fを図のように、2つの成分に分けて見ると F" は、回転に寄与していません。F"の方向に力を加えても、棒は回転するはずがないからです。 このことから、Fの成分F'(棒に垂直な方向の分力)が、真に回転に寄与する成分であることがわかります。 つまり、Fの、O点回りのモーメントの大きさMは M=F'・L=(F・sinθ)・L となります。 ところで、式は、F・(L・sinθ)と見ることもできます。 この式の L・sinθ が、 腕の長さ と呼ばれる量です。 図形的に見ると L・sinθ=OQの長さ です。 OQは、力Fの作用線(P,Qを通る直線)に、 O点から下した垂線 と位置づけられます。 以上から、力Fのモーメントの大きさは、 (1)F'×OP または (2)F×OQ として表すことができることになります。 もちろん、どちらで表しても構いません。 蛇足になりますが、θの代わりに 180°-θ を使っても sinθ=sin(180°-θ) が成り立ちますから、力 F と、FとOPのなす角度は 鋭角を使っても鈍角の方を使っても同じ結果を与えます。
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>重力によるモーメントはうでの長さがcosθ0×l/2で力がmgということでいいのでしょうか? その通りです。 確認しておきましょう。力のモーメントの大きさは 力の大きさ・腕の長さ として表されます。 ここで、「腕の長さ」とは、注目している力の作用線と、回転軸との距離(回転軸から、力の作用線に下した垂線の長さ)です。 添付図で、A点のまわりのモーメントを考えるのですから、回転軸はA点として考えることになります。 (1)mgによるモーメントは 力の大きさ=mg 腕の長さは、mgの作用線(添付図の D,Mを通る直線)に、Aから下した垂線ADの長さです。 腕の長さ=図のAD=(L/2)・cosθ ∴モーメント=mg・(L/2)・cosθ で右回り >垂直抗力のモーメントはどの三角形を見てるのでしょうか? まず、鉛直方向の力の釣り合いから N=mg という関係が成り立っていることがわかります。 (2)A点のまわりの、Nによるモーメントでは 力の大きさ=N=mg Nの作用線はB,Cを通る直線ですから 腕の長さ=AC(OBと同じ長さ)=L・cosθ ∴モーメント=mg・L・cosθ で 左回り (3)A点のまわりの、摩擦力 F によるモーメントでは 力の大きさ=F=μN=μ・mg Fの作用線はB,Oを通る直線ですから 腕の長さ=AO=L・sinθ ∴モーメント=μ・mg・L・sinθ で右回り 最後の力(A点に作用している、壁面からの垂直抗力N')によるモーメントは0(回転軸に加わる力は物体を回転させる能力を持ちませんから、そのモーメントは常に0)ですから、 棒が回転しない=”棒に作用しているすべての力のモーメントの和=0” という条件は mg・(L/2)・cosθ+μ・mg・L・sinθ=mg・L・cosθ として表されます。 すべての項にmgLが含まれていますから、整理すると簡単な式になって μ・sinθ=(1/2)・cosθ ∴tanθ=sinθ/cosθ=1/(2μ)
お礼
とても分かりやすかったです!ありがとうございました!
- gohtraw
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重力は垂直下向きで、その大きさはmg、作用点は棒の中点です。重力によるモーメントは 中心からの距離:L/2 重力の、棒に垂直な成分:mgcosΘ の積になります。 垂直抗力は垂直上向きで、その大きさはmg、作用点は床との接点なのでそのモーメントは 中心からの距離:L 棒に垂直な成分:mgcosΘ の積になります。 摩擦力は垂直効力に摩擦係数を掛けたもので、その方向は水平(棒と床の接点から壁に向かう方向)、作用点は床との接点です。そのモーメントは 中心からの距離:L 棒に垂直な成分:mgμcosΘ*sinΘ の積になります。
補足
すみません 棒に垂直な成分とはどのことですか?その延長線上は何の点を通るのですか?
- gohtraw
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壁との接点を中心とした場合の (1)重力によるモーメント L/2*mgcosΘ (2)床から受ける垂直効力によるモーメント L*mgcosΘ (3)床から受ける摩擦力によるモーメント μL*mgcosΘ*sinΘ が釣り合います。(1)と(3)は同じ方向、(2)だけが逆方向なので L/2*mgcosΘ+μL*mgsinΘcosΘ=LmgcosΘ cosΘ/2+μsinΘcosΘ=cosΘ μsinΘ=cosΘ/2 μtanΘ=1/2
補足
すみません 重力によるモーメント L/2*mgcosΘ 床から受ける垂直効力によるモーメント L*mgcosΘ 床から受ける摩擦力によるモーメント μL*mgcosΘ*sinΘ 重力によるモーメントはうでの長さがcosθ0×l/2で力がmgということでいいのでしょうか? 垂直効力のモーメントはどの三角形を見てるのでしょうか? 摩擦力のモーメントはなぜこんな式になったのでしょうか? 教えてください!
お礼
さらなる解説ありがとうございました!