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枕草子 91段

枕草子の91段に乳母や女房、源少納言、中納言などと出てきますが、彼女たちの仕事はなんですか?彼女たちの立場等に違いがあればそれも教えてください。 また、この段はインターネットではなかなか情報が見つからないのですが、表現技法や表現の工夫等がみられる点などについて書いてあるサイトがあれば教えてくださると助かります。 よろしくお願いします。

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  • TANUHACHI
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回答No.4

 こんばんは、夜分遅くに失礼します。 昨夜『枕草子』の第91段「ねたきもの」の大意をお話ししましたが、高校の古文の授業とのことですので、少し追加して文法とくに敬語のお話しをします。 【敬語を理解するポイント】 準備作業として、該当する部分に登場する人物を全て書き出します。 このお話しでしたら「南の院におはします頃~」以後のパートの登場人物は (1)中宮定子 (2)清少納言 (3)命婦の乳母 (4)作業に携わるその場にいた人達(清少納言の同僚達) (5)源少納言 (6)中納言の君 の6人+アルファ((4)の人数は確定できません)です。 II.敬語および敬語と思われる部分を抜き出す。 (A)「おはしますころ」 (B)「縫ひて参らせよ」 (C)「賜はせたるに」 (D)「縫ひ給わぬ人」 (E)「縫ひ給ひしを」です。これを「誰が誰に対して言っているのか」「誰の行動を示しているのか」を念頭に置いて訳します。この部分はご自身で訳してみてください。 III.文法規則をチェックする。 具体的にこの文中に使われてる技法として係り結びがあります。一つの文章の終わりを示す動詞は通常「終止形」ですが、以下の係助詞が文中にあった場合は特定の活用形で文章を締めくくります。これを「掛かり結び」と呼びます。 具体的には「ぞ・なむ・や・か・こそ・も」の6ヶの言葉で、二つの機能に分類されます。 (i)「強調表現」………文型として「ぞ・なむ・や・か+連体形」。意味としては取り立ててありませんが、その強めることによる筆者のニュアンスを訳で補足的な形で表現しておけば、よく理解出来ているねと評価されるでしょう。例えるなら英語の原級・比較級・最上級といえば解りやすいかもしれません。その順番としてランクをつけるら「ぞ<なむ<こそ」です。 (ii)「疑問的表現」………文型として「や・か+已然形」。意味としては文字どおりのものです。 (iii)「反語的表現」……文型として「や・か+已然形」。文面としては疑問の形をとりながら、表面上とは逆のことを言いたい場合に使われます。逆のニュアンスを示す文章表現と理解すれば解りやすいかもしれません。この用法だけは現代の口語表現にも残っています。「豈(あ)にはからんや」として「想像に反して…」の意味で使われます。  テストなどではこの「反語的表現」が出題される確率としては最も高いものですので訳し方として「~だろうか、いや~ではない」との形を憶えてしまってください。 【おまけ】 昨日「ねたきもの」を受ける形とお話ししましたが、「あさましきもの」「くちをしきもの」「はしたなきもの」などがあります。ここに挙げた類例は「ねたきもの」を訳出した結果によるものです。ですから人それぞれに作品としての『枕草子』を受け止め方がありますので、これ以外にも様々な「感覚とその理解の仕方」が成り立ちます。  清少納言は現代風にいえば、バリバリのキャリアウーマンしかもそんじょそこらの男など刃が立たないほどの紀要様レベルの持ち主です。ですから彼女に対する風当たりも強く、紫式部などは清少納言を「自分の教養の高さを鼻に掛けるイヤミな女」などと言ってもいますが、実際に紫式部が清少納言を快く思っていなかったとも断言はできません。互いに宮廷で脚光を浴びていた二人ですから、その存在を互いに意識し表面的には対極的な存在を装っていても、オトコ社会に生きる女性の立場としては共感する部分もかなりあったはずで、現代で似た例を探すなら、差し詰め「ユーミンとみゆき」の様な関係ともいえましょう。音楽をどの様な形で表現するか、シルク・ド・ソレイユの様な大掛かりなセットをステージ上に拵える形と最小限のセットで観客の創造力に任せる形。でも二人は互いに「言葉の可能性」に対する真摯な姿勢は同じです。言葉の可能性を求めて流離い続ける姿勢も同じです。 【参考文献】 学校の図書室か公共図書館に行き『講談社学術文庫-枕草子 上・中・下』『小学館 新編日本古典文学全集 枕草子』を探してみてください。共に丁寧な現代語訳が附され、前者は『枕草子』それぞれの段に関する様々な注釈書を丹念にあたっていて、比較する場合に参考となります。 それでは発表がんばってください!

luv-aber
質問者

お礼

ありがとうございます

その他の回答 (3)

  • TANUHACHI
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回答No.3

 ご事情を拝察して仕切り直しの形でお話しします。その前に返信が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。ごめんなさい。  さて当該の段落ですが前回おうかがいした「職の御曹司におはしますころ」ではなく「ねたきもの」ですね?。 こうした「~のもの」は枕草子が持つ魅力の一つです。清少納言か宮中に奉仕していた頃に見聞したできごとを彼女の感性を通じて評価したまさにエッセーの神髄ともよびうる部分です。前置きはこの程度にして早速本論に入ります。 タイトル「ねたきもの(むしゃくしゃしてカリカリするもの或いはイラッとくるもの)」 【大意と梗概-TANUHACHIバージョン】  むしゃくしゃするもの。それは人に宛てた手紙でも返事でも、書き終えて使いの者に持たせた後で、あっ、あそこの文章や文字はこうすれば良かったなどと気付いても既に後の祭りとなってしまったこと(我ながら情けない)。  急ぎの縫い物をする時、上手く縫えたと思って最後に貼りを抜いたら、糸尻を結ぶことをすっかり忘れていたの、さらにもっと恥ずかしい話を告白すると裏返しに縫っていたことにきがついてないかったの(カリカリするけれどその原因が自らにあるトホホな私)。  そういえばこんなこともあったっけ。中宮様がご実家の南の院にいらした頃、「大至急のお仕立て物です。皆さん、間に合うように大勢で手分けして縫って差し上げて」との業務命令が下されたので、みんなが南側の明るいところに集まり、(中宮様の)お召し物の片側ずつを誰が早く縫い上げるかとライバル意識むき出しで互いに側に座りもせずにひっちゃきになって縫い物をする様子は、傍から見ればどうかしていると思う。  そんな時に命婦人の乳母が、いち早く縫い上げその場に置いたのはよかったのだけれど、彼女が縫ったのは幾つかあるパーツのうち、裄(ゆき)の長い方で、それが裏表になっていたことに気が付いていなかった。糸留めをする間も惜しんで慌ただしくその場を立ち去ったが、全てのパーツを組み合わせる段になって初めてこのことに気付いた(アチャー)。このことをその場にいた他の人達が(「ふーん、あの人普段は偉そうにしているくせに、いざとなったらからっきしダメね」などと)陰口をたたきながらせせら笑っていた。  「早く縫い直して!」との声に対し、あの女(命婦の乳母)は「一体、誰が間違いに気付くからと言って直すのです。綾織りなどのデザインがあるものならともかく、裏を見なくともなるほどオカシイとわかるから直しもするけど、これは無地のお召し物ですから、何を目印としてこれが裏表だから縫い直さねばならないと言い切れるのですか。まだ縫っていない人に直させればいいでしょ!」と逆ギレして、やり直そうともしないので、同僚の源少納言やら上役の中納言といった女官達が、ぶつくさ言いながらしぶしぶといった様子で、あの自己チュー女の後始末(裏表を間違って縫った着物の半身)を持ってきて縫い直している。その光景を目にしていると、あの女にはイラッとくるが、そうまでしなけりゃいけないの?仕事って本当に大変ねと滑稽に感じてしまったりする(周りに迷惑かけても全く気が付かないKYなあの女を今後一体どうしてくれようか、本当にストレス溜まって苛つくわ)。  物語の梗概および大意はこんな所ですが、実は『枕草子』には様々な仕掛けがなされています。この段の内容を受ける形のエピソードが他にも幾つかありますので、学校の図書室や公共の図書館に行き、対訳の載っている『枕草子』を実際に読んでみましょう。僕の訳は学校の先生がお勧めする内容とは限りませんが、原作者の清少納言も現代の人間とさして変わらない感性を持ち仕事に勤しんでいたことを想像すると不思議な気持ちになってきます。と同時に日本語が持つ「言外のニュアンス」を読みとる楽しさも味わうこともできます。  ざっとこんなところですが、ここに出てくる「源少納言」「中納言」は律令制に基づく太政官と呼ばれる政治システム(現在の政府)のうち太政大臣(常設ではありません)・左大臣(総理大臣)・右大臣(副総理大臣)が政治を取り仕切りその政府の事務局に当たるのが「少納言局」です。つまり政府の外局という形になります。ですから「源少納言」は少納言局に務める源家の誰それさんという意味になります。会社で言えば○○課長くらいの役職ですがこの設定では女官ですので、少納言源のだれそれさんの下で働いている女性スタッフの意味となります。  一方の「中納言」ですが、これは大納言の数が減らされたことにより当初は臨時的に設けられた役職です。会社で言えば部長クラスにあたります。そしてこれもこの話の舞台となったのが女性であることから少納言の時と同様、○○部の××部長が統括するチームで働く女性スタッフと成ります。  共に清少納言の職場に勤務する女性達ですから、とりまとめの役所は中務省(なかつかさ省)の中宮職(ちゅうぐうしき)となります。  なお♯2の方は「中納言」などを律令官制上の「四等官(かみ・すけ・じょう・さかん)」のそれと同一視されているようですが、それとは異なります。女性は律令制および太政官制度の下では官職に就くことはできなかったとのことを付記させていただきます。この方が仰る「座っているだけでお金が入ってくるのが貴族である」との認識は必ずしも妥当な評価ではありません。彼らが領有する荘園の名目上の所有者は王家です。たとえば美服門院領や八条院領などは女院領と呼ばれ荘園公領制の上では相当の部分を絞めます。と同時に実際の荘園を管理維持する受領や悪党とよばれる在地の管理者や土豪層が中世の主役として成長していくことになります

  • ennalyt
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回答No.2

仕事なんかないですよ、平安貴族に。 社会で荘園って習ったでしょ、自動的に年貢が入ってくるから働かなくていいの。 いいなぁ~と思わなくもないですが、 鳥かごの中のインコと変わんないよね。 餌が来るから歌を歌ってさえいればいい。 暇で暇でしょうがない連中の戯言が「枕草子」ですよ。 だらだら書き連ねてるでしょ。 でも文化というのは暇であることが前提で発達するからなぁ。

  • TANUHACHI
  • ベストアンサー率31% (791/2549)
回答No.1

 当該の第91段の「職の御曹司におはしますころ」ですが調べましたところ典拠は能因本であることがわかりました。  スタンダードとされる古典体系では第87段に相当します。古典は写本の種類によって配置が異なるケースが多々ありますので注意が必要です。  さて前置きはこれ位にして、質問者様はまさか日本文学科に在籍している大学生ではないでしょうね? もしそうであるならば、回答を控えさせていただきます。自らの専門に関して調べもせずにインターネットに頼るというのでは余りにも不誠実です。  この質問にお答えできるようでしたら、あらためて答えさせていただきます。

luv-aber
質問者

補足

すみません、申し遅れました。高校2年生です。 授業で一人一人各段を担当して調べてくることになり、学校の図書館ではあまり資料が見つからなかったのでインターネットに頼っているのですが、マイナーな段なのか情報が少なく、困っている次第です。回答頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。

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