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ベクトルはなぜ平行四辺形の辺に分解されるのか

htms42の回答

  • htms42
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回答No.7

#5です。 #6に速度について書かれています。 >前回、速度ベクトルが平行四辺形則で成分分解できるのは経験事実だと書きましたが、速度ベクトル「だけ」に注目するなら、全然そんな事はありません。そんなの人間の勝手です。それは速度という現象の数学的表現の問題であり、ベクトルよりもスカラー成分で計算した方が遥かに単純なので、成分分解した方が遥かにお得です(簡単だから)。 #5に書きましたが成分分解ができるというのは合成の規則が確認されることによって初めて言えることです。平行四辺形則というのは合成の規則です。分解はそれを逆に使っています。「成分」での表示というのは座標系の設定という表現の問題が新たに入ってきています。座標系の設定が人間の都合によるものなのです。そういう表現で考える方がやさしい場合があるということとは別の話です。 力も速度も合成可能な量であるというのは確かめないといけないことです。 力の合成(合力を求めること)については#5に書きました。 速度の合成も確かめないとピンときません。 速度の合成というのは運動の合成のことです。 「合成」という言葉に直感的に結びついているのは2つの運動が重なっているという場面です。運動している1つの物体の上で別の物体が運動している場合です。動いている電車の中で歩くという場合を考えると分かりやすいでしょう。普通、進行方向に沿って前向きか、後ろ向きかの2つの運動しか考えていないことが多いですが横に歩いても斜めに歩いてもかまいません。流れのある川を横切るという場面もよく問題には出てきます。2次元になると急に難しくなります。数学的な形式に従えば解くことはできるでしょうが何かしっくりいかないままに答えだけが出たという結果になるのです。運動が合成されるという部分での押さえ、現象的な理解の方が追いつかないからです。平行四辺形で表されるような合成の規則に従うというのはかなり繰り返して練習しないとのみ込むことができません。数学的な表現の理解と物理的な現象の理解と2つのハードルがあります。 2つの速度ベクトルV1,V2が合成された速度ベクトルをV3とします。合成の意味で(+)と書くことにします。 V3=V1(+)V2  V2の代わりに-V2を使う事もできます。V4=V1(+)(-V2) 「電車の中である方向に歩いてみた、次はそれとは逆方向に同じ速さで歩いてみた」という場面です。 V3,V4は地面に対する位置の変化で考えていることがわかります。電車の速度も地面に対するものです。人の歩く速度は少しややこしいです。地面に対する運動を電車に対する運動に移し替える操作が必要になります。 2つの運動の差を取るというのを(-)と書くことにします。 これはv1,v2で表される2つの別々の運動があって、その運動の結果の違いの生じ方を見ているという場面です。具体的には運動している片方からもう一つの運動を見ている場合に対応します。相対運動です。 v3=v1(-)v2 2つの運動は対等ですから結果はどちらの立場で見るかによって変わってきます。式の後ろに書かれている運動をしている方(2の方)の立場で見ているとします。動いている電車の運動を電車の外で運動している人が見た場合に対応します。電車の位置の変化を人の位置に対して考えています。動いている電車の中で人が運動している場合の人の位置の変化を地面に対して考えている場合とは事情がかなり異なります。 a(+)(-b)とa(-)bが同じになるということは確かめるべき内容です。数字を入れて刻々の位置を求めて確かめればいいです。でもたいていはいきなり、同じになるという事を認めて2つを区別せずに c=a+(-b)=a-b としてしまうのです。これが言えなければベクトル空間にはなりません。ベクトルだから当然なりたつとしているような感じがします。事情が違うと言っていた運動を同じものだとしてしまうような見方の変更が行われていることになります。力学の勉強ではこれもハードルの一つになります。運動という具体的な現象が背景にある速度をベクトルとして扱うというのはかなりの抽象化が行われた結果です。具体的な現象に付随しているいろんな性格の違いを切り捨てています。しかし、こういうことはたいていは考えてはいません。現象の意味を考えるのではなくて数学的な表現の方を優先させてしまっています。 二次元の相対運動の場合でも数式優先という場面が出てきます。 「東向きに動いている車から北向きに動いている車を見た時どのように見えるか」 という問いだとします。(これは普通に高校の物理で問題として出てくる場面です。) たいていは見える方向が一定の場合について、位置の変化を出して、距離の変化を求めて、相対速度にしています。教科書に載っている図は全てこの場合です。見える方向の変わる場合が例になっている説明は見たことがありません。この2つはかなり印象が異なります。東向きに走っている車の前を別の車が北向きに横切って行ったというような場合であれば、初め右に見えていた車が左に見えるように変わるのです。見える方向が大きく変わります。相対速度で考えた速度の方向は一定であるというのが納得できなくなるのです。どちらもが同じ表現になるというのを理解するのにはかなり大きなハードルを越える必要があります。でも見える方向が変わるというのが一般的な場面です。見える方向が一定であるというのは道路の交差点から同時にスタートするというような特別な場合です。たいていはこういう場面の違いを問題にしないで、刻々の位置の変化も追いかけずに、式の操作だけで一般的な表現ができたとして終わっています。図の中にいきなり速度ベクトルの矢印を書き込むという説明はこれを表しています。こういう説明である限り、見える方向が変わるという運動が相対速度で表すと同じ向きになるのはどうしてだろうという疑問が出てくる余地はありません。図から離れてそういう疑問を持つ生徒は置き去りになってしまいます。 #5で書いたことと重なりますがもう一度書きます。 ある量がベクトルであるということが言えるのは 大きさと向きを持っているというだけではだめです。 演算の規則も含めてのベクトルです。 図形としての矢印と、矢印がベクトルを表しているということは別のことなのです。 演算の規則の確認にはかなりの抽象化が必要になってくる場合があります。 成分の方が先だとする考え方は「数字の組をベクトルとする」という数学での立場のものです。 行列・行列式で出てくるものです。その場合、身長と体重をセットにしてベクトルと考えるというようなことも出てくるでしょう。物理で出てくるベクトルでは成分は後です。基準の方向を決めるという操作がない限り成分は出てきません。合成と分解の規則の確認がない限り成分で表すこともできません。 元々の質問がおかしいのは合成の規則が示されていないというところにあります。 2つの任意の方向に分解するというのは可能でしょう。そのようにして得られた成分ベクトルが意味を持つのは合成するともとのベクトルに戻るという場合です。成分ベクトルともとのベクトルとの関係が平行四辺形になっていない場合はどういう合成の規則を満たすとしているのでしょうか。その合成の規則が力の場合に当てはまるのかも問題になります。

LV314
質問者

お礼

ありがとうございます 参考にさせていただきます

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