- ベストアンサー
塩素と漂白について質問します
- 無地に染められたポリエステルの生地を塩素系漂白液につけると、漂白液の中では色落ちしないが、取り出して水洗いしないで乾かすと退色する。水洗いすると全然色落ちしない理屈について教えてください。
- 綿100%の無地の生地を水ですすいでいるときのほうが色が落ちる。漂白液を直接生地にたらすと、空気に触れている部分が先に白くなっていく。この現象についての反応について教えてください。
- ポリエステルの分散染料での染料の堅牢度は強さや弱さがないが、退色しやすい糸や退色しない生地があるように思います。この違いについて詳細を教えてください。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
塩素系漂白剤の重要な成分は次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)です。 NaClOは酸化剤として機能します。 NaClOは空気中の酸素や二酸化炭素とは(短時間では)反応することはないと思います。 また、水とも反応しません。 さて、水洗いせずに乾かすと色落ちしやすいとのことですが、これは(水分の蒸発によって)NaClO濃度が高くなっているためではないでしょうか。 NaClOは漂白剤原液には5%程度しか含まれていません(あまり濃いと保存中に徐々に分解しますので)。 ですが、布に漂白剤(NaClO+水)が付着した状態で空気中に放置しますと、水だけが気化しますので、結果として布上のNaClO濃度は高くなると予想されます。 この高濃度化によって漂白の速度が上がるのではないかと推測しております。 また、布の種類によって色落ちの度合いが異なる、という現象ですが、これは化学反応(色素の分解)だけでなく、物理的な変化(脱吸着)の影響も強いと思います。 色素が「布の表面に付着している状態」と「(布の表面から離れて)水に溶解している状態」のどちらが安定かによって染色or脱色が決まるように思います。 漂白前の状態では、布と色素はお互いに強く引き合っています(このときの引き合う力の大きさは、布と色素の組み合わせによって決まっているはずです)。 そこにNaClOが添加されると、色素が部分的に酸化されるなどして、引き合う力が弱くなるのかもしれません。 あるいは、色素の安定構造や布分子の電荷密度分布が変化するなどして、引き合う力が弱くなるということもあるのかもしれません。 やがて、布と色素の引き合う力が一定以下になったとき、色素は布から離れてしまうはずです。 もともと布と色素が強く引き合っていれば簡単には色落ちせず、逆に、もともと引き合う力が弱かったなら簡単に色落ちする、ということではないでしょうか。 ほとんど憶測ばかりで申し訳ないです
お礼
ありがとうございます。 漂白剤が残っている状態で水分が蒸発すれば濃度が高まりますね。 納得いたしました。