- ベストアンサー
FFとFRのハンドル操作に対する反応の速さについて
- FF車とFR車のハンドル操作に対する挙動の違いについて質問です。
- FF車ではハンドルの切り替えに対する反応が早く、センターから少しハンドルを切っただけでも車体が反応するのに対して、FR車では反応が遅れることがあります。
- 借りたマツダロードスターもFR車ですが、ハンドルを切る操作に対して少し遅れて車体が反応するように感じました。FR車は一般的にこのような挙動を示す場合があります。
- みんなの回答 (7)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
・・・なるほど。御質問の内容には、2通りの回答がありますが、その前に。 ※最初に老婆心ながら・・・車両運動というモノの解説から。もし御存知でしたら飛ばしてください。 操舵に対する車両の旋回方向の運動は、ごく大雑把にいうと『ヨーイング運動』と『横加速度』につきます。 ばねやダンパやスタビやアライメントを変えるとか、さらにはサスペンション・ジオメトリまで変更するなどと言う行為は全て、結局のところヨーと横加速度2つの運動のGain(ゲイン=増加量と共振周波数)とPhase(フェイズ=操舵に対する時間的遅れ)を変更するということになります。 さて回答ですが・・・の前に、こちらから質問です。 『クルマの反応』というのを、何で(どんな現象で)判断されてます?この回答如何で、御質問に対する回答が2通りに分かれます。 その1;単にハンドル操舵に対する車両の動き出しが早いか遅いかだけを感じ取り、それで判断しただけ。実はヨーなのか横加速度なのか判っていない・・・場合 ※人間はヨーイングや加速度を、三半規管という耳の奥にあるセンサで感じていますが、実はクルマ(特にスポーツカー)のパッケージングでは、ホイールベース内のどこに人間のアタマを置くか?が重要になります。 ところで、クルマの旋回とは円周上の運動なので、仮想的な旋回中心が求められるということを御存知ですか?この旋回中心は、車速に関係なくハンドルを切った瞬間はリヤ車軸の延長線上に発現します(その後車速によって旋回中心が前方にズルズル移動していくワケですが・・・)。つまり操舵後の立ち上がりから明確にヨーイングが感じられるクルマを作るなら、アタマがリヤタイヤの近くに来る様に設計する必要がある(アタマを、最初に発現する旋回中心に出来るだけ近づける必要がある)、ということです。(実際ロードスターを横から見ると、そうなっていますね?アタマがリヤタイヤから離れていると、人間の感覚ではヨーイング運動は横加速度とゴッチャになり易く、ヨーイングと横加速を切り分けて感じる事が出来ないヒトにとっては、『ハンドルを切った瞬間横加速度がドカンと出るクイックなクルマ』と感じてしまいます。) ※ここでFF車のパッケージングを見てみましょう。FF車の多くが、ドライバをフロントタイヤの近くに座らせる様に設計されていますね?これは室内や荷室を広く取るというあまり面白味のない理由の他、加速時にリヤに移動してしまうフロントタイヤの荷重を補てんし、駆動力を少しでも確保するという重要な理由があります。 つまりFF車の多くではドライバの頭はリヤタイヤから離れたところにあるというワケで、操舵した瞬間はヨーイングより横加速度を強く感じる様になります。アタマがリヤタイヤに近いというクラシックなスポーツカーの文法に則ったロードスターが、『FFに比べて明らかにワンテンポ遅い』と感じられるのも、当然です。 その2;ヨーイングと横加速度を分別して感じ取り、結果、総合的に見てロードスターは応答性が低いと結論付けた・・・場合。 ※ハンドル操舵後の過渡特性を見ると、ヨーイングと横加速度には応答に差があります。 細かいことを言いますと例外もありますが・・・一般的には、横加速度の方がヨーイングより応答がよいです。 で、このヨーと横加速度の応答差をツメると、フィーリングが向上することが判っています。官能性能が重要なスポーツカーでは、フツーのクルマより長い時間をかけて、この部分を慎重にチューニングしています。 このチューニングですが・・・ヨーを早めて横加速度に合わせようとしても、車両のレイアウトが決定した時点でヨー慣性モーメントという数値が決まってしまい、なかなか早めることができませんが、横加速度はヨーに合わせて『遅らせる』事が出来ます。 いろいろな手段がありますが、最も効果的なのは『ロールの速さと大きさを調整する』という手段です。その為、たとえば欧州製の高級スポーツカーでは、ジャガーやベンツだけでなくポルシェやロータスの様なスーパーカーまがいのクルマでさえ、ガチガチのサスでなくタップリ・ゆっくりロールするチューニングになっているものが多いです。 ※斯様なスポーツカー・チューニングが施されていると思われるロードスターでは、横加速度の応答はFF車の、特にばねが固められている『スポーツハッチ』よりは劣ることになるでしょう。 ※但し、ヨーイングはよくチューニングされています。ハンドルを切ると、横加速度はあまり感じられなくても、長いノーズがブンブンと右に左に向きを変える(これがヨーイング運動)のが視覚的にも判るでしょう。フロント周りのマスが大きいFF車では、この種のヨーイング応答は望めません。
その他の回答 (6)
- kazu780170
- ベストアンサー率22% (121/527)
あまり運転してはないですが,オートザムAZ-1を発表会で試乗した時,直進するのにこれほど気を使う必要のある車があるのかって思ったのを今も覚えています。皆さんが回答されているように設計者の意図なのでしょう。
- xxyyzz23g
- ベストアンサー率41% (992/2392)
ロードスターがFRの典型でないかと。FRがすべて同じ挙動かといえば 車種により違います。これはFFでもMRでも同じです。 車重、車高、重量配分、コンセプト、ホイールベースも違います。 同じMAZDAのRX-8や、排気量違うけどオートザムAZ-1 SUZUKIカプチーノ、HONDAビート、FFのダイハツCopenにも 一度試乗、レンタルできる機会があれば乗ってみると 面白いと思います。全く同じ車の2駆と4駆で乗り比べても FF,FRベース、ターボでもいろんな違いが分かりますし 好みも感じ方も人それぞれですので。
- microburst
- ベストアンサー率29% (181/618)
こんにちは レガシー4WDと、ステージアFRを乗り比べると、レガシーに乗りなれて来た感覚でハンドルを切ると、ステージアFRの方が、明らかにハンドルのレスポンスが(クイック)な感覚です。 nuwv様の感覚とは逆 という事になりますね。 前の方の答えの通り、車それぞれの設計上の性格であって、それ以外にも、バネを固くしているFFという話になると、「個体差」も有るかと思います。 サスペンションのセッティングがノーマルの状態でも、SUBARU系は、SKYLINE系に比べて どたばたするような固さが有るのに ですよ。 メーカーの考え方や、ホイルベースの長短、タイヤ自体の性格などが絡んできますので、別個のシャーシーの車でFFがFRかで、「こういう性格である」とういう区別は、あまり意味が無いと思います。 一定速度での比較、加速時の比較でも、極端な話、 エンジンブレーキをかけている状態での比較でも、それぞれの性格は変わってきますから、単純に比較するのはちょっと意味合いが違うと感じました。 ご参考まで
- rgm79quel
- ベストアンサー率17% (1578/9190)
それはFFとかFRとかは関係ないです。 設計する時の味付けの違いです。 メーカーごとに割と違いがあります。
- 4 1/2(@1143)
- ベストアンサー率10% (373/3454)
それは、FF、FRの違いではなく、車のセッテイングの違いです。 車と言うのは、高速での安定性を確保するために、直進付近でハンドル操作にあまり反応しない様にセッテイングされています。数字には表れなくても、このらへんの作り込みが、高速道路で長距離を走った時の疲労感の違いに現われてきます。 逆に出来の悪い車は、直進しながら、車線の中で大きく右に左にに蛇行しながら走行しながら走行しています。(見る限り、国産ではIQが最も酷いようです。) 一般的にヨーロッパ車は、直進付近では安定していても、ハンドルを切るとちゃんと曲がる作り込みが、国産とはレベルが違います。 国産でも、インプレッサSTIは最もクイックなギアレシオのステアリングが付いていながら、高速での安定性が高いのは、この辺りの作り込みの違いです。
- makoto111
- ベストアンサー率24% (174/719)
FRはリアタイヤの向き(真っ直ぐ)の力を受け、タイヤの向いている方向に力が逃げることで向きが変わります。 FFの場合はタイヤの向きにそのまま力が働きます。 一定速度上でハンドルの反応だけを考えれば、FFの方が反応は早いでしょう。 ※あくまで反応の違いだけを考えた場合です、車全体の動きとは別な話しとします。
お礼
大変に詳しい解説ありがとうございました。 横加速度とヨーイングの違いどころか、その2つの名称や存在さえ知りませんでしたが、 じっくり読んでみると今回の疑問の理由が分かったような気がしました。 FFの方が横加速度を強く感じ取りやすく、そのために急激な横加速度の発生を 実際の動きであるヨーイングと取り違えていたのかもしれません。 であればロードスターの挙動も、左右に振った時に緩慢に感じられたのは 横加速度とヨーイングの時間差が詰められていて、ヨーイングの発生が実際には 遅くはないのに遅く感じられたのではないかと思うのです。 以上とても表面的な理解ではないかと思うのですが、合点のいく回答をいただき 感謝しております。ありがとうございました。