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生物Iの分野における肺炎双球菌についての質問です

生物Iの分野における肺炎双球菌についての質問です 模試で解説を見ても納得できなかった所があったので質問します 以下問題 [実験] 生きたR型菌と生きたS型菌を混合培養している培養液中に、R型菌に特異的に結合して沈殿を生じさせる物質Xを十分量加えた。その後、試験管の底に生じた沈殿をすべて除去したところ、培養液中では生きたS型菌のみが増殖していた。 次の(1)~(5)のように調整した培養液を用意し、しばらく静置した。その後、各培養液に物質Xを十分量加え、試験管内に沈殿が生じた場合はそれをすべて除去し、培養液中に増殖した菌がいるかどうかを観察し、その結果を表1に示した。なお、表中の+は増殖した菌がみられたことを、-は増殖した菌がみられなかったことを示す。 (1)煮沸殺菌したS型菌と生きたR型菌を含む培養液 (2)~(5)割愛 問 (1)の培養液をしばらく静置した後、物質Xを十分量加えた試験管での沈殿の有無は? ――――――――― というものです。 私は沈殿は無いと思いました。なぜなら煮沸殺菌したS型菌には病原性は無いものの、そのDNAによってR型菌はS型菌に形質転換するので、試験管内のR型菌はS型菌になり、試験管内にはR型菌は無くなり沈殿は無い と考えたからです。 しかし解説には 一部のR型菌だけが形質転換を起こしてS型菌に変化する。したがって、試験管中には生きたR型菌と生きたS型菌が混在しているので、物質Xを加えると、生きたR型菌の沈殿がみられる。 とありました。 なぜ一部のR型菌だけで、他のR型菌は形質転換を起こさなかったのですか? その点だけよくわからなかったので、ご存知の方、教えて頂けると非常に助かります。 どうかよろしくお願いします。 乱文失礼しました。

みんなの回答

  • suiran2
  • ベストアンサー率55% (1516/2748)
回答No.1

ご質問者さんの大きな間違いは、全てのR型菌がS型菌に100%の効率で形質転換すると考えているところです。しかし、形質転換が起こる細菌は極めて少数なのです。極めて効率が悪い理由は下記です。 (1)DNAのような高分子の物質は細菌の細胞膜を普通は透化しませんから細菌内に入れないのです。 (2)例え入ってもほとんどは分解されてしまいますが、ほんの一部のものだけが相補性のあるDNAを組み替えて形質転換します。 ご質問の問題では、大部分が形質転換を起こさないR型菌です。ほんの一部だけが形質転換を起こしてS型菌に替わったわけです。ですから解説のように試験管中には生きたR型菌と生きたS型菌が混在しているわけです。 間違いやすいことは、ネズミの実験ではS型菌のみが発見されることから全てが形質転換されたと思いがちです。しかし、ネズミの体内で行う場合には形質転換しなかったR型菌はネズミの白血球に捕食されてしまいますから生き残れるのはS型菌のみになるわけです。決して100%形質転換が起こったわけではありません。 この形質転換の実験で重要なことは、その実験が生体内か試験管内かで異なることです。 一般の細菌は細菌内にDNAが入りませんが、極めて幸運なことに肺炎双球菌だけは自然状態でも細胞分裂の一時期にDNAを取り込める時期があります。ですからこの実験を他の細菌で行っても形質転換はしませんから大発見はなかったわけです。ちなみに大腸菌等では特殊な処理をしてDNAを取り込めるようにしたコンピテントセルでないと形質転換は起こりません。また、電気刺激を利用したり、中にはDNAを細胞内に銃で打ち込む等の操作が必要です。

noname#128517
質問者

お礼

お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 わかりやすい丁寧な説明ありがとうございます。 全部が全部形質転換を起こさないのなら問題解決です。 次に似たような問題が出た時は教えて頂いたことをしっかりと生かしたいと思います。 本当にありがとうございました。

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