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複素積分 ∫[-∞→∞] (sinx)/x dxについて
- 複素積分の解説として、教科書では略された部分があります。解説を通じて、留数定理が使用されていないことがわかります。
- 複素積分 ∫[-∞→∞] (sinx)/x dx=π の計算に関して、教科書の演習問題であるため、解答が記載されています。
- 質問のポイントとして、半径εの半円弧であるD2に関する積分の計算方法が疑問として挙げられています。
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>F(z)はCで正則なので∫[C] F(z)dz = 0 >がコーシーの積分定理だけでなく留数定理からも導けたということですね、コーシーの積分定理にとらわれて見えていませんでした そういうつもりで書いていましたが、そう書いている所は見つからないですね。(web上でしか探してませんが・・・) 留数定理の特別な場合がコーシーの積分定理と考えても問題は生じないと思いますが、そう考える事は少ないのかもしれません。 >手持ちの教科書ではaが1位の極でf(z)=h(z)/g(z)で表せるとき >Res(a) = h(a)/g'(a)と書かれていました あぁ、aは1位の極という条件があったのですね。 教科書に書いてあるのならそれでいいのでしょう。(私などの言うことよりは教科書に書いてある事を信じるべきです) >>>D1とD3は実軸上なのでその経路上の積分においてF(z)=F(x)=exp(ix)/xと置き換えられる >これは本当にいいんでしょうか。教科書などでもいきなりやってるのでなんとなくやってましたが >∫[実軸と水平な直線N]F(z)dz = ∫[Nの左端のx座標→Nの右端の座標]F(x)dx について手持ちの教科書では説明が見当たりません 例えば、#2への補足のD2'上の積分の計算で、 z=εexp(iθ) と"置換"をしています。 この"置換"によって積分変数が複素数から実数へと変わりますよね。従って"置換"の前後で積分自体の定義が若干変わるので、普通の実数値関数の積分の場合と同様に"置換"ができるという事自体は必ずしも自明ではないと思います。(複素積分の定義にもよるかもしれませんが) ですので、こういう"置換"ができるという事はお手持ちの教科書のどこかに書いていませんか。 式としては参考URLのComplex line integralの節の3つ目の式です。 ま、証明はともあれこの式を認めてよいのであれば、 ご質問の件はz=xと"置換"をしただけです。参考URLの式で言えばγ(x)=xとしているだけです。 >また、今回のRやLのような虚軸方向の直線の積分はyの積分に置き換えていいんでしょうか z=±X+iyと"置換"をする(γ(y)=±X+iyとして参考URLの式を当てはめる) のような事をするだけです。 >R,L,U上の積分はあくまでもX→∞,ε→0の極限で0になることの証明は教科書にあるので読めばわかるだろうと高を括っていましたが甘かったようです。 ん、今まで気付きませんでしたが、R,L,U上の積分を考える上ではεは何処にも出てこないのでε→0の極限はとらなくてもいいですね。あと、Y→∞の極限をとる必要もあるでしょう。(この部分は最初に書き損じて後はコピペをしていたせいで全部間違えただけのような気もしますが、せっかく気付いたので念のため) という事はさておき、この証明はそんなに難しいのですかね。 いや、簡単だとか言っているのではなく、こういう経路で実際に計算した経験(記憶?)がない(&実際に計算をしていない)ので、どこで計算に詰まるのか分らないだけなのですが。 >今回の経路のR,L,Uの代わりに半径Xの半円Pとしてやった経路(P+D1+D2+D3)を考えると1/zはz→∞のとき0に収束するのでジョルダンの補助定理が適用できて∫[P]F(z)dz = 0 まぁ、いいのではないでしょうか。 正確にはz→∞ではなく|z|→∞かな。
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- eatern27
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>F(z)の孤立特異点はz=0だけでそれ以外の領域でF(z)は正則ですからz=0を含まない領域で積分するとコーシーの積分定理により積分の値は0になるとおもうのですが違うのでしょうか? そうです。 わざわざ特異点を含む経路にして留数を計算しなきゃいけないよりは計算が楽ですよね。 >iに収束する、でいいんでしょうか はい。 >こう考えるとD1もD3も無視してないですね、あってますでしょうか だいたいあっています。 細かい事を言えば、R,L,U上の積分はあくまでもX→∞,ε→0の極限で0になるのであって、一般には(極限をとらない段階では)0になりません。従って、 >∫[C]F(z)dz=∫[D1]F(z)dz+∫[D2]F(z)dz+∫[D3]F(z)dz >∫[C]F(z)dz=∫[-X,ε]F(x)dz+∫[ε,X]F(x)dz-πi この辺の式は成り立ちません。 >経路内に特異点を含まないので留数の計算ができません >よって使えないと思います 足すべき留数がないのだから、留数の総和の所を0にするのが自然だと思いますが違いますか。 >よって∫[C'] F(z)dz = ∫[D1]F(z)dz+∫[D3]F(z)dz +πiとなり先程と同様に∫[C']F(z)dz = πiを導ける おそらく最後の積分の積分範囲は文脈からすれば[-∞→∞]ですよね。 であれば、概ね正しいです。 細かい事を言えば、前述のようにX→∞,ε→0とする前からR,L,Uの積分を0にしているのは正しくありません。 また、 >Res(a)=exp(ia)なので これにも違和感があります。留数というのは特異点でない点には定義されていない(あえて定義するなら0でしょう)と思いますが、この書き方だと、Res(π)=exp(iπ)=-1となるように見えます。(いや、こういう留数の定義もあるというのなら、それでいいのですが)
お礼
何度もありがとうございます、大変助かっております >この辺の式は成り立ちません。 なるほど、極限取る前に0としてしまうとおかしいですね・・・。 >足すべき留数がないのだから、留数の総和の所を0にするのが自然だと思いますが違いますか。 つまり、 F(z)はCで正則なので∫[C] F(z)dz = 0 がコーシーの積分定理だけでなく留数定理からも導けたということですね、コーシーの積分定理にとらわれて見えていませんでした >これにも違和感があります 手持ちの教科書ではaが1位の極でf(z)=h(z)/g(z)で表せるとき Res(a) = h(a)/g'(a)と書かれていました Res(a)=exp(ia) (aはf(z)の孤立特異点)と書いてやった方が誤解を招きにくいのかな・・・ また質問が増えて申し訳ないのですがもういくつかお付き合いくださるとありがたいです (1) 自分で書いておいてあれのですが、 >>D1とD3は実軸上なのでその経路上の積分においてF(z)=F(x)=exp(ix)/xと置き換えられる これは本当にいいんでしょうか。教科書などでもいきなりやってるのでなんとなくやってましたが ∫[実軸と水平な直線N]F(z)dz = ∫[Nの左端のx座標→Nの右端の座標]F(x)dx について手持ちの教科書では説明が見当たりません 単純にz=x+iyでyが0だから、でいいのでしょうか また、今回のRやLのような虚軸方向の直線の積分はyの積分に置き換えていいんでしょうか (2) R,L,U上の積分はあくまでもX→∞,ε→0の極限で0になることの証明は教科書にあるので読めばわかるだろうと高を括っていましたが甘かったようです。 私の能力を超えていますので楽な方法を探してみたのですが今回の経路のR,L,Uの代わりに半径Xの半円Pとしてやった経路(P+D1+D2+D3)を考えると1/zはz→∞のとき0に収束するのでジョルダンの補助定理が適用できて∫[P]F(z)dz = 0 とできそうですが問題ないでしょうか
- eatern27
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>F(z)の孤立特異点はz=0ですからこの点が内部にある経路をとって粒数を計算してやればいいと思ったのですがどうにもちがったようです 例えば、D2の変わりに下半平面を通る半径εの円に変えてやれば、 z=0の特異点を閉曲線の内部に含む事は可能です。 もちろん、この経路で計算しても正しい結果は出ますが、閉曲線の内部の特異点の数は少ないほうが計算は楽ですよね。 >exp(iz)をローラン展開してやると1+(1/1!)(iz)+・・・+(1/n!)(iz)^n となりますが結局虚部が残るような気がします 虚部が残ると何か困るのですか。 G(z)=F(z)-1/z とした時に、G(0)が純虚数になってはいけない理由などどこにもないと思いますが。 >∫[D2] (1/z) dz は z=εexp(iθ)とおいて計算すると-πiになることと(A)の式でR,U,Lに関する積分は0になることからだと思いますがD1,D3の経路に関して回答中で触れていませんしよくわかりません (A)式を変形して(B)式になったのはいいとして、 ∫[-∞→∞] exp(ix)/x dx の項が何処から出てきたのかは理解できていますか? >コーシーの積分定理からです あー、確かにそこからも出てきますね。 じゃぁ、今回の積分経路で、留数定理を使うとどうなりますか。
お礼
>例えば、D2の変わりに下半平面を通る半径εの円に変えてやれば、 >z=0の特異点を閉曲線の内部に含む事は可能です。 >もちろん、この経路で計算しても正しい結果は出ますが、閉曲線の内部の特異点の数は少ないほうが計算は楽ですよね。 F(z)の孤立特異点はz=0だけでそれ以外の領域でF(z)は正則ですからz=0を含まない領域で積分するとコーシーの積分定理により積分の値は0になるとおもうのですが違うのでしょうか? >虚部が残ると何か困るのですか。 虚部の無限和になって収束しないような気がしましたが勘違いでした iに収束する、でいいんでしょうか >∫[-∞→∞] exp(ix)/x dx >の項が何処から出てきたのかは理解できていますか? ちょっと考えてみました C=R+L+U+D1+D2+D3の経路の積分でR,L,Uの積分の値は0なので ∫[C]F(z)dz=∫[D1]F(z)dz+∫[D2]F(z)dz+∫[D3]F(z)dz ここで、D1=[-X,ε], D3=[ε,X], さらに、D1とD3は実軸上なのでその経路上の積分においてF(z)=F(x)=exp(ix)/xと置き換えられる また、∫[D2]F(z)dz = -πiなので ∫[C]F(z)dz=∫[-X,ε]F(x)dz+∫[ε,X]F(x)dz-πi X→∞,ε→0とすると ∫[C]F(z)dz =∫[-∞,0]F(x)dz+∫[0,∞]F(x)dz-πi = ∫[-∞,∞]F(x)dz -πi ∫[C]F(z)dz=0とあわせて ∫[-∞,∞]F(x)dz =πi こう考えるとD1もD3も無視してないですね、あってますでしょうか 文字数制限引っかかったので分けますね
補足
>じゃぁ、今回の積分経路で、留数定理を使うとどうなりますか。 経路内に特異点を含まないので留数の計算ができません よって使えないと思います 提案していただいたD2の変わりに下半平面を通る半径εの円に変えてやった経路をC'で考えるとRes(a)=exp(ia)なのでRes(0)=1 留数定理∫[c]F(z)dz = 2πiΣ(各孤立特異点での留数)とを使って∫[c]F(z)dz = 2πi L,U,Rの積分は同様に0 D2の代わりの下半平面を通る半径εの円をD2'とすると 同様に∫[D2']F(z)dz = ∫[D2'] {F(z)-(1/z)} dz +∫[D2'] (1/z) dzと分けると∫[D2'] {F(z)-(1/z)} dzは正則なので0 ∫[D2'] (1/z) dz は z = εexp(iθ)とおいてやると dz = iεexp(iθ)dθになるから ∫[D2'] (1/z) dz = ∫[π,2π]{(εexp(iθ))^(-1)}×iεexp(iθ)dθ = ∫[π,2π] i dθ = -πi よって∫[C'] F(z)dz = ∫[D1]F(z)dz+∫[D3]F(z)dz +πiとなり先程と同様に∫[C']F(z)dz = πiを導ける あってるといいなぁ
- eatern27
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>A:(1)で0を避けた理由 原点ではF(z)が発散している(定義されていない)のだから、0を通れないでしょう? >B:(2)でF(z)=F(z)-(1/z)+(1/z)と分けたのはどこから来たのか ま、こうすれば計算できるというだけの事で、こうしなければいけない訳ではないはず。 >C:(2)でF(z)-(1/z)はz=0で正則とあるがz=0で1/zは定義できないのに正則? lim[z→0]F(z)-1/zは収束するので、この極限値をz=0での値と定義するのが自然ですよね。 例えばf(x)=x/xという関数を定義した時に、f(0)=1と定義するのと同じ事です。 >D:D1とD3は回答中で触れてないが無視していいのか (B)式は何処から出てきた式ですか? >E:この問題はタイトルの積分を留数定理で解けという問題だったのですが留数定理使ってないような? (A)式は何処から出てきた式ですか?
補足
回答ありがとうございます >原点ではF(z)が発散している(定義されていない)のだから、0を通れないでしょう? 0を通れないのはわかりますがなぜこの経路で積分の値が出るのかがわかりません F(z)の孤立特異点はz=0ですからこの点が内部にある経路をとって粒数を計算してやればいいと思ったのですがどうにもちがったようです >ま、こうすれば計算できるというだけの事で、こうしなければいけない訳ではないはず。 思いつくしかない部分みたいですね、ありがとうございます。 >lim[z→0]F(z)-1/zは収束するので、この極限値をz=0での値と定義するのが自然ですよね。 F(z)-1/z = (exp(iz)-1)/z となり収束するように見えないです ロピタルの定理って複素関数にも適用できるんでしょうか?できるなら収束しますが・・・ exp(iz)をローラン展開してやると1+(1/1!)(iz)+・・・+(1/n!)(iz)^n となりますが結局虚部が残るような気がします >(B)式は何処から出てきた式ですか? ∫[D2] (1/z) dz は z=εexp(iθ)とおいて計算すると-πiになることと(A)の式でR,U,Lに関する積分は0になることからだと思いますがD1,D3の経路に関して回答中で触れていませんしよくわかりません 教科書では∫[D2] (1/z) dz=-πiになることが述べられたあとに (A)でX,Y→∞ ε→0とすると ∫[-∞→∞] (exp(ix)/x dx - πi =0 とありました。 >(A)式は何処から出てきた式ですか? コーシーの積分定理からです
お礼
>正確にはz→∞ではなく|z|→∞かな。 ですね、書きそこねました >コピペをしていたせいで全部間違えただけのような気もします 仰る通りです、恥ずかしい R,L,U上の積分はX→∞,Y→∞の極限で0になることの証明ですね 詰まった部分ですが、今回解答いただいたx,yの積分への置換の件で解決しました。 これで今回の問題について分からない部分はなくなりましたので〆とさせていただきます。 何度も回答していただきとても助かりました、ありがとうございました!