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共振させるためのインパルス列の条件について

veryyoungの回答

  • veryyoung
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回答No.2

関連のご質問に関し、以前回答した者です。 >共振回路等の対象物の固有振動数が非常に高い場合、入力するパルス幅、パルス間隔は最低幾らが必要であるのか? 固有振動数の高低に関わらず、以下の議論は共通です。 1)パルス幅について 矩形パルス列は、インパルス列と単一矩形波の畳み込みです。つまり周波数領域ではスペクトラム積です。間隔 T のインパルス列は周波数領域で 1/T 間隔インパルス列になり、それを単一矩形波のスペクトラム Ta sin ( π Ta f ) / ( π Ta f ) (sinc関数の形、ここで、Ta:パルス幅) で重み付けしたものが、矩形パルス列のスペクトラムです。 パルス幅を増せば全エネルギは大きくなりますが、高次強度は低下します。両者の拮抗で、回路の共振周波数 fo の成分を最大にする Ta は、Ta = 0.5 / fo となります。 ただし振幅成長の包絡線観察では、パルス幅に拘る必要はありません。パルス幅を細くしても、電圧軸の相似的変化が生じるに過ぎず、振幅成長条件を云々するのには関わりがないのです。 0.25 / fo くらいに選んでみてはどうかと提案しましたのは、そちらのシミュレータのパルス表現の癖(立ち上がり、下りの追加値)が定かでないので、細めの方が良かろうと思ったのです。 0.5 / fo を越え太くなると fo 高調波成分が減少し、Ta = 1 / fo に至っては零になってしまいます。 一方、不必要に細くするとシミュレータの時間分解能的負担が増すでしょう。そんな事で「振動固有周期の 1/4くらい」と記しましたが、特別の意味はありません。 2)パルス間隔について(間隔は 1/fo の整数倍、離散変化するとの前提で論じます) 包絡線のリップル許容量、あるいは準定常振幅値などの条件を付加しなければ、振幅成長のパルス間隔上限は定まりません。 たとえQが低くても共振回路の振動エネルギは有限時間で零にはなりません。よって次のパルスで、共振回路のエネルギの増大が見込まれます。 ただし最終的に目に見えるような振幅成長があるとは限りません。包絡線の大局的な変化は、パルスの間隔に関わらず、第一パルスを起点とした、時定数 τ = 2 Q / ( 2 π fo ) の一次応答です(無限過去からのパルス列にユニットステップ u(t)を乗じたものが入力されたと捉えれば直観できます)。 振幅成長はその区間で行われるしかないのです。したがって、パルス間隔が τ に比べてかなり密になれば、実感できるような振幅成長が可能です。 パルス列を通じての「包絡線リップルをならした大局的成長」の時定数は、共振回路固有であって、パルス間隔には依存しません。 しかし、包絡線のリップル量や準定常振幅は「パルス間隔/τ」に依存します。 Qを変化させたとしましょう、包絡線の応答時定数 τ は変化しますが、「パルス間隔/τ」を保てば、同じ包絡線リップルになりますし、同じ最終振幅になります(前者は自明、後者はエネルギ収支を考えれば納得できます)。 >パルス幅、パルス間隔がどのような条件のとき、最も速く振幅が大きくなるか パルス幅パルス密度は前述のように電圧軸比例係数になります。 最も振幅成長が期待されるのは、パルス列が緻密、つまり共振周期に一致し、デューティが1:1の場合です。 これは、共振Qなどと独立な、また包絡線の応答関数とは独立な、電圧軸の縮尺の話なので単純です。 「最も速く振幅を大きくする」に関してQの条件を考察しましょう。 大きな最終振幅の為には大きなQが必要です。しかしそれは時定数の増加を意味します。Qの大小に対し、包絡線変化はどのようになるのか。 例えばQが2倍になれば、τ も2倍です、包絡線最終値も2倍です。この二者の応答つまり ( 1-exp(t) ) と 2( 1-exp(t/2) ) を比較してみてください。 初期において両者振幅は一致、その後は後者が常に勝る事が解ります。Qが高く包絡線の一次応答は遅くても、振幅成長という指標を採用すれば劣る所は無いと言えます。 なお、パルス間隔を決定する際に基準とする周波数は、共振周波数 fo では無く、減衰振動の周波数 fo * sqrt ( 1 - 1/(2Q)^2 ) であるべきと思われるかもしれません。パルス間隔を遠ざけるにしたがって、位相差が無視できないとご心配でしょうか。 しかし、成長が実感される条件下、一つのパルス間隔で生じる両者タイミングのずれは微々たるものです。 Q が低ければ周波数差は大きくなるが、密なパルス間隔が要求されるという具合に解消されます。 以上、誤りが無いとよいですが。

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