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日本国歌
私たちが習っている音楽の音階は西洋の平均律と呼ばれるもので 440Hzがラの音で1オクターブを対数上で12等分した だけの物です。しかし全世界の音楽の音階がこれに従うとは限らない と言われています。 日本国歌は雅楽の曲ではないのですか。これを平均律で 演奏するのはおかしいのではないかと思うのですがみなさん どう考えますか。
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- songbook
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雅楽で演奏してもよいと思いますし、そういう音源もどこかにあったような? ただ、実際に、私たちが雅楽の音階を体得してその通りの音の高さで歌いこなすというのは困難です。東儀秀樹さんではありませんが、そういう音の君が代を聴く機会が増えればありがたいとは思います。ただし、そこまでの細かいニュアンスを聴き分けられる人がどれぐらいいるのか。またそこまで感覚を研ぎ澄ます必要があるのかないのか、このあたりの判断が難しいところなのです。 平均律は、そこまで感覚を研ぎ澄まさずにいれば、まことに便利なものであります。日本の君が代が普及した立役者という解釈もできますね。 ところで、今までの回答の方がありましたので、捕捉させていただきます。 かつて述べたことがあります。エッケルト氏は、無理やり西洋の和音をあてはめて世界標準に「従順させる」という考えではなく、日本の美学をこのアレンジの中に残そうとしていたわけですね。 残念ながら邦楽の多くは衰退、または消滅という方向に流れつつあります。しかしその原因が、西洋の音楽に比べて劣っていた、未熟だった、つまらなかったから、ということだったとすると、いささか私たちは考え直さなければならないと思っております。
- kosuke-cb
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私見ですが・・・ 「君が代」を雅楽の専門家が演奏するならば、雅楽古来の音律で演奏すれば良いでしょう。 「それでこそ雅楽のプロ!」と思います。 しかし、雅楽以外のジャンルの音楽家が演奏したり、普通の人が歌うときはどうでしょう? 雅楽の音律以外の音程(平均律とか)を「間違いだ」と断罪してしまうと、君が代を演奏できる人はほとんどいなくなって、多分世界でも100人以下?になってしまいます。 いろいろな式典で歌う参加者に「平均律ではなく、古来の音律で歌ってください」とはいえません。 また、イベントの際に、録音を流すのではなく、オーケストラや歌手がアレンジして生演奏を披露するのは感動でもあります。 厳密に雅楽の音律を要求したら、こんなイベントもできなくなりますね。 「君が代」の正しい音律を一つ決めるのではなく、伝統的な雅楽音律の「本格派君が代」も、人気ピアニストが平均律で美しく奏でる「現代的君が代」も、子供がふらつきながら歌う「かわいい君が代」も、多少の音律の違いは全て包括して君が代と考えると、豊かな文化を代表するにふさわしい国歌に思えます。 うろ覚えの余談ですが、津軽三味線の名人が、後継者を評して 「この人は現代的でギターも弾くので、本来の津軽三味線の音律ではなく、平均律に近い。 伝統の津軽三味線を伝えてきた自分としては、それが寂しく思う。 でも、西洋音楽の経験も通じてこの人は育って、次の津軽三味線文化を創ってくれる。 ギターを禁止するのではなく、個性として尊重したい。」 という意味のことを言っていました。 伝統の音律を守るのが文化なのか、それよりもっと大切なことがあるのか、考えさせられますね。
お礼
どうも回答有り難う御座います。本意は別の所にあったのですが、街宣車でうるさい音を鳴らす方々についてどう思うか聞きたかったです。
- dipearl
- ベストアンサー率38% (226/582)
>私たちが習っている音楽の音階は西洋の平均律と呼ばれるもので 440Hzがラの音で1オクターブを対数上で12等分した だけの物です。 それは違いますよ。一番普通に使われているのは、5度、つまりドとソが完全に溶けあう音程である純正律です。平均律は、ごく最近の、ごく限られた楽器だけに使われるものです。鍵盤楽器ですら、以前は平均律ではありませんでしたし、ギターのようなフレット楽器もミーントーンと呼ばれる、より響きの良い調律で弾かれていました。なにしろ平均律は響きが悪くて音程の取りにくい、人間の感覚に合わない音律ですから。 なので、国歌を平均律で演奏することはあまり無いと思います。 たとえ学校などでピアノ伴奏で歌われる場合も、ピアノは平均律で伴奏するけれど歌は純正律、細かいピッチの違いは気にしない、ということになろうかと思います。 >日本国歌は雅楽の曲ではないのですか。 それは何とも言えませんね。実際は日独合作です。日本人がメロディーを作ってドイツ人が曲として完成させたものです。 たとえばモーツアルトの「きらきら星変奏曲」は、「モーツアルトの作品」ですよね。同様に考えると、日本国歌は、作品としては「ドイツ人の作品」と考えることも出来るんじゃないでしょうか。どちらにしても編曲(和音の付け方)はドイツ人ですから、雅楽ではなく、いわゆる「西洋のクラシック音楽」に分類されるものだと思います。
お礼
どうも回答有り難う御座います。日独合作というのは初めて聞きました。勉強不足ですみません。
- 安房 与太郎(@bilda)
- ベストアンサー率27% (228/822)
1. 古い時代の講釈師や、浪曲師あがりの流行歌手は、西洋の楽譜を学ば ないまま、もっぱら口移しに教わったので、音響学的に不自然な音程を、 なにか伝統的な音律であると誤解していたようです。 邦楽を聴くと、ところどころ西洋の音程と異なるのは、かならずしも 邦楽特有の音程であるよりも、邦楽器の製法が未熟なために、西洋楽器 なみの音程(純正律や自然律)が出せなかったのが原因です。 たとえば、二葉百合子の《岸壁の母》は、浪曲唱法に見せかけながら、 実は入念に計算された西洋音階で、見事リバイバルに成功しています。 現代日本人は、すでにして西洋音階になじんでしまったのです。 2. 平均律は、あくまで平均の音程であり、鍵盤楽器以外は、それぞれの 奏者が、その旋律の曲想にふさわしい音程を演奏できます。 (下降音程・上昇音程・導入音程なども、臨機応変に選択しています) 古代雅楽や邦楽は、十二半音階のうち、ほとんど五音階だけで書かれ ています。つまり、西洋楽器で5音階を出すのは簡単ですが、邦楽器で 12音階を出すのは、きわめて困難なのです。 3. むかし、民俗音楽研究家の小泉文夫氏が、テレビ公開番組で、宮内庁 雅楽部にベートーヴェンの交響曲を演奏させたことがあります。 すると途中なんども途切れそうになり、まことに危なっかしいのです。 そこで、クラシックの交響楽団と音楽大学合唱団が待機し、ここぞと いうあたりで加勢して、ようやく全曲をまっとうできたのです。つまり、 オーケストラで雅楽を演奏できても、雅楽で交響曲は演奏できません。 国歌《君が代》は、明治初期に(雅楽風に)作曲されたもので、雅楽 そのものではありません。当時、来日していた西洋人の音楽教師たちが、 頭をかかえながら、数度にわたって補作・編曲したと伝えられています。 ── 国歌「君が代」の創作 http://d.hatena.ne.jp/adlib/19680930 ── 堀内 敬三《音楽明治百年史 19680930 音楽之友社》P039
お礼
解答有り難うございます。笛の演奏はオリンピックか何かで聴いたことがあるのですが、雅楽の演奏は是非聴いてみたいです。