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村上春樹現象は 異常ではないでしょうか?

tapparaの回答

  • tappara
  • ベストアンサー率37% (260/694)
回答No.10

No1です。村上春樹現象が読者側のものだってことは前に書きました。 僕が言いたかったのは、結局のところ小説なんてものは読者の受け取り方が全てであり、究極のところ書き手の小説とはこうあるべき論なんてものは必要ないということです。自身が読取った感想こそが読み手側の全てじゃないでしょうな。 必要ないとは語弊を呼びそうですが・・・読み手にとっての全ては書き手がいかに崇高な目的を持って書いているかではなくあくまで読手側として受取ったものですよね。(この受取ったってのも実際は書き手からうけた読み手のインスピレーションなんでしょうけどね) 書き手さんには敬意を表しつつも「表現しなければいけない」「おもしろいはづがあろうか。 」といった断定的な物言いに少し違和感がありました。 小学生に相対性理論の論文がいかに優れているか(それ自体がとてもすばらしいものであっても)を説いた所で意味はありません。まったく理解できない以上その人にとってはその書物は何の価値もない。 だったら絵本のシンデレラのほうが価値のある本でしょうね。そのシンデレラで受け取る読み手の教訓として玉の輿を狙うであろうが、効果的な見返し方であろうが得るものがあるでしょうね。 質問者さんの回答者への補足の中でも、村上春樹の小説に対する解釈があらねばならぬといった断定的な書き方で書かれています。 小説が義務感や責任感一定の解釈論の中で読むものだとしたらそんな窮屈なものはないでしょうね。 質問は書き手主体なのかもしれませんが、であればなおさら書き手ごとに小説への思いは変るのでは? 言葉を紡ぎだすことはそこに固定的な認識を生むことになるかと思います。こういった作業を信念をこめて行うには一人の人間が行える幅はかなり限られるでしょうね。一般論ではダメなわけでしょうから。

bragelonne
質問者

お礼

 ★ こういった作業を信念をこめて行うには一人の人間が行える幅はかなり限られるでしょうね。一般論ではダメなわけでしょうから。  ☆ わたしたちは ほんの少し――ほんの少しです 決して大きな壁ではなく どこかからささやく小さな声を聞いたように思い その声について行って そのほんの少しの隙において―― 目隠しをされている。のではないでしょうか?  目隠しが取れると ひとりの人間が行なえる範囲は そうとう広がるようですよ。原子力というぢゃないですか。もしその一人人間からの井戸端会議が手をつなげば 孫悟空に如意棒ですよ。  はっきり言えば ムラカミハルキは 現代人にとっての阿片です。癒やしが与えられ 現状維持には持って来いです。  作家も読者も 何らわるいことをしているわけではありません。しかも たぶん 眼つぶしの粉を振りかけられていて その粉の空からの散布をやり過ごそうとするための秘策なのでしょう。たぶん 将来にとって・社会にとって それは 悪に変わるでしょう。

bragelonne
質問者

補足

 tappara さん ご回答をありがとうございます。  煮詰まってまいりました。tappara さんの・作品に対する評価じたいの問題ではないですが 評価のあり方をめぐる問題としてです。すなわち  ☆☆ (No.1補足欄) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  全体としてまづは 文学と哲学とをきちんと分けて ここでの質問をおこなうべしというご見解を――つまりは 従って 前提としての問題を――明らかにしておられると受け取りました。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  ☆ です。今回その焦点は 次にあるでしょうね。  ★ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  質問者さんの回答者への補足の中でも、村上春樹の小説に対する解釈があらねばならぬといった断定的な書き方で書かれています。  小説が義務感や責任感一定の解釈論の中で読むものだとしたらそんな窮屈なものはないでしょうね。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  ☆ つまりは このご指摘をめぐって  ○ 文学と哲学との区別の問題  ☆ だと考えますし その内の哲学の見方に徹して 質問を掲げています。つまりは  ★ 小説が義務感や責任感一定の解釈論の中で読むものだとしたら  ☆ を 一方で文学としてその自由の幅いっぱいに楽しむという姿勢があるでしょうし 他方で広く文章表現について・その限りで思想(生活態度)について 哲学として どう捉えるかという姿勢も あるはづです。両方があるはづです。そして 文学の問題はここでは扱っていないのです。(間接的に触れているとは思いますが 焦点はむろん 哲学の問題です)。  ★ 相対性理論の論文がいかに優れているか(それ自体がとてもすばらしいものであっても)  ☆ という科学の問題があります。それ自体として何の制約も受けずに自由な研究が奨励されますし 援助されるところです。他方で この自然科学の成果が 社会一般にどう受け取られるか あるいは その成果としての知識がどのように応用されるか これは ひとり科学の問題ではなくなります。  それと同じように 文学としてどのように創作されようが またそれらを楽しもうが 自由です。それは 文学の問題です。しかもその問題と領域を超えた世界つまり社会にとっての問題も あるのではないですか?  たぶんわたしの評論が かなり妥当な内容を伝えているので 面喰っておられるのではないかと考えますが わたしは何も わたしの評価一色で世の中を塗りつぶそうとは思っていません。一石を投じるだけです。  おそらく tappara さんならとうぜん そんなことはお分かりである。知りきっておられる。ですから 《哲学の視点から自由に批判を加えることに何ら問題はない》ということまでなら 何のうれいもなく合意なさるはづです。  ところが bragelonnne の言うことは その原則論から一歩踏み出して 評価じたいを明確すぎるほどに述べている。ここまで作品を裸にするような評論が世に出れば・またそれによって世の中の受けとめ方が 今度は別の極へと振り子のように振りきってしまうならば それは おおごとだと見ておられる。ということではないのですか?    さて  ★ 言葉を紡ぎだすことはそこに固定的な認識を生むことになるかと思います。  ☆ こうして もし世の中は 《固定的な認識を生む》のが必然であり不可避であるとすれば――つまり いまそのように成りつつありますね 村上の評価において―― より妥当な内容をもった評価で 極端に振り切ったほうが ましではないですか?  ところが そのように一方の極から他方の極へと――ちょうど 起き上がりこぼしとは 逆のかたちで――振り切ったり振り返ったりするのを放っておくこと自体が 問題なのではありませんか? その問題に対するささやかな抵抗としての努力を 一介のどこの馬の骨とも分からぬばかがおこなったら そんなファシスムのような言論活動はやめておけとおっしゃる。   つねにそのように ファッショの振り子がはたらく社会のあり方こそが 問題なのではないですか?   つまり そういう社会であるからこそ 村上のような《ぬえ》の世界に むしろ勤勉な人びとは そのうれいと悲しみの吐けどころを見出す仕組みになっている。それは 自分たちの怠慢を そのまま映し出しているのではないですか? それが いまの日本――そしてあるいは近い将来の世界――であるのでは?

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