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村上春樹現象は 異常ではないでしょうか?

noname#117439の回答

noname#117439
noname#117439
回答No.2

○ 卵であるわれわれ一人ひとりが 壁をつくり支えているという現実を なぜ 見なくてよいのか。 具体的にシステムと表現した壁は所詮人の作り上げたもんだ。という話ですね。 文学者はただ美しいと評価されれればいいんで考慮しなくてもいいんでしょう。  ○ そうだけれど 変えて行くと言いたいのなら そういう趣旨で 表現しなければいけない。 ノーベル賞受賞者とは違うんでそんな責任感は育ちようがありません。 ちなみに私は前にお話ししましたが地雷撲滅キャンペーンがノーベル賞を受賞する過程に立ち会っています。  ○ われわれは 卵であるのだから ただ 卵である自分の側に立つというだけでは おもしろいはづがあろうか。 村上春樹は割れない卵です。 ぶつかっていないから割れないのでしょう。 うそつきはとことんウソを付くのだと思いましょう。 儲かってるんならいいじゃないですか。と、善人なら納得するでしょうね。

bragelonne
質問者

補足

 primeape さん ご回答をありがとうございます。  そうですね。物言いを言っていただきましたので 何とかよい方面を見ておきましょうか。  実際わたしは――ひょんなところから当時の全作品を読む仕儀になったのですが―― はじめ好意的に捉えていました。そのあたりの事情を述べておきます。公平――という言い方も 哲学にはおかしいですが――を期したいのは 誰でも同じでしょうから。  処女作の『風の歌を聴け』は なんとも謎だったのですが たとえば具体的に 《志》のことを書きたいのかとは思ったものです。この問題について 以下 独り言のごとく述べます。  (1) いやいや いくら何でも この見方は単純にすぎる。具体的な人物にとっての特定の志は あるいは登場人物の一人である《鼠》とよばれる男には当てはまるかも知れない。だが かれとて 一定の世界観については それを問い求める志が薄れている。もはや崩れたところから出発しようとしている。  それでは 志の空虚をめぐる何らかの志 と言ってみれば どうか。語り手たる主人公は 空虚となった志を 問い尋ねようとしているだろうか。いやいや 虚ろな人間関係を 《ものさし》で測ろうとしている。  けれども ものさしによる測定にかんしてなら かれに意志があるのだろうか。いやいや かれに志はもはや 欠けている。  とはいっても この欠落した志は いま自らの物語をつづろうとしている。空虚なる語り手は ものさしなる眼(作品には《private eye 》とある)としては 存在していて これが 時間過程に沿って 生きていこうとしていると言うべきだろうか。  (2) それゆえ かれの語り終えた小説の全体としては 一方で 個々の登場人物の具体的な志にかんして全く空虚であり 他方で それでもその一つの世界をどこともなく《風》が吹き流れるかに思われると言うべきであろうか。  それとも そのような風の歌は どこにも聞こえないと言うべきだろうか。そしてそんな・敢えて曖昧にとらえた含みをもった上でなら それでも《風の物語》と仮定するのも 必ずしも安易な楽観ではないと言えるだろうか。  (3) もし言えるとすれば それは 《象》が示唆している。     その時 象は平原に還り僕はより美しい言葉で世界を語りはじめる    だろう。(§1)  《ノートのまん中に1本の線を引き 左側にその間に得たものを書き出し 右側に失ったものを書いた》その《ただのリスト》(§1)にすぎない文章の中に 上のようなことを書きつけるのだから。《その時》というのは 《うまくいけばずっと先に何年か何十年か先に 救済された自分を発見することができるかもしれない》(§1)時だというのだから。  それにしても 《結局のところ文章を書くことは・・・自己療養へのささやかな試み〔にしか過ぎない〕》(§1)と主張するのは 志であるだろうか ないだろうか。  (4) 要するに――単純な論点をめぐって くどくどと言っているのだが―― もしも作品の冒頭に掲げられた一文を 仮りに《完璧な文章が存在しないように 完璧な絶望も存在しない》と読み替えてよいものならば 語り手の志あるいは作者のものを書こうという意志は 大雑把に言って空虚であるけれども 完全な虚無なのではないと われわれは受け取ってみなければならないであろう。この一つの想定でわれわれも出発する。  (5) このように船出して行って 六・七編の長編小説を読み継いでいくと 『ねじまき鳥クロニクル』の第一部二部まで初めの《謎》が続いた。そしてそのあと この第三部に到って――謎ははじけた。失望であった。  《出発点》の《わたし》は もはや 置いて行かれてしまった。この《わたし》は 主人公をはじめとする登場人物の一人ひとりであるだろうし 読者でもあろうし また 物語をつづる作家でもあろうし さらには 村上春樹その人でもあるはづだ。  《わたし》なる村上春樹本人は 物語の人物の中に移入していく作者に従属してしまった。《なぞ》の追究が途絶えた。途端 すべての人物も人間も動かなくなった。こう結論づけた。

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