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憲法24条2項(男女平等原則)の及ぶ範囲について

一般に憲法上の人権は、国家と国民の間で問題になるものであって、私人間の効力には争いがあります。 しかし憲法24条2項は、男女平等の原則が私法分野に及ぶことを示した、ある意味珍しい条項です。問題はその意味(男女平等原則の及ぶ範囲)です。以下のうち、どの理解が正しいのでしょうか? 1.私人間においても、あらゆる不合理な差別は憲法上禁止されているのであって、憲法24条2項は、その中でも典型的な差別事由である性別について、注意的に規定したに過ぎない。 2.一般に私人は、他の私人を平等に取り扱う義務を負わない。しかし、憲法24条2項は、男女平等原則が私法分野にも及ぶことを宣言した規定であって、私人間においても男女差別は憲法上許容されない。 3.一般に私人は、他の私人を平等に取り扱う義務を負わない。男女平等原則についても同様である。憲法24条2項は、特定少数の法分野について、国に対して男女平等の立法を求めたものである。 4.1~3はいずれも誤りである。(具体的にお願いします)

みんなの回答

  • kikikilin
  • ベストアンサー率52% (43/82)
回答No.4

 訂正させていただきます。ごめんなさい。  24条1項に関しては、4と考えます。というよりも、これは質問から外れてしまいました。  24条2項についても、4と考えます。  24条2項により、戦前の民法の「家制度」などは男女平等になるように改正されました。肢3は「特定少数の法分野について」と限定しているのがおかしいと思われます。民法の親族相続規定、財産規定にも憲法24条2項の規定は効力が及びますので「特定少数の法分野」と限定できません。  肢1、2は、「私人間においても」とありますが、憲法24条2項は「法律の制定」に関する規定ですから、私人間には直接の効力は及ばないと考えられます。男女平等の法律が制定されて、その適用の結果として私法上男女平等原則が及ぶと考えられます。  難しい問題ですね。勉強になりました。ありがとうございます。

  • kikikilin
  • ベストアンサー率52% (43/82)
回答No.3

 24条2項に関しては、3が正しいと考えます。なぜなら、24条2項は法律の制定に関する規定ですから国に対する規範といえるからです。  24条1項については2が正しいと考えます。  たしかに、憲法の人権規定は原則として対国家的なものです。  しかし、15条4項、18条、24条、27条3項のように権利の性質上私人間に直接適用される人権規定もあります。  24条1項は、婚姻の成立とその維持に関する規定であり、国家に対してではなく、私人間に直接適用されることが前提となっています。婚姻生活は私人どうしで「相互の協力により」行われます。  なお、「一般に私人は、他の私人を平等に取り扱う義務を負わない。」という部分については、間接適用説を前提として考え、憲法上は一般に義務を負わないと考えました。

  • h2goam
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回答No.2

4.と考えるのが妥当です。 この条項に限らず原則的に憲法は国の国民(法人や外国人にも一部適応。以下国民と表記します)に対する扱いや国民の権利義務を定めたものなので国民(私人)間に直接適応しない。 基本的に国民間の問題は憲法の基に制定された民法等の私法によって規定される。 たとえ民法をはじめとする私法に明記されていなくとも憲法の基に制定された法である以上憲法の理念が入っているのは当然であり、罪刑法定主義に反しない限り「男女平等」と明記されていると解しても一切問題ない。(つまり男女平等に反した行為でも法令に明記されていなければ違法であっても罪に問えないと言うこと。ただし違法行為は不法行為でもあるのだから損害賠償請求を妨げない。) 又、国は必要に応じて男女平等の実現のための法令(たとえば男女雇用機会均等法など)を作ることが「出来る」。

  • poolisher
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回答No.1

事件番号 昭和34(オ)1193 事件名 所得税審査決定取消事件 裁判年月日 昭和36年09月06日 法廷名 最高裁判所大法廷 (前略) 先ず憲法二四条の法意を考えてみるに、同条は、「婚姻は……夫婦が同等の権利を有することを 基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」、「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選 定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等 に立脚して、制定されなければならない。」と規定しているが、それは、民主主義の基本原理である個人の尊 厳と両性の本質的平等の原則を婚姻および家族の関係について定めたものであり、男女両性は本質的に 平等であるから、夫と妻との間に、夫たり妻たるの故をもつて権利の享有に不平等な扱いをすることを禁じた ものであつて、結局、継続的な夫婦関係を全体として観察した上で、婚姻関係における夫と妻とが実質上同 等の権利を享有することを期待した趣旨の規定と解すべく、個々具体の法律関係において、常に必らず同一 の権利を有すべきものであるというまでの要請を包含するものではないと解するを相当とする。(後略) 「婚姻関係における夫と妻とが実質上同等の権利を享有することを 期待した趣旨の規定と解すべく、個々具体の法律関係において、常に 必らず同一の権利を有すべきものであるというまでの要請を包含する ものではないと解するを相当とする。」 と、最高栽が言ってますから 4.でしょう。

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