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お店の後ろに「さん」をつけるという呼び方について
日本語を勉強中の中国人です。「本屋さん」、「パン屋さん」などの言い方はよく耳にします。どんなときに、お店の後ろに「さん」をつけるのでしょうか。「私の家の近くに、本屋があります」はどんなときに、「私の家の近くに、本屋さんがあります」と言うのでしょうか。 また、質問文に不自然な日本語の表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
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◆「本屋さん」という表現:: 「○○屋さん」という表現は日本独特ものです。 これは昔、江戸時代などでは商店の店名は、その店の主人の名前と同じだったからです。「屋号」といいます。例えば「越後屋」とか「三越」とかです。 この事から日本では「店名 = 人名」という認識があり。 そのため「商店名 + さん(人に対する敬称)」という表現が生まれました。建物である商店を、一種の擬人化した表現ですね。代々、お家を受け継いでいくという、日本古来の伝統も影響していると考えられます。 明治時代以降、これらがより口語的な表現となっていき。 特定の個人経営の商店だけではなく、その業種全体を指しても「○○屋さん」と言う様になった物です。 ◆どの様な場合に使う?:: 特に決まりはありませんが…。 口語的な表現ですので、公の場所や目上の人に対して等には、あまり使いません。逆に小さな子供に対して説明する時などには多用します。大人同士でも親しい間柄や、相手に対して親近感を伝えたい場合などには、やはり多用する傾向にあります。 例文の、 ・私の家の近くに、本屋があります。 ・私の家の近くに、本屋さんがあります。 ~は、どちらも正しい表現です。 また日本語には「~さん」と言う言い方に敬語表現が含まれますので、「本屋さん」と言った方が相手に対して優しい印象を与えます。そのせいか、女性がやや多く使う傾向にある様に感じます。 何に対して「○○屋さん」と付けても問題ないとは思いますが…。 「○○屋」という表現自体が、その業界や業種全体を意味する言葉なので。一般的には企業名、それに日本古来の業種では無い場合には、あまり使わない傾向にあります。 ・NTTさん ・トヨタさん ・コカコーラさん ・ユニクロさん ~以上の様な場合、普通は企業名のみです。 日本ではそれぞれの企業の社員同士が集まるパーティーなどでは、お互いに「○○さん」と言い習わす習慣があります。また通常、日本の会社員は相手の会社名に「さん」を付け足して呼ぶ習慣があります。従ってビジネスの現場では逆に、本来口語的な表現である「○○さん」と言う言い方の方が最適となります。相手の会社を擬人化して敬語表現をしている例です。 ◆使ってはいけない!:: 前述の通り「○○屋さん」は親しみを込めた表現ですが…。 あえて「○○屋さん」と付けると逆に“皮肉”や“嘲笑”と言う意味合いが付加される事があります。例えばトヨタの社員などに対して「自動車屋さん」と言った場合、通常は大変な侮辱になると思います。この場合は単に「トヨタ (トヨタさん)」と表現するのが正しいです。 ・SONY → 電気屋 ・任天堂 → おもちゃ屋 ・Microsoft → ソフト屋 ~以上の例は非常に侮辱的な表現と解釈されます。 これは、既に一定の評価を世界から受けている大企業に対して、固有名詞を使わずに一般名詞で表現するのは、相手を知らない事を意味するので。日本では非常に失礼な表現と考えます。つまり「お前の会社の名前なんか聞いた事がない(=お前の会社は3流以下だ!)」と言う意味を表しているのです。 ですのでほとんどの人が知らない、小さな商店などに対して「○○屋さん」と言う事は失礼とは考えません。 ただし、どこからが大きくて、どこまでが小さいと考えるかは個人差が大きいので、これで正解という線引きは難しいでしょう。判断に迷うくらいなら、常に正式な相手の企業名や商店名を使っておけば、問題はありません。 ◆俺は○○屋だ:: 前述の通り「○○屋」と言う表現は日本人でも慎重に使う表現ですが…。 あえて「○○屋」と言う表現を積極的に使う場合があります。それは主に「職人」と呼ばれる業種の人たちです。 ・映画産業 → 映画屋 ・飲食店 → 食い物屋 ~上記の様に、自らを侮蔑的な表現で表す場合も多いです。 これは日本人独特の職業倫理観で。日本以外の国では個性を主張する事を何より大事と考えますが、日本では個性を押さえる事を美徳と考えます。自分は売名をしない、ただ仕事だけを行う、客に喜ばれる商品を作る事が最高の喜び~という考え方から来ています。 ただしこれはもちろん、職人が自ら名乗る場合なので。 他人が彼らをそう呼ぶ事は、通常は失礼な事と考えます。
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- Ishiwara
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敬語の一種ですが、丁寧語として使っている人もあり、目の前に本屋の関係者がいるわけでもないのに「あそこに本屋さんがある」という人がいます。統計的には、男性は、あまり付けないし、女性は、付ける人が多いようです。「魚/お魚」「肉/お肉」「野菜/お野菜」のようなものです(ただし、食品のときは敬語でなく、単なる丁寧語ですが)。 第三者の会話で、京都では「大丸はん」が普通ですが、東京では、あまり「三越さん」と言いません。(大丸(だいまる)・三越(みつこし)はデパート(百貨店)の名前。)
お礼
ご回答ありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
こんばんは。またお会いしましたね。 ^^ お店を表す「○○屋」の後ろには、ほとんどすべての場合、「さん」をつけることができます。 電気屋さん、お米屋さん、(お)肉屋さん、魚屋さん、八百屋さん、果物屋さん、酒屋(さかや)さん、洋服屋さん、薬屋さん、お寿司屋さん、焼肉屋さん、おもちゃ屋さん、鍛冶屋(かじや)さん、材木屋さん、石屋さん、葬儀屋さん、クリーニング屋さん、・・・・・ ただし、 「居酒屋」のことを「居酒屋さん」と言う人は、ほとんどいません。 >>>どんなときに、「私の家の近くに、本屋さんがあります」と言うのでしょうか。 「さん」をつけてもつけなくてもよいですが、「さん」をつけるほうが無難です。 (「さん」をつけないと、上品でなく、また、店を見下していている感じがする場合があります。人の名前に「さん」をつける・つけないということとだいたい同じです。) 以上、ご参考になりましたら幸いです。
お礼
こんばんは^^。早速のご回答ありがとうございます。いろいろなお店の名前を覚えました。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
- jun99
- ベストアンサー率23% (40/169)
あなたの日本語は自然で正しいです。 「さん」を付けるか付かないかは、特に決まりはありません。親しみを込めて言う時は「さん」をつけますが、どちらでも正しい言い方です。 「~屋」で終わる単語には付ける場合が多いようです。「ビデオ屋さん」「クリーニング屋さん」「お寿司屋さん」「花屋さん」 逆に、「~店」で終わる場合には付けないようです。「ビデオ店」「クリーニング店」「寿司店」「生花店」
お礼
早速のご回答ありがとうございます。よくわかりました。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
- depper
- ベストアンサー率26% (23/88)
どういう時に「さん」を付けているのか… 今までまったく考えたことがありませんでした。 すごく面白い質問だと思い、いい機会だと一生懸命に考えました。 おそらく、何か理由があって使い分けている人は少ないと思います。 ただ、「さん」を付けた方が間違いなく丁寧な印象を与えるはずです。 例えば子供と会話する場合は、「さん」付けすることが多い気がします。 子供にはできるだけ丁寧な表現を学んで欲しいですからね。 かと言って、大人同士の会話で「さん」付けしないことが乱暴というわけではありません。 あるいは お店を単なる場所と考えた場合は「さん」付けせず お店にいる人を意識した場合は「さん」付けするのかもしれません。 「私の家の近くに本屋があります。」 「私の家の近くの本屋さんは親切です。」 いかがでしょうか?
お礼
早速のご回答ありがとうございます。理解できたように思います。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
呼び捨てるより、少し丁寧で、女性や子供らしい表現になるかと思います。たとえば、「電気屋」と相手を呼ぶと失礼になりますが、「おおい、そこの電気屋さん、」などというと、ていねいになります。ただどちらも間違えではなく、文学や論文などでは、「電気屋が・・・」とあっさり書くことが普通かと思います。論文中で、「大手スーパー内の電気屋さんが…」などとさんづけするとかえって滑稽で失笑をかいます。 反対に、相手が電気屋な場合、「電気屋、これを修理してください。」と言うとかなりぶっきらぼうで相手に失礼になります。ただ落語などの表現で、江戸っ子の発言では「おい、そこの電気屋!」などど「威勢がよい」として面白く愉快な感じでそれで普通です。また電気屋さんがそこにいなくて、誰かと電気屋の場所などについて話す場合は、「そこの角を曲がると電気屋があります。」など、女性同士でも上品な表現となります。「そこの角を曲がると電気屋さんがあります。」というと悪くはないけど、少し婉曲的で子供らしくなります。 まとめると尊敬や婉曲の意味合いがあると言えるのではないでしょうか。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。
お礼
源流をたどってご親切に回答していただき誠にありがとうございます。大変参考になりました。本当にありがとうございました。