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「伝統」はそれだけで売りになること

noname#96756の回答

noname#96756
noname#96756
回答No.3

こんにちは。 >現代から切り離された歴史的な存在になったところで、いきなり観光資源や骨董という日常性からはなれた第2の価値が付与されるというのは、なにか腑に落ちないもの はい、たしかに。 全てのものに対し「単に歴史を経たから」という理由だけで二次的価値を賦与するのは、「違和感を感じる人には酷くそれを感じる」でしょうね。 主観的な「こだわり」と申しますか、「審美眼に叶う」「学術対象である」等など、「遺す維持費」も勘案して、様々な観点から検討に値するものかと思われます。 >歴史的威光に感じる、郷愁感とか安堵感、あるいはその壮麗な感じとかの情緒感というのは、先天的なものなのか、あるいは歴史的な流れで現代の感覚からそうなっているのか、どうなのでしょうか。 やはり「現代の感覚とのタイム・ラグ」の面白さと「希少性」は魅力的ですよね。 例えばアンティーク・ジュエリーなどの伝統的手工業の場合、今から100年ほど前のエドワーディアンのスタイルに見られる、当時のミル打ちといった細かい手作業や貴石、半貴石のカッティングなどは、現代の「洗練された技術や垢ぬけ感」とはまた別の大量生産物にはない「温かみ、ぬくもり、素朴さ」といった雰囲気が感じられます。 ただやはり、いかに時間を経て状態良く扱われてきたものでさえ、デザイン性の良し悪しでジュエリーの秘めた魅力が決定的に異なるのです。 100%同じデザイン、セッティングのものにほとんどで会うことがないかと思われます。 当時の顧客層を想定すると、繊細ながらも独特のオリジナリティが感じられます。 それはともすると、石のクオリティーへのこだわり以上のものが時としてあるかもしれません。 そしてその時間を経た情緒感とは、歴史的建造物に対峙するときと相通じるものが感じられます。 そのモノを通じて現代にはない過去に想いを馳せることができるのですから、ノスタルジーや郷愁にふけり安堵感を抱くことでしょうね。 ちなみに、歴史的建造物においては、ロンドンのテート・モダンのように、旧火力発電所を大胆に再利用、つまり既存施設のリノベーションという例が挙げられます。 「美術品」と旧建物の持つ「郷愁感」と美術館としての「最新の施設設備」との三つ巴の感覚が一度に味わうことができて、なかなかに刺激的だと思いました。 また上記のような大規模改修に至らない、或いは旧いというだけの建物単体に価値を見い出しにくい場合であったとしても。 オルタナティヴ・スペースとして美術、音楽などの芸術に空間を提供することにより、第2、第3の価値を付与する可能性を秘めているわけです。  ですから、 >現代現役な「今」を感じさせるものも、将来的にはそのような歴史的遺功になるものでしょうか? ビルト&スクラップとの兼ね合いも当然含めて、 未来において「現代現役な≪今≫のモノ」を生かすも殺すも我々いかんにかかってくるのではないでしょうか。 その時にこそ、一人一人の卓越したセンスや審美眼、その他のバランス感覚が求められるものかと思われます。

garcon2001
質問者

お礼

残す価値があるのか?それとも、それがただ古いというだけで価値化されるのか、違いますからね。ただそれが混同される傾向にありませんかね。商売、観光資源、骨董価値、そういう、つねに金の流れにさらされるということです。 もっとも、本当に価値のあるものは、手の込んだ(あるいはてをこまさざるを得ない時代のものだから必然的)なものに対する、ぬくもりや素朴さ、緻密さ、芸術性というものですね。大量生産とは対極の、職人芸をこれ異常なく注ぎ込んだ時代の、そういう精神が発揮されているもの。それは現代の主流ではなくなりました。 私は、そのロンドンの例のようなものにはどうも否定的です。中途汎場なので。その機能をオリジナルで果たせないのならどんどん生まれ変わるべきです。ノスタルジアの金づるはいやらしい。 未来への遺産である現代現役張りのものに対する審美眼も、曇りのない純粋なものでありたいものです。

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