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-NO2基と-NH2基とではどちらの官能基の付加が分子の水溶解度をあげますか?
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<データ> 【脂肪族】 ニトロメタン:任意の割合で混合 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%B3 メチルアミン:108g/100ml(20℃) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%81%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3 →ニトロ基の方が上。 【芳香族】 ニトロベンゼン:0.19g/100ml(20℃) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%83%B3 アニリン:3.4g/100ml(温度不明) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%AA%E3%83%B3 →アミノ基の方が上。 【芳香族(置換効果)】 フェノール:8.4g/100g(20℃) →単位が違いますが概ね「8g/100ml」でよいかと。 http://www.jpca.or.jp/61msds/j7cb24.htm 4-ニトロフェノール:1.24 g/100 ml(20℃) http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0066c.html 2-ニトロフェノール:210 g/100 ml(20℃)(溶けにくい) →「2.10g」とかの間違いな気がします(汗) http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0523c.html 4-アミノフェノール:16g/l(20℃) → 1.6g/100ml http://www.env.go.jp/chemi/report/h16-01/pdf/chap01/02_3_6.pdf 2-アミノフェノール:1.7 g/100 ml(20℃) http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0824c.html →フェノールに対して、どちらも溶解度は低下 (誤記と思われる2-ニトロフェノールの値は無視: 「最初は溶けにくくても根気強く続ければとける」というものはあると 思いますが、それでも溶媒の倍以上溶けるものが「溶けにくい」と コメントされることはないのではないかと・・・) <考察> アミノ基の極性が窒素と水素の電気陰性度の差によっているのに対し、 ニトロ基は窒素上に正電荷、酸素上に負電荷が乗っている分、 後者の方が分極はより大きいものと考えられます。 このため、メチル基のように小さな基と結合している場合は、ニトロ基の 分極の大きさが強く働く分、溶解度への寄与が大きいと推測されます。 一方、ベンゼン置換体の場合、ニトロ基の窒素上の正電荷は、共鳴に よりベンゼン環全体に分散する一方、アミノ基では窒素が電荷を持たない (→電気陰性度の差によるものは除いて)ことからニトロ基ほど大きくは 影響しないために、脂肪族とは逆の結果になったものと思います。 なお、それぞれのフェノール誘導体では、どちらも同程度の溶解度低下 があるようですが・・・電子吸引性のニトロ基、電子供与性のアミノ基の 双方で同様の結果ということからすると、親水性の置換基がつくことで、 水和の仕方に違いが出ている、ということかもしれません。 (可能性として推測しているのは、無置換フェノールではフェニル基が 水分子間の空隙に収まれるのに対して、親水基が2箇所以上になると 疎水性のフェニル基が水分子側に引き込まれすぎて空隙への収まり が悪くなる(もしくは水分子の配列が乱される)、ということ) ※フェノール性化合物でありながら強酸のピクリン酸(2,4,6-トリニトロ フェノール)のイメージから、ニトロ化で水への溶解性は上がるものと ばかり思っていたので、調べた結果は私にとってはちょっと意外でした。 <結論(?)> 上記のように、アミノ基・ニトロ基の置換対象によって挙動は異なるため、 一概には言えない、ということになるかと思います。
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