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「つなげる」(他動詞)の意味・ニュアンス

Parismadamの回答

  • Parismadam
  • ベストアンサー率65% (2756/4211)
回答No.4

こんにちは。昨年5/9のご質問ではご丁寧なお礼のお返事を有難うございました。 ご質問1: <「つなぐ」「つなげる」~意味が異なるのか、ニュアンスの差なのか> 1.つなぐ: (1)五段動詞で他動詞です。 (2)意味は以下のようになります。 1)ひも・綱などで物を結びとめて離れないようにする 例: 「犬をつなぐ」 2)離れているものを1つに結ぶ 例: 「手をつなぐ」 3)長く続けて絶やさないようにする 例: 「命をつなぐ」 2.つなげる: (1)下一段動詞で他動詞です。 (2)意味は以下のようになります。 ひとつながりに結び合わせて、長くする 例: 「輪をつなぐ」「糸をつなぐ」 3.両語の違い: (1)「つなげる」は一つにつないで「長くする」「延長する」といったニュアンスがあり、そこの焦点があてられています。 (2)「つなげる」には、「つなぐ」に含まれる以下のニュアンスはありません。 「離れないようにする」 「続けて絶やさないようにする」 (3)従って、「手をつなげる」「命をつなげる」は間違った語法ということになります。 ご質問2: <「つなぐ」(古語のガ行四段活用)が同じ「つなぐ」(現代語ガ行五段活用)に変化しているのに> 四段活用のほとんどの古語は現代語では五段活用に変化しています。 ですので、この語だけが特別というわけではありません。 ご質問2: <加えて「つなげる」(現代語ガ行下一段活用)が出現した理由を知りかった> 1.現代語では下一段活用に転じた他動詞は多々あります。 例: 「求む」→「求める」 「述ぶ」→「述べる」 「与ふ」→「与える」 2.現代語で他動詞の下一段活用が出現したのは、自然の成り行きで理由があるというものではありません。そのような話し方が普及したということです。 3.文法は最初に慣用ありきで、慣例の跡付けでしかありません。最初に文法が決まるわけではないのです。古語がこのように変化したのは、そのような語法が主流になっていったからです。 4.ただし、上記で挙げた他動詞は、古語では四段活用ではなく、下二段活用であった古語がほとんどです。 例: 「求む」「求むる」 「述ぶ」「述ぶる」 「与ふ」「与ふる」 5.古語の四段活用の他動詞は、通常現代語に転じる場合、五段活用になりそのまま使われている語が多いので、「繋ぐ(つなぐ)」が五段活用として同じ意味で使われるのは、特例ではありません。 例: 「呼ぶ」「継ぐ」「言ふ」 6.しかし、「繋ぐ」のように、四段活用が現代語で下一段活用に変化するのは珍しい例と言えます。 7.これは、「繋ぐ」+完了・存続の助動詞「り」=「つなげり」が、現代語の終止形であるウ音便に転じ「つなげる」と変化したと推察されます。 完了の「り」は已然形接続ですから、「つなげ」は已然形活用ということになります。 8.つまり、「繋ぐという状態が完了したもの」→「繋いで長くなった状態を存続する」=「長くすること」という意味として使われるようになったのだと思われます。 だからこそ、「つなげる」には「つないで長くする」という、繋ぐことによって起こる結果「長くすること」に重点を置いた意味になっていると考えられるのです。 ご質問3: <他にもこういう例はあるのでしょうか。> 非常に難しいです。 1.こういう例とは 「古語で四段活用の他動詞が、完了・存続の「り」を伴って、現代語で下一段の他動詞に転じたもの」 ということです。 2.まず古語で「四段活用の他動詞」というのが少ないのです。通常四段活用は、自動詞が多いのです。 3.ちなみに他の回答にある古語「たがふ」など列挙されている古語は殆どが自動詞で、他動詞ではありません。 また、他動詞であっても四段ではなく下二段の他動詞になります。 また、古語の「広ぐ」は「広げる」という意味ではなく、人をののしる「する」の意味になり、現代語と異なります。 従って、これらの古語の変化は「繋ぐ」→「つなげる」とは性質の異なる用法になります。 4.「古語で四段活用の他動詞が、完了・存続の「り」を伴って、現代語で下一段の他動詞に転じたもの」に当たる古語と現代語を一生懸命探しましたが見つかりません。 一緒に考えて見てください。もし候補が見つかりましたらお知らせ下さい。 以上ご参考までに。

OKAT
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。前から感じていたことですが、Parismadamさんは外国語に堪能で、そのご回答は他の人の常識的な(これは悪い意味で言っているのではありません)考え方と違って、独特な発想があります。そのため「なるほど」という部分と、「それはちょっと」という部分が混在します。  質問1、2へのご回答は、その通りかと思います。(ただ、「輪をつなぐ」「糸をつなぐ」は「つなげる」の間違いでしょう)  質問2へのご回答中には、同意しかねる点があります。それについては、別欄に意見を述べます。

OKAT
質問者

補足

> 1.現代語では下一段活用に転じた他動詞は多々あります。 例: 「求む」→「求める」 「述ぶ」→「述べる」 「与ふ」→「与える」  これが「下二段」から「下一段」へという意味なら問題ありませんが、「四段」から「下一段」へとお考えなら、見解が異なります。 >6.しかし、「繋ぐ」のように、四段活用が現代語で下一段活用に変化するのは珍しい例と言えます。  これは「四段」が「下一段」に変化したのでなく、「繋ぐ」という「五段の他動詞」とは別に「下一段の他動詞」が使われ出したと、考えるべきでしょう。 >7.これは、「繋ぐ」+完了・存続の助動詞「り」=「つなげり」が、現代語の終止形であるウ音便に転じ「つなげる」と変化したと推察されます。 完了の「り」は已然形接続ですから、「つなげ」は已然形活用ということになります。  「げ・げ・げる・げる・げれ・げ(よ)」は、下二段の活用語尾と考えられます。 したがって、「完了・存続」の助動詞とは関係ないと思います。このことは「質問3」の>「古語で四段活用の他動詞が、完了・存続の「り」を伴って、現代語で下一段の他動詞に転じたもの」にも共通します。  質問3の >2.まず古語で「四段活用の他動詞」というのが少ないのです。通常四段活用は、自動詞が多いのです。  「自動詞」「他動詞」の区別をはっきりさせている「旺文社・古語辞典」の「あ」(で始まる)の部を探してみて、次の結果をえました。  四段自動詞=47語  四段他動詞=31語 と語数に差はあるが、圧倒的な差はないようです。 >4.「古語で四段活用の他動詞が、………現代語で下一段の他動詞に転じたもの」に当たる古語と現代語を一生懸命探しましたが見つかりません。  多分、そうでしょう。古語で四段他動詞は現代語の五段他動詞になるのが普通ですから。例「開(ひら)く」(古語四段)→「開く」(現代語五段) 但し「開(あ)く」(古語下二段)→「開ける」(現代語下一段)

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