線形作用素とシュレーディンガー表現についての疑問

このQ&Aのポイント
  • 線形作用素とは、一般化座標qに対応する演算子Qや一般化運動量pに対応する演算子Pのことです。
  • 状態ベクトルを表すψ(q)を使って、Q|ψ>やP|ψ>を計算すると、波動関数の積分形でも表すことができます。
  • Pは本来、ψ(q)には作用しないはずですが、波動関数の演算として置き換えると、-ih ∂ψ(q)/∂qとなり、ψ(q)にまともに作用しているように見えます。理解するのが難しいですね。
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線形作用素とシュレーディンガー表現

清水明著 新版量子論の基礎p117からの話なのですが、 一般化座標qに対応する演算子をQとして、 一般化運動量pに対応する演算子をPとします。 Q|q> = q|q> となります。さて状態ベクトルを |ψ> = ∫dq ψ(q)|q> と書くと、 Q|ψ> = ∫dq ψ(q)q|q> となるそうですが、ここで1つ目の疑問があります。 Qはψ(q)には全く作用しないと考えてよいのでしょうか? 演算子Qは線形作用素だから、|q>のみに作用すると 考えるのでしょうか? そうなりますと、 P|ψ> = ∫dq ψ(q)P|q> となるはずです。だから (QP-PQ)|ψ> = ∫dq ψ(q)(QP-PQ)|q> = ih ∫dq ψ(q)|q> と計算されます。これを波動関数の積分として眺めなおすと、 Q|ψ> という計算は qψ(q)になっている。 P|ψ> という計算は -ih ∂ψ(q)/∂q に対応させると (QP-PQ)|ψ> という演算は、ちゃんとih ∫dq ψ(q)|q>と計算できる。 つまり、|q> に演算子を作用させることは、実質的には ψ(q) にqをかけたり、qで偏微分したりすればよくなる。 気になるのはPはもともと線形作用素でψ(q)には作用しない はず(と理解しています)なのに、結局波動関数の演算に 置き換えたときには-ih ∂ψ(q)/∂q となってψ(q)にまともに 作用しているということです。どうもすっきりしません。 よろしくお願いします。

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  • eatern27
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回答No.1

>Qはψ(q)には全く作用しないと考えてよいのでしょうか? >演算子Qは線形作用素だから、|q>のみに作用すると >考えるのでしょうか? そうです。 >P|ψ> = ∫dq ψ(q)P|q> >となるはずです。 なります。 >気になるのはPはもともと線形作用素でψ(q)には作用しない >はず(と理解しています)なのに、結局波動関数の演算に >置き換えたときには-ih ∂ψ(q)/∂q となってψ(q)にまともに >作用しているということです。 荒っぽい説明ですが、 部分積分してやれば、|q>の微分をψ(q)の微分に書き換える事ができますよね。

Skynetwork
質問者

お礼

どうもありがとうございます。 演算子QやPが|q>にのみかかるというのが確認できて とても助かりました。 部分積分をしますと、、、確かにそうですね、 |q>の微分がψ(q)の微分に置き換わりました!(@ @;) 量子の振る舞いは確かに不思議で難しいのですが、 量子論を構築した人たちの頭のほうがもっと不思議に 思えるようになった今日このごろです(^^) ありがとうございました!

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