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ヨットは風下以外に進めるの?
ヨットのレースとかありますよね?そもそも風向き以外の方向にも進めるとは思うのですが、その原理はどうなっているのですか??? 風が吹いてくる方向に真っ向むかっていくことなんてできますか??
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- poor_Quark
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http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=242519 で私も質問したことがあります。その後あちこちの大学の造船学科に電話をかけまくって尋ねたり、図書館にこもったりしたことがありますので少しだけ参加させてください。 ヨットなどの帆船が帆走するとき、水上でセールが受ける力と水中で船体が受ける力の存在を考えることができます。水上でセールが受ける揚力が前進するための源動力になります。 http://www1.odn.ne.jp/~cbc98310/SAIL_POWER.html さて、ヨットが風向きに対して直角に帆走している様子(ウィンドアビーム)を考えることにします。このときセールが水上で受ける力とそれによって水中で船体が受ける力の中心を考えることができます。普通ヨットにはセンターボードという板が水中に向かって突き出すように設置されていますが、水中の力の中心はセンターボード付近にあります。センターボードが利いて比較的高速で帆走しているヨットは、一種の拘束運動と考えることも可能かと思います。 ヨットはセールもセンターボードもある程度固定されていますので、セールの角度が自由に変えられるウィンドサーフィンで考えるとわかりやすいと思います。さきほどのウィンドアビームの状態からセールを進行方向に向かって前方に倒します。(マストと直角につけられているブーム(横木)はアビームの時は水平です。)そうすると、風の力の中心が水中で受ける力の中心より前にでることになります。結果、支点より前を押される形で船体は風下に向かって回転を始めます(リーヘルム)。目的の方向に向いたときにブームの傾きを水平に戻すと一定の角度でまっすぐ風下に下っていくことができます。 今度はウィンドアビームの状態から、セールを進行方向に向かって後方に傾けます。そうするとセールが横から受ける力の中心が後ろに移動し、結果支点より後ろを押された船体は風上に向かって回転を始めます(ウェザーヘルム)。放っておくとデッドゾーンに入って止まってしまいますので必要なところでブームを水平にしてヘルムを戻してやる必要があります。だいたい45度を目安にブームを水平に戻さないとスピードをロスして結局速いスピードで風上に上ることはできなくなります。 風上に上る状態をクローズホールドといいますが、このときのセールの角度はほとんど船の中心線と一致するくらい引き込むことになります。風上に向かって一定の角度以上に上ることができないのは、風軸に対するセールの角度が深すぎて推進力より抵抗力の方がずっと大きくなってしまうからです。 風上に向かってまっすぐ移動するためには、一定の距離ごとにセールが風を受ける面を切り替えながらジグザグに進むことになります。このとき前から風を受けながら風上に向かって方向を変える動作をタッキングといい、逆に次第に風下に船首を向けて真後ろから風を受けて方向転換するやり方をジャイブと呼びます。一般的にジャイブは上りのレグの時は使いません。 ヨットの場合は舵がついていて、ウィンドサーフィンのようなセールを前後に傾ける操作はできませんが、このふたつの力のバランスは考えて設計してあるそうです。また、なんらかのトラブルに見舞われたときこの力のバランスに逆らった舵の操作をすると船体を破損する場合もあると聞きます。 もちろん船体をうまくコントロールするには風や波を読む能力など他にも色々な要素があり、技術的にも大きな個人差やチームの力量の差が現れるのがヨットレースの醍醐味ではあります。 余談ですが、ヨットの古い形は地中海で貨物を運んだラティーナ(大三角帆船)という船に見ることができます。14世紀頃に風上に上るためのセンターボードの効果が認識され、これによってもたらされた風上への帆走能力がヨーロッパの大航海時代を支えた航海技術の一端を担うことになります。 一方和船も独自の発展を遂げ、江戸時代末期には貨物船によるレースが行われ、上方と江戸の間を3日で帆走する船も現れたそうです。ただし和船はセンターボードはなく喫水の深さが、風上への帆走能力に関係することが関係者には知られていたといいます。
- sen-sen
- ベストアンサー率31% (66/211)
>風が吹いてくる方向に真っ向むかっていくことなん >てできますか?? エネルギーは方向を持たない量なので現在存在するヨットでは不可能であるとしても、原理的には可能ではないでしょうか。
- ymmasayan
- ベストアンサー率30% (2593/8599)
No.1、No.2の方の回答のように、真っ向は無理ですが、風上方向にに進む事は出来ます。 >向かい風の方向・・ 斜めに受けることで飛行機の翼の揚力と同じ原理で推進力に換えてやって進めます。 揚力には違いありませんがそれほど単純では有りません。ヨットは水面下にセンターボードと言う安定板を沈めています。(上げ下げ可能) このセンターボードの働きで、前後には滑らかにすべり、横には流されにくくなっています。つまり、スノーボード的でなく、自動車が車輪をつけた状態と同じです。 この状態で斜め前から風を受けるとヨットに前方に進もうとする力が発生するのです。ヨット以外の帆船ではセンターボードを持たないため、風上には上れませんし、横風に流されやすくなっています。 参考URLに、かなり詳しく載っています。
- arumagiro
- ベストアンサー率27% (408/1468)
帆船の場合、 >風が吹いてくる方向に真っ向むかっていくこと さすがにこちらは無理かと思いますが、風上に近い向きに進む事は可能かと思います。 仮に風上に対して真横に進む場合、帆を45度の角度にすれば、横方向に対しても推進力が生まれると思います。 (風下にも流されるとは思いますが) これをさらに、もう少し風に対して角度を狭めても可能な事がわかるかと思います。 どれだけ風向きに対して船を向けられるかは、その船の性能によるかと思いますが、ヨットの場合は船底にヒレの様なもの(キールと言った様な気がしますが、自身はないです)があるので、さらに風向きに進めるかと記憶しています。 原理的には三角関数がわかれば簡単かと思います。 帆に当たった風の応力は、帆の角度により分散されるかと思います。 そのうち、進行方向の応力のみ使用すれば、推進力が得られると思いますが、いかがでしょうか。
- asuca
- ベストアンサー率47% (11786/24626)
勧めます完全な向かい風の方向にはちょっと難しいですが斜めに受けることで飛行機の翼の揚力と同じ原理で推進力に換えてやって進めます。
完全に風が吹いてくる方向に真っ向向かっていくことはできませんが、 風上方向に斜めに行くことはできます。 そのため、ヨットのレースでは風上方向に向かうときはジグザグに進みます。