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ヘンリーの法則が適用できなくなるpHは?

お世話になります。 二酸化炭素を水に溶かしていき、溶液のpHが6程度まで上がると、 ヘンリーの法則が適用できなくなると聞きました。 ・なぜできなくなるのか ・pH=6の根拠とは何か ご存じの方いらっしゃいませんか?

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  • ht1914
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回答No.2

炭酸の解離平衡の式は [HCO3-][H+]/[H2CO3]=Ka です。酸性物質が炭酸しかない場合は[HCO3-]=[H+]ですからpHを決めると[H2CO3]が決まります。この[H2CO3]はCO2の形で溶けているものも含んだ量です。 pH=6([HCO3-]=10^(-6)としてKa=4.5×10^(ー7)を入れると[H2CO3]=2.2×10^(-6)molになります。この場合、[H2SO3]:[HCO3-]=2.2:1ですから溶けたCO2の1/3弱がイオンに解離していると言うことになります。CO2をたくさん溶かせばpHは小さくなっていきます。す。 ヘンリーの法則に従うかどうかはいくらの圧力をかけてとかしたのかがわからないと判断できません。具体的な数字がないとわかりません。 ただ定性的には考えることが出来ます。水に溶け込んだCO2がイオンに解離する割合が高ければ加えた圧力以上によく溶けるだろうという判断です。そこでpHと解離度の関係を見てみます。 pH=5のとき[H2CO3]=2.2×10^(-4)で解離度は1/23です。pH=4の時は[H2CO3]=2.2×10^(-2)で1/220になります。pHは小さくなればCO2の溶解度に対する解離の影響がなくなると考えられますのでヘンリーの法則に従うでしょう CO2の溶解度の値を調べて(ヘンリーの法則に従うとして)計算するとpH=4の時で圧力が2.9気圧です。 ヘンリーの法則に従わないということはこの圧力を1/100にすれば溶ける量も1/100になるのではないということでしょう。圧力の低いところで溶解度が増えるということだろうと思います。 その境目は[H2CO3]~[HCO3-]となるところです。pH=6はそういう風にして出てきた数字でしょう。 pHがもっと大きくなってアルカリ性になれば酸塩基の反応が起こりますのでさらに溶けやすくなります。 結局#1のご回答と同じ内容になりました。

その他の回答 (1)

  • c80s3xxx
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回答No.1

二酸化炭素は水に溶けると炭酸水素イオンや炭酸イオンへの解離がおこります.単に溶解量を議論するときは,これらのイオンになった分も含めて溶解量になるわけですが,この解離は酸解離なので pH が低ければおこりにくくなり,高ければじゃんじゃんおこります. 二酸化炭素が溶けることで溶液は酸性になるので,当然この解離はおこらなくなり,そのためたとえば純水については高圧の二酸化炭素に対しても解離のことを考える必要はなくなり,裏を返せば単純なヘンリー則でも大きな問題は出ません. しかし,pH が高い溶液,極端な場合水酸化ナトリウム溶液とかではイオン化の問題が重大になり,総溶解量は pH に激しく依存することになります.水酸化ナトリウム溶液に溶ける場合,溶解によってどんどん pH が下がることになるので,みかけ上ヘンリー則にはまるであわなくなります. pH 6 は,おそらく炭酸の pKa が 6.3 程度であることによるのでしょう.つまりこの程度より高い pH では炭酸水素イオンへの解離が無視できない程度おこることになり,当然ヘンリー則への適合性は低下するわけです.

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