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経常収支黒字=資本収支赤字って?

経常収支赤字=資本収支黒字とかいう等式をたまに見かけるんですが、 これって俗に言う「経常収支赤字のファイナンス」ってヤツですかね。 又、逆に経常収支黒字=資本収支赤字とかいう等式もおおむね成り立ちますか? もしそうだとしたら、どうしてそうなるのか教えてくださいませんか? それと、日本の経常黒字で円高になるのは分かったんですが、それと同じ量の 円が資本収支赤字の分アメリカ等へ流出・投資されて外貨に転換されているの だから、結局±0で「円高」にならないのでは・・・? という単純な発想ではいかないんでしょうけど、ちょっとその辺が分からない ので、詳しくどなたか御教え下さいませんでしょうか? よろしくお願いします。m(__;)m

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  • tiuhti
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回答No.2

「経常収支の黒字(赤字)=資本収支の赤字(黒字)=対外純資産の増加(減少)」というのは、常に成り立つ恒等式です。(但し、対外純資産の増減には、時価の上下による増減は除きます。)、細かい事を言えば、すべての取引を把握出来ない事からくる誤差脱漏という調整項目がある等、言ってみれば「この等式が恒に成り立つように国際収支を計算している」という部分も多少はあるのですが、この際無視してください。 何故、成り立つかという説明ですが、個人の生活に例えて見ます。毎月もらう給与等の収入が、同じ月の支出以上であれば、その差額は貯金になります。貯金は、銀行に金を貸す訳ですから、資本取引としては支払超になり、資本収支は赤字です。(たんす預金もあるでしょうが、「たんす銀行」に金を貸したのだと思って下さい。)収入<支出であれば、預金の取り崩しあるいは借金をしているはずです。(資本収支の黒字) これは、収入と支出のアンバランスは、貯金の増減(=対外純資産の増減=資本収支の赤字/黒字)に必然的につながる、というだけの事です。最初に述べた国際収支上の恒等式が成り立つのは、これと同じような事です。 「経常収支の黒字=資本収支の赤字」なのに何故為替レートが動くか、という事ですが、これは株式市場に例えて見ます。株式市場では、一日のうちに「買われた」代金と「売られた」代金は必ず一致します。(勿論、手数料は考慮に入れません。)だからといって、「株価が動かない」って事にはなりませんよね?以下のように考えたらどうでしょうか。 市場には、売りたがっている人と買いたがっている人がいて、値段に折り合いがつかなければ、取引は成立しません。しかし、どちらかがしびれをきらして、相手に歩み寄れば、取引は成立します。その後また、お見合いになって、次に、買い手がしびれをきらして行動に出れば、値段はあがります。逆のパターンなら、値段は下がります。極めて短期間の間に無数の市場参加者が「痺れをきらして行動した結果」の連続が、株価の動きです。(為替市場は、売値と買値が僅かな幅をもって常に提示されているので、こちらの方がわかりやすい例かも知れません。) 株式市場の売買代金や国際収支の恒等式は、あくまで「事後的にはそうならざるを得ない」ということであって、売りたがっている人の『気持ち』と買いたがっている人の『気持ち』がバランスしているこ事とは別問題です。そして、どんな市場でも、ひとつひとつの値動きは、そういう『気持ち』の変化が引き起こしている訳です。ドル円について言えば、傾向としては何時でも経常収支は黒字ですが、いつかは手に入れたドルを売らざるを得ない輸出企業が「待てない時」は円高、生保などの資本筋が積極的にドルを買いあがって行く時は円安、と考えるとわかりやすいでしょう。(かなり乱暴ですけど) 尚、円決済の貿易も比率は少ないが存在するし、対価を伴わない無償協力もあるし、何よりも輸出企業がドルで代金を受け取る場合でも、それを直ちに市場で円転する訳ではありません(このような、タイミングのずれの内意図的なものは、短期的には為替市場に結構な影響を与えます)から、経常収支の黒字=資本収支の赤字が、すべて同じ期間の内に為替市場を通じて行われている訳ではありませんが、大雑把な大勢観察としては、「為替市場を通じている」と考えても良いでしょう。

welovekobe
質問者

お礼

大変良く分かりました。資本収支が赤字なのに、純資産が増えるというのが、 今一つピンとこなかったんですが、赤字ということは、外国へ資金が 流出しているということなんですね。ようやく分かって参りました。 短期的に資金が移動するか、長期的資本なのかでも、為替の変動に 影響を与えるわけですよね。 懇切丁寧な御返事を頂き感激しております。本当にどうも有難うございました。

その他の回答 (1)

noname#24736
noname#24736
回答No.1

一般的に、資本収支黒字・経常収支赤字の傾向になるのは、発展途上国などで、外国からの借金で国内の工業化を推し進めるためです。 反対に、経常収支黒字・資本収支赤字の傾向になるのは先進国です。 これは、輸出で手に入れた外貨を、海外に投資することがその理由です。 参考urlをご覧ください。 日本経済の真実についての概略が書かれています。

参考URL:
http://u-air.net/workshop/bubble/Bub20010526.htm

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