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4辺固定中心集中荷重のたわみ計算
inaraの回答
書籍に出ていたたわみ係数を元に、荷重 1N あたりのたわみ量を計算しました。 ABS樹脂のヤング率の値は種類によって数倍の開きがあるので、その最大値と最小値で計算しました。 書籍には四角い箱のたわみは出ていませんでした(円筒形や球形はあったのですが)。最終的に最大応力が必要ということはないですか?(最大たわみと最大応力の係数がセットで出ていることが多いので)。 【4辺固定された板のたわみ】 辺の長さが a [m] と b [m] ( b > a ) で4辺が固定された長方形の中央に荷重 W [N] をかけたときの最大たわみ δmax [m] は δmax = α*W*a^2/D ---(1) で表されます。D は曲げ剛性で D = E*t^3/{ 12*( 1 - ν^2) } [N・m = Pa・m^3]、E は板のヤング率 [Pa]、ν は板のポアソン比になります。 α は b/a に依存する係数で、文献[1]によると、b/a に依存し b/a = 1 → α = 0.00560 b/a = 1.2 → α = 0.00647 b/a = 1.4 → α = 0.00691 b/a = 1.6 → α = 0.00712 b/a = 1.8 → α = 0.00720 b/a = 2 → α = 0.00722 b/a = ∞ → α = 0.00725 となります。a = 47×10^-3 [m]、b = 83×10^-3 [m] のとき b/a = 1.766 なので α = 0.072 となります。 ABS樹脂のヤング率を、E = 1.51×10^9 ~ 7.1×10^9 [Pa] 、ポアソン比を ν = 0.35 とすれば[2] δmax/W = α*a^2/D = 0.874×10^-6(E = 7.1 GPa の場合)~4.11×10^-6(E = 1.51 GPa の場合) 10kgを載せたとき、W = 10*9.80 = 98 [N] なので、たわみは 0.086 mm ~ 0.4 mm 【四辺単純支持でのたわみ係数】 書籍[1]の p.143 に四辺単純支持でのたわみ係数が出ていました。四辺が固定されているときより2倍程度の値になっていますので、たわみ量も約2倍です。 b/a = 1 → α = 0.01160 b/a = 1.2 → α = 0.01353 b/a = 1.4 → α = 0.01484 b/a = 1.6 → α = 0.01570 b/a = 1.8 → α = 0.01620 b/a = 2 → α = 0.01651 b/a = ∞ → α = 0.01695 【公式3-14の係数α12について】 公式 3-14 の係数 α12 は、δmax = α12*W*a^2/( E * t^3 ) の係数で、式(1)の係数 α とは次の関係にあります。 α12 = 12*( 1 - ν^2 )*α ν = 0.35 として α12 に変換すると b/a = 1 → α12 = 0.00590 b/a = 1.2 → α12 = 0.00681 b/a = 1.4 → α12 = 0.00728 b/a = 1.6 → α12 = 0.00750 b/a = 1.8 → α12 = 0.00758 b/a = 2 → α12 = 0.00760 b/a = ∞ → α12 = 0.00763 ν = 0.30 として α12 に変換すると b/a = 1 → α12 = 0.00611 b/a = 1.2 → α12 = 0.00707 b/a = 1.4 → α12 = 0.00755 b/a = 1.6 → α12 = 0.00776 b/a = 1.8 → α12 = 0.00786 b/a = 2 → α12 = 0.00788 b/a = ∞ → α12 = 0.00792 となります。住友化学の α12 のグラフ( b/a = 3 で 0.06 になっている曲線)は、ν = 0.3 としたときの値と思われます。 [1] 【四辺が固定された板の中央に荷重をかけたときのたわみ係数】 b/a に対する α の値は以下の本に数表として出ていたものです。本には計算式(無限級数)も出ているのですが、私の計算結果と数値が合わなかったので数表の値を採用しました。 S.P.Timoshenko, S.Woinowsky-Krieger, "Theory of Plates and Shells", McGraw-Hill, p. 204. [2] 【ABS樹脂のヤング率・ポアソン比】 ヤング率 耐衝撃用 2.06-3.09 [GPa] http://www.naoe.t.u-tokyo.ac.jp/member/tecnet/qa/qa-61.html ' 耐高衝突性 154~232 [kgf/mm^2] = 1.51-2.28 [GPa] http://cgi.www5a.biglobe.ne.jp/~uchimura/cgi-bin/uconv-j.st.cgi ' 耐熱性 225~281 [kgf/mm^2] = 2.21-2.76 [GPa] http://cgi.www5a.biglobe.ne.jp/~uchimura/cgi-bin/uconv-j.st.cgi ' GF充てん 415~724 [kgf/mm^2] = 4.07-7.10 [GPa] http://cgi.www5a.biglobe.ne.jp/~uchimura/cgi-bin/uconv-j.st.cgi ポアソン比 0.32~0.35 http://www.naoe.t.u-tokyo.ac.jp/member/tecnet/qa/qa-504.html ' 0.35 http://www.naoe.t.u-tokyo.ac.jp/member/tecnet/qa/qa-91.html
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補足
>a = 47×10^-3 [m]、b = 83×10^-3 [m] のとき b/a = 1.766 なので α = 0.072 となります。 とあるところα = 0.0072ですね! これでちゃんと計算できました!!! ありがとございます☆