- ベストアンサー
アニリンとその誘導体の塩基性の強さ
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
No.2です。 I効果はご指摘のようにシグマ結合を通して伝わりますので、パラ位まで伝わったとしてもかなり弱められることになるでしょう。 ただし、考え方としては、アニリンがプロトン化されていな状態であれば、-NH2の共鳴効果によってベンゼン環に生じる負電荷(つまり>C=NH2^+で示される共鳴形)が-NH2のパラ位に生じて、それが置換基のI効果を受けると考えることは出来るでしょう。 また、No.2では置換基の効果に基づいて説明しましたが、上で述べたようにアニリンの(すなわちプロトン化されていない状態の)アミノ基の共鳴効果によってベンゼン環に生じた負電荷が置換基によって安定化されるか、不安定化されるかという判断に基づいて評価することも可能だと思います。すなわち、プロトン化されていない状態が安定であれば、プロトン化されにくくなり、塩基性が弱くなるとする考え方です。 なお、アニリンの共役酸のpKaに関して、p-ブロモ置換体の場合には、アニリンに近いようですね。現実問題として、上述のような議論から正確に予測するのは無理なように思います。
その他の回答 (5)
>このpKa値は共役酸のpKaでしょうか?それともそのままのプロトン受容>していないもののpKaHでしょうか? 共役酸のpKa値です。
お礼
具体的な数値の提供ありがとうございました。これを参考にまたかんがえてみたいと思います。また機会があれば、ご指導よろしくお願いします。
最近の論文に記載されていたpKa値(CH3CN中) J. Org. Chem.,2005, 70, 1019-1028. p-methoxyaniline : 11.86 aniline : 10.62 p-bromoaniline : 9.43 p-nitroaniline : 6.22 私の間違いでした<(_ _)>。
補足
このpKa値は共役酸のpKaでしょうか?それともそのままのプロトン受容していないもののpKaHでしょうか?教えていただけるとありがたいです。
ひょっとしたら私の間違いかもしれません。 私は、 pKaH: aniline:4.6 p-bromoaniline:5.0 p-nitroaniline:0.98 p-methoxyaniline:6.5 上記の数値から判断いたしました。(参考文献の数値に間違いがあるかもしれません。d>a>b>cが正しいような気がします)。 大事な事は、塩基性の強さを数値から判断するのではなく、そうなる理由を説明されて居られますw-palaceさんのANo.2のほうを理解されたほうが良いかと思います。
ベンゼン環に電子求引性置換基がついて、ベンゼン環自体の電子密度が低くなるほど、ベンゼン環に負電荷が生じることになり、N原子は正電荷を持つH+を受け入れにくくなり、結果的に塩基性が弱くなると考えられます。 ニトロ基は非常に強い電子求引性をもち、Brは弱い電子求引性、CH3Oは強い電子供与性を有しています。H(すなわちアニリン)は基準になり、求引性でも供与性でもありません。 とすると、d>a>b>cとなります・・・ あれっ、No.1のご回答と違いますね。多分、私のが間違いでしょう。私は共役酸のpKaなどを調べていませんので・・・ つまり、Brの場合にはやや複雑で、I効果(誘起効果)からすれば電子求引性になるはずですが、共鳴効果からすれば電子供与性になることが予想されます。アニリンの塩基性の場合には、I効果の電子求引性よりも、共鳴効果による電子供与性の方が強く現れ、結果的にアニリンよりも強い塩基になったということでしょう。
補足
回答ありがとうございます。質問があるのですがお答えいただけるとうれしいです。 ベンゼン環の電子密度が低くなるとベンゼン環には正電荷が生じることになるのではないでしょうか?また、I効果はベンゼン環を伝ってパラの位置にある置換基まで影響を及ぼすのでしょうか?
アミン化合物の塩基性の強さを比較する場合は、 pKaH, すなわち共役酸RNH3+の強さを比較します。 pKaHの数字が大きいほど酸性度は弱い→塩基性が強くなる。 すなわち: d>b>a>c
関連するQ&A
- シクロヘキシルアミン、アニリン、アセトアニリドの塩基性
シクロヘキシルアミンとアニリンとアセトアニリドを塩基性の強い順に並べるとどうなりますか? HAにおいてA^-に共鳴が存在するとHAの酸性度が高くなると書いてあったのでシクロヘキシルアミンが一番塩基性が強いのかなっと思ったのですが、先ほどネットで調べたところシクロヘキシルアミンのpKaが10.63、アニリンのpKaが27でした… 塩基性の強い順、そしてその理由、誰か教えてください(>_<)
- ベストアンサー
- 化学
- 構造式から見る塩基性度-電子密度について
(a) H2N-ベンゼン環-O-CH3 ※パラ置換です (エーテルだと思いますが具体的な名称が分かりませんのでこの表記で;) (b) アニリン について、(a),(b)どちらが塩基性度が高いのかその理由を教えてください。 塩基性度が高い=電子密度が高い ですよね。 私は、 「(a)の“-O-CH3”は誘起効果によると電子吸引基であるので、(a)の方が電子密度が低い。 よって塩基性度は(a)<(b)である。」 と考えました。 しかし実際は(a)の方が塩基性度が高いそうです。 何故なのでしょうか?
- ベストアンサー
- 化学
- ベンゾフェノンの求核付加反応について
有機化学の問題ついての質問です。 ベンゾフェノンのフェニル基に電子吸引基(-NO2)がオルト・メタ・パラそれぞれの位置に置換したとき、カルボニル炭素への求核付加反応への影響と強さの違いを答えよ。 また、電子供与基(-OH)の場合でも考えよ。 と言う問題です。 ニトロ基をつけて共鳴構造式を書いたとき、オルトとパラのとき求核付加反応が起こりやすくなると考えた(ケトンと結合している炭素の電子密度が下がるのがオルトとパラに置換した場合のため)のですが、オルトとパラではどちらで求核付加反応が起こりやすいのかが分かりません。 また、水酸基をつけた場合ではメタについたときが一番求核付加反応が起こりやすいと考えました。 同じく共鳴構造を書いた結果、ケトンと結合している炭素に電子が1番集まりにくいのがメタについた時だと考えたからです。 しかし、オルトとパラではどちらの方が反応しにくいか分かりません。 どちらの場合でも酸性度や塩基性度が影響するのかなと思いましたが、持っている書籍では答えを見つけられませんでした。 どなたか説明していただけないでしょうか。 よろしくお願いします。
- 締切済み
- 化学
- フェノールの配向性について
このサイトの過去の質問を調べてみても、ウィキペディアやその他のさまざまなサイトをみても全くわかりませんでしたので質問させてください。 大学で化学を勉強しております。芳香族のフェノールがニトロ化してオルトとパラの位置に置換される理由がわかりません。 共鳴構造式や非共有電子対は共鳴によってベンゼン環に分配され、特にオルト基とパラ基に陰性を帯びるなど、教科書に書いてありますが、なぜそうなるのかが疑問です。 OH基が+を帯びるのからかなと、思いますが、その経緯をわかりやすくご説明をしていただきたいです。 全くの無知で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
- 締切済み
- 化学
- アニリンの塩基性について
はじめまして、HIGEといいます。 早速質問なのですが、アニリンは強塩基性を示すことがあるのでしょうか? また、もしあるならそれはどんな溶媒中なのか教えてください。
- ベストアンサー
- 化学
- 誘起効果、共鳴効果
ーNO2 -I効果 -M効果 ーCl -I効果 +M効果? ーCH(CH3)2 +I効果 ーNH2 -I効果 +M効果? ーOCOCH3 -I効果? -M効果 ーSー ? ーCOOCH3 +I効果 -M効果 ーOCH3 -I効果 +M効果? 誘起効果、共鳴効果がどうもよくわからなく、混乱しています… I効果がσ結合を利用してるとかはわかるのですが、炭素と比較した電気陰性度で決めてしまって良いのでしょうか?アルキルが+Iなのは電気陰性度で説明というわけにはいきませんが… M効果はπ電子を利用しててニトロ基とかはいかにも求引なのはわかりますが、ハロゲンなど孤立電子対を持つものは+Mでいいのでしょうか?あと、この二つの効果から結果として官能基が供与性か求引性か決まると思うのですが、上記の官能基達はどうなるのでしょうか? よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 化学
- 有機化学・NMRの問題
写真に貼り付けた有機化学の問題がわかりません。写真は見にくいかもしれないので、以下に写します。↓ アセトンを試薬aと反応させた後、希酸水溶液で加水分解して生成物C(C5H10O)を得た。この化合物Cを強酸と反応させた所、化合物Cの異性体Dが生成した。化合物CとDの1H核磁気共鳴スペクトルは下記の通り。化合物C,Dの構造式、並びに試薬aの構造を記せ。 C・・・δH 1.31(6H,s), 2.42(1H,br s,重水素交換性), 4.98(1H,d,J=11Hz), 5.20(1H,d,J=15Hz), 6.00(1H,dd,J-11,15Hz) D・・・δH 1.68(3H,s), 1.73(3H,s), 2.24(1H,br s,重水素交換性), 4.13(2H,d,J=7Hz), 5.39(1H,t,J=7Hz) (br:broad s:singlet d:doublet t:triplet) という問題です。 答え分かる方がいらっしゃれば早急に教えてくださるとうれしいです。よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 化学
- 高校物理の質問です。よろしくお願います。
次の図のように、一端を固定し、他端にともりをつけた弦とその近くに置かれた閉管がある。コマA、Bが図の位置にあるとき、弦をAとBの間ではじいたら、閉管が基本振動数で共鳴した。図の(a )~(e)はこのときのAとBの間を六等分した位置である。 Aを固定して、BをAの方向へ少しずつ移動し、同時に閉館をAとBの中央になるように移動して、弦をAとBの間ではじいた。Bがある位置の時に、閉管は基本振動数の次に高い振動数で共鳴した。このときBは()~()のどの位置にあるか。最も適当なものを、次の1~5の中から一つ選びなさい。ただし、弦の振動は基本振動のみであるとする。 1.a 2.b 3.c 4.d 5.e
- ベストアンサー
- 物理学
- エクセル 上から下へ自動で番号をふる
エクセルで表を作った時、 一番左のセル(例えばA1)に「No」(ナンバー)にして、その下のセル(A2)から順番に数字を1・2・3とふっていくのですが、100や200になるととてもじゃないですが手動では手間です。 これを自動でふってくれる機能とかってありますか? また同じ様な機能で、 任意のセルから下を任意の数字で順番にふってくれる機能はありますか? (例:D18に「5600」 D19「5601」 D20「5602」‥) 宜しくお願いします。
- ベストアンサー
- オフィス系ソフト
お礼
長い間お付き合いいただきありがとうございました。塩基や酸というのは微妙な影響が総合してその強さを示しているということを改めて深く感じました。議論のほう参考にさせていただきます。 またお世話になることがございましたらご指導よろしくお願いします。