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ボーアの量子化について
ボーアの量子化条件のどの点が理論的に説明できない仮定と なっているのでしょうか?? 電子の軌道半径はとびとびの値しか持たないといっていることなのか、 n番目の軌道をまわる電子のエネルギーをEn,Emとすると、hν=En-Em のエネルギーの光を放出して電子の軌道がnからmに遷移するといった、プランクの式hνに結びつけたところなのか 原子の軌道上の電子はニュートンの運動方程式に従わないと仮定した ところなのか このへんがどうなのかよく分からないので、 この問いがいいたいことは何なのか参考程度に教えてください お願いします。
- tarepan
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- grothendieck
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ボーアの量子化条件を説明できないことはありません。良く知られているように半古典的な場合、Gutzwillerのtrace formulaからBohr-Sommerfeldの量子化が再現されます。 http://arxiv.org/abs/nlin/0210047 Gutzwillerのtrace formulaはボーアの量子化より後の理論ですが、それまでの理論にないものを導入するのがいけないのなら行列力学や波動力学もいけないことになります。そうではなくてボーアの量子化で何が説明できないためにボーアの量子化は放棄して行列力学や波動力学に移る必要があるのかというご質問ではないでしょうか(と勝手に質問を作る)。ボーアの量子化はエネルギー準位と言うstaticな性質は与えますが、dynamicsは与えません。放出される光の強度や偏光は量子数が大きい場合には古典論と一致するという条件から求めることができますが、古典的でない場合は手立てがないのです。古典論より基礎的な理論であれば古典論を頼るのではなく、むしろある極限として古典論を導出できなければならないはずです。それで結局ボーアの量子化は放棄して行列力学や波動力学に移らなければならなかったのです。この辺りのことは例えば 湯川秀樹編:「量子力学I」(岩波講座現代物理学の基礎3)第1章 などに書いてあります。さらにボーア量子化では散乱状態の量子化も不明だし、束縛状態でも水素原子より複雑なものではSchroedinger方程式と同じ結果を与えるわけではないだろうと思います。最近になって認識されてきたこともあります。ボーアの量子化は古典論で周期運動の場合にしか使えません。しかし古典論でカオスになる場合もあるのです。カオスを扱う方法の一つが上で述べたGutzwillerのtrace formulaです。(Gutzwiller's trace formulaでも十分でないという主張もあります。中村勝弘「量子物理学におけるカオス」)。"強引さ"という点では「電子には軌道というものはなく、座標と運動量は非可換である」とする行列力学や、「電子は粒子であると同時に波でもある」とする波動力学も相当なものだと思います。
そうですねー、まず水素原子の定常状態についてではないでしょうか? その当時は、電子が回転運動すると電磁波を放出して、エネルギー を失って原子核に衝突すると言われていたのですけど、ボーアさんは、 電子は定常状態ではエネルギーを失わずに安定して回転運動している、 としたところがけっこう強引だったのではないかと言われてますね。 とびとびのエネルギーしかとらない、と言うこと自体はプランク が前もって言ってたと思うから、それほど斬新でもないと思います。 運動方程式にはしたがってますよ、多分。ニュートン力学で ボーアは水素原子を説明していますから。古典力学ではなく、古典電磁気学にしたがっていないのです。
- anthracene
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電子のエネルギー(あるいは軌道半径)がとびとびの値しかとれない、としたところです。 他の方程式は全て古典的な電磁気および力学の式。
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