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アメリカのテロとの戦い方について、質問させてください!
アメリカが打ち出している戦略のなかで、「拡散対抗」と言うのがあります。これと「不拡散」という概念の違いが、よくわかりません。 それぞれが、どんな関係なのですか? もし、知ってる人がいれば、その違いとそれぞれのやり方、あと具体的な取り組みとか・・・、わかる範囲で教えてください!! ほんとに、よくわかりません。
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超簡単に言うと 「不拡散」というのは NBC能力(弾道弾などの投射能力を含め)を持っている国から持っていない国に移行することを徹底することで世界に大量破壊兵器が蔓延しないようにしよう、という枠組、 「拡散対抗」というのは 不拡散の枠組では拡散を防ぎきれないのでもっと細かく監視しよう、でも漏れてしまったモノは叩き潰しちゃえ、という枠組です。 冷戦期以降、印パの核実験位までは、持てる国が持たざる国に技術を与えなければ大量破壊兵器保有国は増えないだろう、という見透しがありました。 ところがぎっちょん、 1)自主開発できる(印パ・北朝鮮、イラン、イラク)ことが判った 2)旧ソ連=ロシアからの(特に核)流出の懸念が高まった 3)湾岸戦争でNBC弾頭こそついていなかったが、弾道弾が使用された 4)テロ組織などが”ならず者国家”から供与を受け/自主開発し(島国で狂信者が神経ガスを播いた事件もあった)NBCテロを起こす懸念がある 等々の情勢変化が現れます。 特に、冷戦下の核不拡散というのは、米ソ両者の恐怖の均衡によって成り立っていました。このバランスを互いのために崩さずに置こう(衛星国に核移転するんじゃねーぞ)、というのがその趣旨です。 ところが、冷戦後新たに大量破壊兵器を持とうとする団体は、この恐怖の均衡によって使えない核ではなく、実際に使える(相互確証破壊できないから、可能性にかけて先制される怖れがある。また、周辺国を威嚇して好き放題しかねない)のです。 このため、従来の不拡散枠組の強化(IAEAの核査察など)と新枠組の設立(PSI、拡散に対する安全保障構想 有志連合で、移転ルートを発見、阻止する)などをしました。 一方、開発の懸念があったイラク(結果的には開発は放棄していたらしいですが)を攻撃しています。 これの影響もあり、リビアの大佐は大量破壊兵器開発を放棄しています。
お礼
ありがとうございます。本当に、わかりやすく教えてくださいまして、感謝しております。 これからこのような流れが世界の主流になるのでしょうか?わかりませんが、ご紹介いただいた論文からどんどん派生していい勉強が出来ました。