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バンド理論で、E(k)=E(k+G)?

atomicmoleculeの回答

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回答No.6

#5の書き込みの意図が分りづらかったようですので、一次元で簡単に説明します。またq=(n/N)*bで一次元なのでb=2πです。またG=m*b=2πm (m=整数)です。 いかN=100として話をすすめます。式が長くなるのを防ぐために C(q)e^{iq.x} =C(n/N*b)e^{in/N*b.x} ≡f(n) と書かせてください。するとq+Gで関係づくのは C(q)e^{iq.x}=f(n)とC(q+G)e^{i(q+G).x}=f(n+N*m) の成分です。ここでmod(G)で関係づく振幅をならべてみます。 F(n)={...,f(n-N),f(n),f(n+N),f(n+2N),....} はGで関係づく振幅の集まりです。F(n)の意味はf(n)から出発して±N毎の間隔で振幅を集めたものです。 よってF(n)=F(n+N)は同じものです。F(0)=F(100)です。0から出発して±100毎にfを集めたものは100から出発して±100毎にfを集めたものに等しいですから。 ここまでが準備です。 ======================= Ψ = Σ_{q}C(q)e^{iq.x} =....+f(0)+f(1)+f(2)+f(3)+...... = (....+f(0)+f(0+N)+f(0+2N)+....) +(....+f(1)+f(1+N)+f(1+2N)+....) +(....+f(2)+f(2+N)+f(2+2N)+....) +(....+f(3)+f(3+N)+f(3+2N)+....) +........ とqの和はF(n)の集まりごとにまとめられますよね。 一行目はF(0),二行目はF(1)、三行目はF(3)の仲間に対する和です。そこで波動関数の各F(n)の集まりに対する和を φ(n)≡Σ_{m=整数}f(n+m*N)≡Σ_{G}f(n+G) と定義すると、 Ψ(x)=φ(0)+φ(1)+φ(2)+....+φ(99) =Σ_{n=0,99}φ(n) (nがB-Zoneに制限された和) B-Zoneからはみだすnの和はφ(n)の定義の中に隠れています。 さて長くなりましたが、シュレディンガー方程式はGだけずれた波数ベクトルに対する方程式ですから、例えばφ(0)とφ(1)には全く関係を与えません。つまり、最初から Ψ(x)=φ(0)=Σ_{G}f(G) としてもシュレディンガー方程式を満足します。または Ψ(x)=φ(1)=Σ_{G}f(1+G) でも良いのです。一般に Ψ(x)=φ(n)=Σ_{G}f(q+G) が解です。n=0~99まで100個の解があります。 それならφ(0)+φ(1)も解かというと、それは違います。 シュレディンガー方程式を立てるとEがnごとに異なることが分りますから、その重ねあわせは許されません。 >> 自分が一番ひっかかってるところは >> >ふつうに計算するとC(G+q)ではなくC(G)となる >> はずなのですが、ここでなぜC(G)がC(G+q)に取っ >> て代わってるんでしょうか? 少し言葉足らずでした。今の説明で分ったと思いますが、 Σ_{q} = Σ_{q=Bzoen}*Σ_{G} と一般のqの和はGだけずれたqを集める和と、B-Zone内のqを集める和に分解できますね。これが出発点の波動関数にあった和です。そしてシュレディンガー方程式を立てると、C(q+G)とC(q)の関係がつくわけでした。関係がつく振幅は一つでも欠けるとシュレディンガー方程式を満たさないので、C(q)があるとC(q±G),C(q±2G),.....と全て必要です。 しかしC(q)とC(q+1)はGで関係付かないのでC(q+1)は必要ありません。一方でC(q+1)に対するシュレディンガー方程式はC(q)とEが異なることが分りますから、必要ないだけではなく、C(q)とC(q+1)を同時に含む和はシュレディンガー方程式を満たしません。どちらか一方だけ含むべし。 そんなわけでΣ_{q=Bzone}に関する和はとってはいけません。つまりf(n=0)を取るとf(n=1,2,3....,99)の振幅は全てゼロです。シュレディンガー方程式はn=1,2,3...に対するC(q)がゼロであることに抵触しませんから、振幅=ゼロはいつでもとれる一つの答えなわけです。 これは非常に長い書き込みになったので、もうやめます。これ以上の説明は無理だと思われますので、文章を何度も読んでよく考えてみてください。少なくとも2日は考えて、何度も読んでやはり納得がいかない場合は再度質問してください。質問事態は常に歓迎です。私も色々と勉強になりましたし。再度に、顔を向かい合わせて議論できる友人や先生を見つけてください。掲示板以上に得るものがあるはずです。

kyongsok
質問者

お礼

>しかしC(q)とC(q+1)はGで関係付かないのでC(q+1)は必要ありません。一方でC(q+1)に対するシュレディンガー方程式はC(q)とEが異なることが分りますから、必要ないだけではなく、C(q)とC(q+1)を同時に含む和はシュレディンガー方程式を満たしません。どちらか一方だけ含むべし。 わかりました!!!!ブロッホ関数がkに対してGだけの周期性を持つ理由、しっかり理解できました!同時にフーリエ変換というもの、基底展開というもの、固有値と固有関数に対する理解もぐっと深まったと思います! この期間、atomicmoleculeさんの暖かいご回答ご忠告をうけることによって、自分がいかに他人に頼る甘い癖を持っているのかを感じました。長い間ご迷惑かけどうしで申し訳ありませんでしたm(_ _)mもっと精進していきます!貴重な体験ありがとうございました!

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