- ベストアンサー
トランジスタの交流等価回路
学生でトランジスタについての静特性の実験を行ったのですが,小信号増幅回路の交流等価回路を書く時に直流電源を短絡しますが,なぜこの直流電源は短絡できるのでしょうか?そのときの実験では定電圧電源を用いたのですがこの内部に保護回路か何かがあってそっちに交流を流していると考えてよろしいのでしょうか?試問の際に全く答えられませんでした。全回答よろしくお願いします!!
- yamatetsu1
- お礼率15% (2/13)
- 物理学
- 回答数7
- ありがとう数6
- みんなの回答 (7)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
(昔のやつですが使えそうなので手直しして貼ります。) 1. 説明のために適当な回路を設定します。 V1、V2は実験で普通に使う安定化電源です。V2は宙ぶらりんですが、乾電池とか太陽電池だと思ってもけっこうです。 電圧の向きは図で上側が+だとします。 ┬────┬ | R2 | | ○V1 ○V2 | │ | R1 ┷ ┷ 図の抵抗を上から下に流れる電流は V1-V2 I = ──── …(1) R1+R2 ですね。で、例えば 『 R1の電圧を出力と見なす』 と、 R1 Vo = I・R1 = (V1-V2) ─── …(2) R1+R2 です。 そして、 動特性(=交流特性)とは、「動き」すなわち時間的な変化分だけを考えるのです。「上記の数式の時間変化は?」と言われたらこれは時間で微分しろと言われてるのと同じですね、 「主語がわかりません、何が変化するんですか?」 「では、例えば V2 が変化(=交流信号)した場合のVoです。」 これって、 dVo ── = をやれってことですね。 dV2 さて、V1が安定化電源だとすれば電圧値は(いじくって変えない限り)一定だから dV1/dV2=0 ですよね?←これが肝です。 結果、(2)式の微分は dVo R1 ── = -─── …(4) dV2 R1+R2 です。 ぜひ自分で鉛筆で書いて求めてください、やれば納得できます。 2. 話変わって、 ┌────┐ | R2 | | | ○V2 | │ | R1 └────┘ 『 この回路の R1の電圧を求めよ』という問題は、まず電流を求めてから R1 に掛ければ電圧が求まるから、前項に合わせてV2は上向きで電流は上から下だとすれば V2 I = -─── …(5) R1+R2 R1 Vo = I・R1 = -V2─── …(6) R1+R2 です。 (6)は (4)式と同じです。 式(4)でV1が消え失せたのは 「 V1は時間的に一定不変だ」 と決めたゆえ時間微分でゼロになったからですが、もともとV1が無い回路を解けば同じってことです。 もしV1一個だけでなく何個あっても、それらが動かなければ(時間微分で全部消えるから)無い回路を解けば良いのだ、と。 これが、 ↓ 「回路図の電源を短絡してしまえばOK」の真意です。 3.余談 学生実験ゆえ理論的な説明が良いかなと思いましたが外してたらご免なさいです。 質問者によっては「電圧源の定義は内部抵抗がゼロだからゆえ」という回路論からの天下り的な説明が肌に合うのか「電源ラインは交流をコンデンサで逃がしてしまってるからゆえ」という実地的な説明がしっくりくるのか人様々です。 今回は使い道が広い考え方を説明しました。もし再試問があるのなら頑張ってそしゃくしてください。 d(その影響)/d(何かが変化) という捉え方。 冷静に考えればトランジスタ増幅回路↓も、これそのままでしょ? http://personales.ya.com/lcardaba/articles/simulador/zout_sch.gif 付録; じゃあ、その風変わりな論法で例えば dVo/dV1 とかは何か意味があるのか? これはオーディオで言えば「電源のノイズ(=電圧変動)が音になって聞こえる」と言うことですよね?高級オーディオなのか安物なのかに直結した話ですね。 電源V1の動特性は↓こうなります。 http://personales.ya.com/lcardaba/articles/simulador/psrr_sch.gif 20V電源が±1V動いてます。この電源だけが変数で、他の電源(本来のベース信号入力)を一定と。ゆえに時間微分すればゼロ。 実際この特性は、 名を power-supply rejection ratio http://www.wsdmag.com/Files/32/8342/Figure_16.gif というアナログ回路では重要な特性でして、ご覧の通り定義はスバリ微分なのです。 試問が「定義です」や「コンデンサです」を求めてたのかはわかりませんがこんな回答もあると言うことで。 お分かりと思いますが、電源の内部抵抗がゼロだと限定してませんので 現実の電源回路(有限な内部抵抗)にも通用する考えです。 よく電子工作などでは微分を使わないでこれらを説明することがあるのですが、そうすると、よくある疑問は「 実際には信号も電源ノイズも同時にあるわけだから、一方をゼロだと置いた特別の場合だけでは済まないはずだ 」です。 実技経験が先行してる人に線形性に戻って理解してもらうのは実際苦労します。 必要なら追加質問を。
その他の回答 (6)
- Teleskope
- ベストアンサー率61% (302/489)
No.5です、昼にやったのをさっきアップしたら他のレスが付いてるのを拝見しました、偏微と言わなかったけどいいですよね? ひょっとして高専でしょうか?
- e10go
- ベストアンサー率38% (47/122)
こんばんわ。 >ありがとうございます。しかし,その無視できると説明しても電源内部の回路はどうなっててその値はいくらぐらいなのかまで教授は聞いてきます。 それは、無茶というものですね。 電源回路を説明するには、電源装置を分解しないとできませんから^^; まあ、値なら測定すれば解かる事ですが。 もしかして、その教授は質問者さんを試している? それとも、単なるイジワル^^; そんなことはないでしょうけど(笑) では、このように説明したらどうですか。 1. 定電圧電源は、つながる負荷がどうの様な物であれ、電源電圧を一定に保つものである。 2. 負荷がどの様に変動しても、電源電圧が一定であれば、電源の内部インピーダンスは、0である。 ここの「負荷がどの様に変動しても」は、一定周期で負荷電流が変動するのも含まれる。 3. 2.の「電源の内部インピーダンスが、0である」の理由は、負荷電流が変動しても電圧が一定なら、 電流変動分をΔiとして、電圧変動分をΔeとした場合、電源の内部インピーダンスは、 Z=Δe÷Δi であるが、Δeが「0」であれば、Zも「0」である。 #下の2行は説明不要と思うけど、念のため。 #<<注>>Δiが「0」の時の事は考えなくても良い。 #なぜなら、負荷は交流であるから、Δiが「0」はありえない。 こんなんでどうでしょう。 これでダメなら、電源装置のインピーダンスを測るしかないですね^^;
- angkor_h
- ベストアンサー率35% (551/1557)
等価回路においては、電源とその内部インピーダンスZは次のように扱います。 電圧源はインピーダンスゼロ、Zは直列接続 電流源はインピーダンス無限大、Zは並列接続 電源の内部保護回路は電源側の物理的な要素(機能)であり、トランジスタの静・動特性の動作解析上はなんら関係有りません。 注)電圧源のZは理想ゼロ、電流源のZは理想無限大です。お間違いなく。
- e10go
- ベストアンサー率38% (47/122)
こんにちわ。 等価回路を書く目的は、回路を解析する、理解する、または説明するためです。 この時、余分な物は、ない方が良いです。 通常は、直流電源を等価回路にすると、コンデンサ(=電池と思えば良い)・抵抗・インダクタンスの直列回路に書き換えられます。 (実際はもっと複雑だけど、コンデンサ・抵抗・インダクタンスの直列回路とほぼ同等です) コンデンサは容量が大きく、交流インピーダンスが小さいので、ショートしていると考えても問題ありません。 抵抗・インダクタンスも小さい値ですから、これも、ショートしていると考えても問題ありません。 そのため、等価回路を書く時には、直流電源をショートに置き換えます。 つまり、交流は直流電源を素通りすると思えば良いです。 その方が、解かりやすいですから^^ なお、高周波回路では、直流電源の抵抗・インダクタンスが全体の回路動作に影響します。 そのため、直流電源を抵抗・インダクタンスの回路に置き換える事もあります。
補足
ありがとうございます。しかし,その無視できると説明しても電源内部の回路はどうなっててその値はいくらぐらいなのかまで教授は聞いてきます。さすがにここまで聞かれたら素人では対応のし様がありません。そこまではわかりませんでしょうか?
- imoriimori
- ベストアンサー率53% (305/566)
#1様のとおりですが、私なりに追加説明。次のようなことでも感じがつかめるのではないでしょうか。。 ・定電圧源は内部インピーダンスゼロ、定電流源は内部インピーダンス∞と習いましたよね。 ・交流小信号が興味の対象なので定電位には関心がありません。定電位もGNDも区別する必要なし。 ・よって定電圧源につながっている抵抗等はGNDにつながっているのと等価。
- nta
- ベストアンサー率78% (1525/1942)
直流電源というものの電気的性質が交流を通すものであるからです。直流電源を非常に容量の大きいコンデンサに電荷がたまった状態で置き換えてもいいでしょう。実際のプリント基板はまさにこれで、直流電源には並列にたくさんのコンデンサが並列に接続されており、このコンデンサによって電源の上にのってくるリップル(すなわち交流成分)を吸収してしまうのです。定電圧電源の出力回路にも実際のところたくさんのコンデンサが実装されていますから同じことです。
関連するQ&A
- 直流安定化電源の保護回路について
直流安定化電源を用いてトランジスタ回路の実験を行っているのですが,回路的に交流成分が直流安定化電源の出力側を通っているみたいなんですけど,直流安定化電源には交流成分を通すための保護回路か何かあるんでしょうか??また,その保護回路はどのようなしくみ,素子が使われているのでしょうか??例えば交流信号の等価回路なんかつくるときに直流電源は短絡しますよね??あの原理がわからないんです・・・お願いします!!
- 締切済み
- 物理学
- トランジスタ増幅回路について。
トランジスタ増幅回路について。 CR結合増幅回路(1段)の問題なのですが、 直流負荷線と交流負荷線が同じになることはあり得るのでしょうか? 直流等価回路より直流負荷線を求め、 コレクタ・エミッタ間電圧-コレクタ電流の出力特性曲線と直流負荷線より動作点を求めたところ、 動作点は直流負荷線の中点になりました。 そして、交流負荷線なのですが・・・ いろいろな本を読むと、 ひずみが無く、最大に振幅するためには、動作点を交流負荷線の中点にするのが良いと書かれていました。 とういことは、交流負荷線と直流負荷線が同じになってしまうのです・・・。 導出の仕方が間違っているのでしょうか? それとも偶然・・・? どなたかご教授ください。 よろしくお願いします!
- ベストアンサー
- 物理学
- 電子回路 小信号等価回路の表示について
ある回路が存在し、それには電源が直流電源と交流電源の2つが存在しているとし、さらに回路にはコンデンサも接続されているとします。 このとき、FETの等価回路は、電流源表示型のFET直流等価回路、 電圧源表示型のFET交流等価回路があると思いますが、 電圧源表示型、例えばT型交流等価回路やh-パラメータを用いた交流等価回路を用いてFET交流等価回路を表した場合は、直流電源、コンデンサは回路からなくなりますが、 もし直流源表示型で、FET直流等価回路を表した場合は、元の回路からは何が消えるのでしょうか? わかりにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 物理学
- OPアンプの等価回路
画像の左側のサレンキー型ローパスフィルタの入力/出力電圧特性を解析しようとしているのですが、どうも計算がうまくいきません。 おそらく等価回路化がまちがっていると思うので、どこが間違っているかわかる方は教えていただけないでしょうか… 左側が原回路、右側が私の考えた等価回路です。 OPアンプの特性は理想的で、仮想短絡が使用でき、増幅率は∞であるとして良いです。
- ベストアンサー
- 電気・電子工学
- トランジスタ増幅回路
トランジスタ増幅回路 図の回路で入力信号viが有った時、 ベース交流電流ibが流れるのは解るのですが、 コレクタ交流電流icが流れるのが理解出来ません(´・ω・`) 出力側にはコレクタ直流電源Vccしか無いのに コレクタ交流電流icはどこから流れてきたのでしょうか?
- ベストアンサー
- その他(職業・資格)
- トランジスタの等価回路の導出
ベース接地トランジスタと、エミッタ接地トランジスタの等価回路についての質問です。 それぞれT形小信号等価回路から小信号等価回路を導出しなければならないのですが、導出方法が分かりません。 この場合、それぞれどのように導出していったら良いのでしょうか。 ご回答いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
- ベストアンサー
- 物理学
- トランジスタ回路の考え方
初歩的な質問ですみません。 エミッタフォロアの基本回路を勉強していたのですが、 次のように考えていけばよいのでしょうか? ・交流信号が一切入っていないとき、直流回路として回路を見る。 ・交流信号が入ってくるとき、回路上の全ての直流の電位を0としてしまい、 コンデンサ部分を短絡したと考えて、交流の伝播の仕方を考える。 ・最後に直流のときと交流のときを重ね合わせる。 よろしくお願いします!
- ベストアンサー
- 物理学
- トランジスタ増幅回路
トランジスタの増幅回路の学生実験後に 「ひずみがなく,しかも最大に増幅するためには,トランジスタの動作点をどこにとればよいか,静特性曲線測定値から考察せよ」というものがありました。 そこで直流負荷線と交流負荷線から求めるということを書いたのですがこれは一般論的な解答なのでダメ,測定値から動作点をどこに取るか考察せよ。というのです。 教授の話によると,一般に,設計するときにはまず動作点を先に決めてVccの値を決め,直流負荷線などを決定するものだということでした。おそらく,遮断領域,飽和領域も考えないといけないと思いますがそこまでよくわかりません。 どうかヒントでもいいので教えてくれませんでしょうか?
- ベストアンサー
- 物理学
- トランジスタの信号成分
現在トランジスタの特性を調べる研究をしているのですが、バイアス(直流)電圧、信号(交流)電圧のことがよくわかりません。簡単に言うと、トランジスタはこの2つの電圧が入らなければならないのでしょうか??
- 締切済み
- 物理学
お礼
投稿ありがとうございました!!参考にさせていただきます。またよろしくお願いします。
補足
私もそのように理解しているのですが,教授のほうからもっと理論的な説明をしてくださいというふうに言われていたので困っていました・・・また考えて見ます。