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多義絵
これは,心理学のカテゴリーで質問した方がいいのではないと思いここで質問させていただきます.どなたかご存じの方教えて下さい. 同じ絵が見方によって違う図形に見える絵-老婆と婦人の絵,ウサギと鳥の絵などが有名-は,一般に多義絵と呼ばれていますが,ほとんどの多義絵は,2つの図に見える絵-2義絵-が多いのですが,3義絵或いはそれ以上の絵というのはあるのでしょうか.
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どもども.とても興味深い質問ですね. 今まで色々な多義図形を見てきましたが「これ」と「これ」と「これ」が見えるというように3つ以上の説明がされていたものはなかったような気がします. ただ,ちょっと視点を変えれば3つ以上に見えなくもない図形はあります.例えばペンで紙に面は塗りつぶさないで線だけで立方体を書いてみて下さい.そうすると手前にあると意図して書いた面が奥に,奥にあった面が手前に見えませんか?ご存知かもしれませんが「necker cube」というヤツです. http://www.businessballs.com/images/neckercube.jpg しかし他の見方だって考えられます.ちょっといびつな六角形の中に線を書き加えたもの,正方形が二つあってある頂点を線で結んだもの,というふうにも見えませんか?奥行きの手がかりが強すぎてそう見えないこともしばしばですが… 私が言いたかったのは絵に意味があるのではなくて,絵に意味を見いだすのはその絵を見ているヒトである,ということです.ある意図があって描かれている絵でも,見た人がその意図に気付かなければそれは描かれていないのと同じことです. この答えが質問者さまの欲しい適切な答えではないということは理解していますが,この質問を読ませていただいたときにこのようなことが頭に浮かびました. 私も3つ以上の意図があって描かれた絵,それらが交互に知覚されるような絵があったら見てみたいです.エッシャーの「相対性」では重力の方向が3方向なのですが,多義図形とはちょっと違いますね(^_^;)もしかしたら美術に詳しい方が知っているかもしれませんね.
お礼
大変返事が遅れましたが,懇切なご回答いただきありがとうございました. 言語の場合は,パーシングの仕方で何通りにも解釈できる例は,ありますが,図の場合は見あたらないのが気になっていました.このようなことに関心を持たれる方がおられることが分かり,嬉しくなりました. 多義図の例としては,少しインチキ臭いのですが,2のn乗の多義図であれば可能であることが分かりました.ご指摘のneckerの図を二つ並べれば,それぞれのneckerの図は2義図ですからこれを組み合わせた図と考えれば,この二つ組の絵から4つの異なる絵が読みとれることになります. これは,組み合わせによる多義図であって,多義図といえるかどうか. このような組み合わせではない3義以上の多義図が果たして はたして存在するのかちょっと頭の体操になりそうです.
補足
少し考えてみましたが,次のことが分かりました. 1.どの多義絵も結局はその絵の構成部分の組み合わせで多 様に見えること. 2.無限に多義で代表的なものは,非周期的なペンローズタイ ルがあること. 多義絵の可能性は,常に存在し,要は人間の目で見て何らかの意味があるかどうかで,その意味をどのように定義するかで変わるようです.問題の性格は別の所にあるようです.