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錯誤か詐欺かそれとも…
民法の授業で 「Aは時価5000万円の競馬用種馬を、不当に価格を偽って、Bに一億円で買わないかと持ちかけた。Bはその言を信じてAと売買契約を締結した。この場合BはAに対してどのような主張ができるか」 といった問題が出ました。私は詐欺として契約を取り消すことができると思うのですが、参考になる判例や学説等を探しています。ご存知でしたらぜひ教えてください。
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質問者が選んだベストアンサー
こんにちは この問題では錯誤と詐欺の両方が問題になります。 詐欺のほうが認定しやすいですね。「不当に価格を偽って」とありますから、普通に詐欺取り消しできます。 錯誤のほうは、論点になります。 いわゆる、動機の錯誤です。 民法の総則の授業でしたら、意思表示の理解を問う問題と言えます。 効果意思、表示意思、表示行為のどの過程に瑕疵やケン欠があるのか丁寧に認定すれば、高得点が期待できます。 今回の問題では、Bの「1億円で買おう」という効果意思は、詐欺によるものですから、瑕疵ある意思表示です。だから、取り消せる。 しかし、「買おう」という効果意思はあるのですから、意思のケンケツはない訳です。このままでは「錯誤」にあたらないことになります。 でも、「買おう」という効果意思は、だまされた動機によって生まれています。1億の価値あるものだと思ったから、買おうと思ったのですよね。 まさに動機の錯誤の典型事例です。 判例なら、百選17事件です。がんばってください。 学説の対立点は、 動機の錯誤も「錯誤」にあたるか。 詐欺と錯誤の両方が成り立つとき、両者の関係はどうか。
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- kanpyou
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#4です。 『不当』に価格を「偽って」という所が、すでに、信義誠実の原則に反しており、不法である。
お礼
またさらにご回答していただいて、本当にありがとうございます。不当にというところが不法行為に当たるのですか、よく分かりました。参考にしてみます。
- kanpyou
- ベストアンサー率25% (662/2590)
面白くないのですが(学習という意味にならない)、、、 719条[不法行為]を原因とする、損害賠償請求。
お礼
ご回答ありがとうございます。この事例ですと何が不法行為に当たるのでしょうか?もしよければ詳しく教えてください。
- kanpyou
- ベストアンサー率25% (662/2590)
条文からではなく、別のアプローチの仕方もあり、『無効原因と、取り消し原因』という方法もあります。 それぞれ、原因となる事柄をすべて抜き出し、該当するかどうかという検討の仕方です。 ・当然無効 ・無効請求 などあります。
お礼
無効原因と取り消し原因ですか。そちらに関する判例というのはないのでしょうか?アドバイスありがとうございます。
- kanpyou
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『不当に価格を偽って』という所がポイントとなるでしょう。 そのまま、鵜呑みにすれば、価格が適正ではなかったこととなり、錯誤が考えられます。錯誤は、民法95条に規定されており、その態様については、下記サイト内にもありますように、各人で勉強してください。 1 錯誤の諸類型 http://www1.plala.or.jp/kunibou/houritu/min10.html 状況に依れば(血統書偽造など)、詐欺が成立するでしょう。 ―参考― 土佐犬の売買契約が動機の錯誤により無効とされた事例 事件の概要と判決文の抜粋 http://www.kamisama-tasukete.com/archive/sakugo_a.htm
お礼
ありがとうございます。詐欺であるのか錯誤であるのか微妙なところなんですね。土佐犬の判例では錯誤による取り消しでしたが、この場合はどうなるのでしょうか?参考にして考えてみます。
- gamasan
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素人です 種馬に 時価、定価というものは無いと 思います 競走馬時代の戦歴や血統などの資料に偽りが なければ Bが1億の価値でもあると 判断したものと思われるので 詐欺にはならないと 思います。
お礼
ありがとうございます。種馬に時価などがないというのは確かに納得です。私としては「不当に」という部分がひっかるのですが、グループで話し合ってみます。
お礼
ありがとうございます。一言に錯誤といってもどの過程で錯誤にあたるのかが問題となるのですね。大変参考になりました。