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GABAaの興奮性神経の抑制について
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o.1です。 たいへんよくご存知なのでびっくりしました。 今GABAA受容体作動性のシナプス電位については、精力的に研究がされているところです。 かつて、興奮性ニューロンと抑制性ニューロンと単純に神経細胞を二分類していた頃と比べて格段の進歩です。 今では一つの神経細胞の終末にグルタミン酸とGABAの両方が存在している例も報告されています。 陰陽二元論を超えた新しい脳理論が必要ですね。 さて、GABA作動性シナプス後電位について注意しなければならないのは、脱分極性であるから必ずしも興奮性とは言えないことです。GABAA受容体に共役したClチャネルが開いている間、神経細胞のその部位は「穴が開いたスカスカ」の状態になります。細胞内を流れる電流は、この部位で細胞の外に漏れ出てしまうので、電位依存性のNaチャネルやCaチャネルを活性化しにくくなるのです。こうした機序を、シャンティング(短絡)とか分流抑制と呼びます。シナプス前抑制を始め多くの場合のGABAA受容体作動性コンダクタンスの作用はこれです。 電位で説明すると、GABAAの反転電位付近で電位が固定され、それ以上に上昇しにくくなることに対応します。 神経細胞の興奮(発火)はシナプス電位の足し算(引き算)によって決まるというより、膜を横切る電流と膜抵抗の変化によって決定されるのです。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262100533/qid=1112377229/sr=8-3/ref=sr_8_xs_ap_i3_xgl14/249-4189970-5070745 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4621073303/qid=1112377311/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-4189970-5070745 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0262231832/qid=1112377271/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-4189970-5070745
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- Trane37
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GABAA受容体作動性の抑制は必ずしも過分極によるものではありません。Clチャネルが開口することによって興奮性に作用する内向き電流がシャント(短絡)するからです。 またGABA反転電位は、細胞タイプによって異なり、同一細胞でも、細胞内外のCl量などによって動的に変動しています。一般に幼弱な神経細胞では反転電位が高い傾向にあります。 質問の細胞体と神経突起での部位差については、仮説としては成り立ちますが、証明はなされていません。特にシナプス前抑制の記述は?です。GABAによる脱分極が著しければ、Caチャネルは開口し伝達物質は放出されるはずです。普通は、神経終末の脱分極をシャントによって抑制すると考えられています。
補足
まずは老人の知的好奇心のお相手をしていただき有り難うございます。 確認なのですが,幼若期と成熟期では以下のような違いがあるのは確かなことですね。 幼若期は,内向きCl-輸送のNa+/K+/2Cl-共輸送体が多く,外向きCl-輸送のK+/Cl-共輸送体が少ない。そのために幼若期は細胞内Cl-濃度は高い。よってGABAaは,Cl-の流出をおこし脱分極し,興奮性に作用する。 部位差については,仮説の段階とのこと,てっきり定説かと思いました。部位差があるものとして同じようにシナプス前抑制に応用しようとすると無理があります。ここが小生の一番理解できない点でした。 「普通は、神経終末の脱分極をシャントによって抑制すると考えられています。」この辺をもう少し詳しくご説明していただけませんでしょうか。または,URLや簡単な成書をご紹介いただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
お礼
再度の回答有り難うございます。 高度な内容を解りやすく解説していただいて有り難うございます。しかし,質問内容が,老人の興味の段階では無かったようですね。生物物理で頭が痛くなった記憶がよみがえってしまいました。 英語は全くです。英語が何とかなればPubMedで読みたいものがたくさんあるのですが… お仕事でしょうか,回答してくださった時間が気になります。健康には十分留意してください。