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なぜmRNAにウラジンが含まれているのか?

カリコ博士がノーベル賞を受賞しました。 mRNAを構成するヌクレオチドのうち、ウラジンをシュードウラジンに置き換えると、体内に入れても炎症が起こりにくくなるという発見に対する受賞でした。 私の認識は、たんぱく質を合成されるときDNAのアデニンがmRNAのウラシルに転写され、mRNAのウラシルがtRNAのアデニンに転写されるというものです。転写の過程でも過程外でも、mRNAのウラシルにリン酸基が結合してウラジンが生成されるという話を聞いたことがありませんし、文献で読んだこともありません。 RNAはアデニン、ウラシル、シトシン、グラニンの4種のヌクレオチドだけで構成されていると思っていました。 mRNAのウラシルが、いつどのようなときにウラジンに変わるのか、知っている方がいらっしゃいましたら教えてください。 よろしくお願い致します。

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回答No.1

まず、ウラジンではなく一般的にはウリジンといいます。 DNAやRNAは、塩基、糖、リン酸の3つによって構成されています。 塩基は、DNAにおいては主にアデニン(Adenine, A)、チミン(Thymine, T)、グアニン(Guanine, G)、シトシン(Cytosine, C)の4種類が、RNAにおいてはチミンの代わりにウラシル(Uracil, U)が使われています。 糖は、DNAではデオキシリボース(deoxyribose)、RNAではリボース(ribose)が使われています。 質問文の以下の部分において、用語の誤用が見られます。 >mRNAを構成するヌクレオチドのうち、ウラジンをシュードウラジンに置き換えると、体内に入れても炎症が起こりにくくなるという発見に対する受賞でした。 ヌクレオチド(nucleotide)というのは、先述の塩基、糖、リン酸が結合してできた化合物の総称です。また、よく似た用語にヌクレオシド(nucleoside)というものもあり、これは塩基と糖が結合したものの総称です。そして、塩基の種類に対応するヌクレオシドには名前が付いており、それぞれアデノシン(adenosine)、チミジン(thymidine)、グアノシン(guanosine)、シチジン(cytidine)、そしてウリジン(uridine)といいます。ヌクレオチドはこれにさらにリン酸が結合しているので、たとえばアデノシン一リン酸(adenosine monophosphate)などといいます。 DNAやRNAの遺伝情報は塩基の並び方(塩基配列)によるものですが、塩基だけではバラバラになってしまうので、糖とリン酸によってヌクレオチドを構成し、そしてリン酸基同士が重合することにより一つの大きな分子を作っています。質問者様が例に挙げているタンパク質合成においても、情報を読み取っているのは塩基配列なので単に塩基の名前を呼んでいるのかもしれませんが、つねに塩基と糖は結合しているので >mRNAのウラシルが(中略)ウラジンに変わる 訳ではないです。大きな高分子の一部である塩基の部分だけを指してウラシルと呼ぶか、糖の部分も含めてウリジンと呼んでいるかの違いなだけです。 参考画像:https://juken-mikata.net/how-to/biology/nucleotide.html

soni6667
質問者

お礼

mRNAを切ってウリシンを取り外し、塩基がシュードウリジンのヌクレオチドを挿入したのではなく、塩基だけ取り換えたので「ウリジンをシュードウリジンに変えた」という説明だったのですね。 丁寧なご回答ありがとうございました。

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