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解析力学が得意な方に質問です。

ddtddtddtの回答

  • ddtddtddt
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回答No.3

 #2です。  じつは自分も古典力学を仕事で使います。というか、ほぼ静力学しか使わない土木という3K職場です(^^;)。というわけでもともと静力学における仮想働の原理や、最小エネルギー原理を十分に学ぶ機会に恵まれました。有限要素法(FEM)という数値計算法があります。私の分野ではけっこう不可欠な技術なのですが、その定式化に最小エネルギー原理、つまり変分法が使われます。  「変分法をさくっと理解してやろ~ぜ」と安易に数学書に手を出したところ、関数の距離?,距離空間??,関数空間???,位相空間????,・・・と手も足も出ない始末(^^;)。そこで動力学も静力学と同じ力学だよねと、自分のレベルに適当な力学書を探していたところ見つけたのが、ゴールドスタインの古典力学です。その変分の扱いを見て、これはなんとかなりそうだと。  読んで気づいたのが、概ね「最小エネルギー原理 ⇔ 変分法 ⇔ 仮想働の原理」という事でした。これにより静力学原理を本質的に理解できた気がしました。で、ラグランジュ形式の定式化を読み進めると、意外な事に静力学と同じじゃん!となったわけです(^^)。ダランベールの原理で、運動系を仮想静止系に直すだけだと。しかし御多分に漏れず、自分もラグラジアンの意味と正体が気になって仕方ありません。導けるんだけど納得できない。「いったい昔の人達は、どうやってこんな物を考えついただ?」「アイデアの源泉は何だ?」・・・。  物理学史を読むことにしました。一番面白かったし役にも立ったのが、山本義隆の「重力と力学的世界」です。山本義隆は湯川秀樹に「100年に一人の逸材」と言わしめた事で(一部で)有名です。この本には数式もふんだんに出てきますが、数式を解読しなくてもまさに力学思想を理解できました。昔の人達が、どう考えて理論を作ったのかが。この本は30年以上絶版になっていないロングセラーです。  マニア魂に目覚めて次に手に取ったのが、広重徹の「相対論の形成」(こちらはマニアすぎて絶版)。広重徹は、日本の物理学史研究を世界レベルの一級品に推しあげた第一人者です。続けてこれを読んだのは幸運でした(これも数式は半ば以上無視(^^;))。「重力と力学的世界」の最終章では、19世紀に電磁気学と軋轢を起こした力学的世界観がエーテル問題を経て、短命な電磁気学的物質観に移行し、やがてそれも破棄されて行く過程がドラマチックに語られます。「相対論の形成」は、その世界観・物質観の変遷が相対性理論へと、どうつながって行くのかを詳細に教えてくれます。  力学と相対論だけじゃどうもね・・・電磁気学なんか全然知らないし。という事で物理全般の歴史が書いてあるフントの「思想としての物理学の歩み」(絶版!)。フントは前世紀前半の碩学です。ファラデーがベタ褒めされているのに驚きました。  マッハの「力学の批判的発展史」(たぶん絶版してない)。音速のマッハ単位で有名な人。マッハは退屈だったけど役に立ちました。数学や物理教育も整備されておらず、電卓もPCもなっかった時代の人達の発想が克明に描かれます。頭いいですよ、昔の人達は!。  井関清,近藤基吉の「現代数学 成立と課題」「近代数学史」なんかも読みました。数学者の経歴についてはよく知りません。マニアすぎて絶版につぐ絶版!。  自分は大学以上の高等教育についてはほぼ独学です。大学には行きましたが、バイトの方がメインでしたので(^^;)。歴史を読んで思ったのは、非常に効率は悪いですが理論の動機と目的を知ると、昨日までさっぱりだったものでも、目から鱗が落ちる瞬間があるという事です。  たとえばランダウの力学は力学のエッセンスが書かれてます(エッセンスしか書かれてない)。最小作用の原理と変分ありきで始まり、ダランベールと仮想働原理はダの字もなし。最小限の自由度で運動を記述するのは当然とされ、抗力と摩擦力は端から相手にしてないのでラグランジュの未定定数法なし。ラグランジュ方程式の座標不変性は、変分原理から出発して自明なので一言もなし。自明だからわかれ!・・・と。  おかげでゴールドスタインでは50ページも費やしたところが、わずか2ページ。両方とも章立てはほぼ同じなのに、ゴールドスタインは500ページ×2分冊、ランダウは100ページくらい。そのため最初の数ページで撃沈する学生も多いようですね(^^;)。

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