ISバランス論における固定資本減耗分の考察

このQ&Aのポイント
  • ISバランス論において、分配面と支出面の関係に固定資本減耗が存在するかどうかが疑問視されています。
  • 資料Aと資料Bから分かるように、分配面では固定資本減耗分が考慮されずに国民所得として扱われている一方、支出面では固定資本減耗が含まれていることが示されています。
  • ISバランス論の基本式であるY(国民所得)=C+S+Tにおいて、固定資本減耗は無視されているため、I(総固定資本形成)との差額が固定資本減耗分となります。この点がISバランス論における固定資本減耗分の考察のポイントとなります。
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ISバランス論、固定資本減耗分どう考えるべき

三面等価に関して、 某テキスト(中央経済社、新経済学入門、Iマクロ編 石川秀樹著,2000,P87)で内閣府平成16年度国民経済計算を出所とした、 生産、支出、分配面のデータが出ています。 ここでは分配面は、(以下資料Aとします) 雇用者報酬(国内)255 →NI 営業余剰・混合所得(国内)96 →NI 固定資本減耗106 清算・輸入品に課される税42 →間接税-補助金 補助金-4 不突合1 国内総生産(分配面)496 となっています。(→矢印は私の補足です) さて、分配面は、ISバランス論において、 Y(国民所得)=C+S+Tとなります。 ここでは、上記資料Aにおける固定資本減耗は無くなっています。 Y=NIということで理解します。 一方、GDE(支出面)のほうは、 Y=C+I+G+EX-IM ですが、 Iは、総固定資本形成 となっています。 どうも、GDEのほうは、固定資本減耗は引かれてないように思われます。 資料B 国内総生産、支出面 民間最終消費支出285 →C 政府最終消費支出89 →C 総固定資本形成113 →I 在庫品増加-1 財貨・サービスの輸出67 →EX 財貨・サービスの輸入-58 →IM 国内総生産(支出面)496 どうも、 C+I+G+EX-IM(支出面)=C+S+T(分配面) において、右側だけ固定資本減耗分が引かれて、左側は引かれていないそのままのように思われます。 このへん、実際どういうことなのでしょうか。 ISバランス論のこの式においては、Iというのは、形成分-減耗分の差額ということなのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.3

国民所得統計の三面等価ですが、支出面がgrossなら、分配面もgrossで統一させないと三面等価は成立しないのはいうまでもありません。質問にあるA資料も、B資料もgrossのデータですから、Aの分配面GDPデータには減価償却(固定資本減耗)の106が入っているのです。したがって 分配面GDP=C+S+T となるためには、貯蓄SはGDP-C-Tとして計算する。したがって、Sの中には減価償却費の106が入ることになる。この場合、Tは法人税や個人所得税のような直接税で、消費税のような間接税ははいりません。

spongetak
質問者

お礼

ありがとうございます。それだけのことなのですね。

その他の回答 (3)

回答No.4

あなたの、2つのYは次元が違います。あなたの最初のほうでは国民所得を使い、あとのほうのYではGDP(GDE)を使っているので、同じYを使っていますが、この二つのYは異なる概念で、等しくありません。支出面GDP=C+I+G+X-Mの右辺のIの固定資本形成は固定資本減耗が引かれる前の粗(gross)の概念です。国民所得には固定資本減耗は含まれていません。GDPと国民所得との間にはもう一つ大きな違いがあります。GDPは市場価格で評価され、国民所得は要素価格表示です。

回答No.2

>粗投資というのは初めて知りました。このばあいはやはり、減価償却を差し引いた差額の投資増加分ですね いいえ、粗投資とは、ネット(純)に対してgross(粗)です。Gross Domestic Productのグロスです。「減価償却費を差し引く前」という意味です。 ついでにいうと、私の回答のなかの「お耐えています」は「答えています」ですので、訂正をお願いします。

spongetak
質問者

お礼

ありがとうございます。わかりました。では、分配面のほうの資料にある、固定資本減耗106とは何なのでしょう? 設備を販売したその売上は人件費となり、全てNIとなっているのであれば、固定資本減耗106などというのが出ているのは、おかしい話だと思います。何かが変だと思うのです。 以下で、やはり質問しているのですが、財務諸表の合計で国民総生産を考えてみた時、やはりこの固定資本減耗が分からないのです。 https://okwave.jp/qa/q9613875.html

spongetak
質問者

補足

追加ですが、以下でも、同じようなこと聞いています。 https://okwave.jp/qa/q9613804.html

回答No.1

この問題は以前お耐えたことがありますよ! https://okwave.jp/qa/q9406278.html を参照されたい。支出面のIが粗投資なら、分配面のSは減価償却を含むということです。

spongetak
質問者

お礼

1年半前に聞いていたのですね。粗投資というのは初めて知りました。このばあいはやはり、減価償却を差し引いた差額の投資増加分ですね。ありがとうございます。

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