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固定資本減耗が収入?

いつもお世話になっております。さっそくですが、  「固定資本減耗とは生産の結果生じる資本設備の価値の低下」という教科書の説明のあとで、「企業はそれを費用として扱い税金前利益から控除できるので所得の一形態」と書いてあり、また、「非現金性の支出なので収入となる」と書いてあります。  固定資本減耗のイメージとして減価償却のようなものを考えていたのですが、それが収入というのが理解できません。費用なのに収入?  どなたかご助言やご説明お願いします。

  • haru84
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  • mfuku
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回答No.3

#2の者です。 私も大学では経済学部、その後、社会人となって独学で会計学を学んだ者ですので同じような疑問は持ってました。 > 仮に設備の購入時に購入金額をそのまま計上すると100万円(初年度)+90万円(3年間)で、トータルで利益を90万円分過小評価してしまうのではないかという素朴な疑問を持ってしまったのですが、実際には二重に計上しないような仕組みになっているのですよね? 初年度設備を取得した100万円は、費用として計上されないのです。 設備取得時点では、「設備」という「資産」(経済学で言うストック)が増えて、代わりに現金が減るだけであって(つまりキャッシュフローが減る)、費用とは関係ありません。 その後、減価償却の手続きにより、1年後、2年後、3年後に30万円ずつ「減価償却費」として費用化されていきます。 従って、費用として計上されるのは、90万円だけで2重計上されるわけではありません。 また、残りの10万円は、設備を除却した際や売却した際に費用化されます。 わかりやすくするために、費用とキャッシュフローの観点からまとめます。 費用は、3年間にわたり均等に償却されていき、残りは除却・売却の際費用化されます。 キャッシュフローは、初年度の取得時に取得金額分減ります。また、期中は、費用として利益から控除してしまった分を戻す処理をして差し引き0となりますが、節税効果分キャッシュフローはプラスとなります(タックスシールド)。また、除却・売却時も売却金額の収入や除却損の節税効果などが考慮されます。 ちなみに話はかわりますが、「固定資本減耗」はマクロ経済学で国民所得概念として主に使用されます。 上記の例では1つの企業を例にとってますが、「固定資本減耗」という場合、通常、1国の減価償却の総和、つまり全企業の合計として使われることにご注意下さい。

haru84
質問者

お礼

非常に参考になりました。疑問の本質をズバリ解決していただいて、とても気持ちがいいです。ここまで分かり易く説明していただけるとは‥。すばらしい回答者様に恵まれました。  たしかに固定資本減耗はNNP(国民純生産)を算出する際に使うのですね。「固定資本減耗=減価償却の総和」と理解できました。なるほど~!となりました。 もしかするとまた質問する機会があるかもしれまんので、そのときお時間ありましたらまたご意見など期待しております。ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • mfuku
  • ベストアンサー率50% (173/345)
回答No.2

「固定資本減耗」とは、いわゆる「減価償却」のことです。 (マクロ)経済学では「固定資本減耗」、会計学では「減価償却」と言います。 例えば、ある設備の購入価格を100万円、耐用年数を3年、残存価額を取得価格の10%、法人税率を40%とします。 また、売上高は50万円とし、減価償却費以外の費用はないとします。 その場合、 毎年の減価償却費=100万円×(1-0.1)÷3=30万円 と計算されますので、損益計算書は下記のようになります。 売上高   50万円 減価償却費 30万円 税引前利益 20万円 法人税    8万円 税引後利益 12万円 このように、税引後利益は12万円となりますが、減価償却費は実際には現金を支払った費用ではないので、現金がなくなるわけではなく、キャッシュフロー(現金残高)を考えると、差し引いてしまった減価償却費をまた戻す(加算する)必要がありますので、12万円+30万円=42万円となります。 ここで、減価償却費を計上しない場合を考えてみます。 その場合、法人税は50万円×0.4=20万円となります。 減価償却費を計上した場合は8万円だったわけですので、12万円節税できたわけです。 このような節税額を「タックスシールド」と言いますが、その分がまるまる収入(儲かった分)となってしまうのです。 タックスシールドは、減価償却費×法人税率で計算できます。

haru84
質問者

お礼

 すばらしい!!の一言です。単純明快に説明していただきました。減価償却費は単に課税控除となるだけでなく、キャッシュフローという点では加算されるものと理解できました。ありがとうございました。  私は経済はもちろん入門者ですし、会計学は全く知らないのですが、上の例ですと3年間で合計90%にあたる90万円の原価償却費を計上しますね。仮に設備の購入時に購入金額をそのまま計上すると100万円(初年度)+90万円(3年間)で、トータルで利益を90万円分過小評価してしまうのではないかという素朴な疑問を持ってしまったのですが、実際には二重に計上しないような仕組みになっているのですよね?まったく初歩的な疑問ですいませんが、お時間ありましたら教えて下さい。

  • grindcore
  • ベストアンサー率17% (115/664)
回答No.1

キャッシュの流出を伴わない費用なので、キャッシュフローの増加を表す、 ということではないのでしょうか? また、損金計上してその分税金が安くなれば、キャッシュの流出を伴わないで、逆にキャッシュの流出を防げる、という点で、キャッシュフローは改善されます。

haru84
質問者

お礼

>損金計上してその分税金が安くなれば、キャッシュの流出を伴わないで、逆にキャッシュの流出を防げる  なるほど、大変わかりやすいご回答ありがとうございます。キャッシュの流出を伴わない損金計上とは、具体的にどのような項目なのでしょうか?設備や機械の購入費を耐久年数で割って、その年の固定資本減耗に計上‥というようなものでしょうか?よろしければまた教えて下さい。

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