トランジスタの電流帰還バイアス回路の増幅度

このQ&Aのポイント
  • 固定バイアス増幅回路の増幅度は約184でしたが、電流帰還バイアス増幅回路では増幅度は約200でした
  • 固定バイアスと電流帰還バイアス回路の増幅度の理論値を計算したところ、固定バイアスは約180で、電流帰還バイアスは約260でした
  • 誤差の原因は抵抗RLの誤差やhパラメータのグラフの読み取り誤差だと考えられますが、他にも見落としがある可能性もあります
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トランジスタの電流帰還バイアス回路の増幅度

以降に出てくる増幅回路は、小信号電圧増幅で低周波を扱い、エミッタ接地回路のA級増幅です。 バイポーラトランジスタで固定バイアス増幅回路を作成し、入力と出力を実測したら増幅度は約184でした。回路は以下の感じです。 +-----*------------Vcc | | R1 RL | | | *------------Vout | | + | C Vin----C--*-----B NPNトランジスタ 10μF | E | | | | o-------*-----*------------o (hfe×RL)/hieの式で理論値が求まるので、hパラメータのグラフから補正値を読み、hfeとhieにその補正値を掛けて計算したところ増幅度は約180でした。約2%の誤差でした。 今度は、固定バイアス増幅回路で使用したトランジスタを今度は電流帰還バイアス増幅回路で使用し、増幅度を上げるためエミッタ側の抵抗と並列に、スイッチと共に1000μFのアルミ電解コンデンサを付けました。回路は以下の感じです。 +-----*------------Vcc | | R1 RL | | | *------------Vout | | + | C Vin----C--*-----B NPNトランジスタ 10μF | E | | SW | *-----o o--* | | |+ R2 Re C 1000μF | | | o-------*-----*------------o 入力と出力を実測したら増幅度は約200でした。前述の固定バイアスと同じように理論値を計算したところ、増幅度は約260でした。かなりの誤差でした。 抵抗RLの10%誤差、hパラメータのグラフの読み取り誤差を考慮して再計算しましたが、実測増幅度の200には程遠い値しか出ません(250とか...)。 なぜ固定バイアス増幅回路で使用したトランジスタを電流帰還バイアス増幅回路に使用するとこれほどまでに誤差が大きくなるのでしょうか。 回路上で他に見落としがあるのでしょうか。それとも、もともと電流帰還増幅回路はこういうものなのでしょうか。 現在トランジスタの勉強を始めて日も浅く、質問も情報不足や要領を得ないかもしれませんが、どなたかご指導願います。長い質問で申し訳ありませんでした。

noname#230358
noname#230358

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noname#230359
noname#230359
回答No.2

hfe,hieなどのパラメータは,データシートのグラフに掲載されている値通りではなく,倍半分ほどのバラツキがあることが通常です。固定バイアスの際の増幅度誤差2%が,できすぎた値と思った方が宜しいかと思います。 また,電圧増幅度200倍程度と大きな場合は,hoeも考慮する必要があります。(理屈としてはhreも考慮すべきですが,たぶん無視できるでしょう) 小信号電流増幅率hfeと,直流電流増幅率hFEは密接な相関がありますから,まずは簡単に測定できるhFEを測定してみることをお勧めします。単純化して,hFE=hfeと考え,hieはhfeに比例的に増減するとおいて,増幅度を再計算してみてください。 また,hFE次第で,コレクタ電流Icの値も変化します。hfe,hieをグラフから読みとる場合のコレクタ電流Icは,実動作時の値を使っていますか?Icが大きいほどhieは低下しますから,実際の増幅度は大きくなります。 ついでに付け加えておきますが,固定バイアス回路でエミッタのバイパスコンを接続しない場合の電圧増幅度は,-RL/Reに近い値となるはずです。もし,この値が大きくずれているとしたら,何か問題があるはずです。(A級動作のつもりが,適正バイアスになっていないetc・・・・) 具体的な素子形名,電源電圧,抵抗値など示して頂ければ,もう少し踏み込んだ回答可能です。 SPICEをつかって簡単にシミュレーションしてみましたが,電圧増幅度はの値は200倍程度のようですね。「理論値」の方が誤差が大きいようです。 ここからは想像ですが, (1)直流動作電流(Ic)を正しく計算した上で,hie,hfeなどを読みとっているでしょうか? (2)hie,hfeは,動作条件によって大幅に変化するのですが,hie÷hfeの値はほぼ一定値になります。この値を点検することで,計算に使ったhパラメータの値が適切だったかある程度わかります。 (3)「理論値」とは絶対唯一のように思えますが,システムを徹底的に単純化した場合の理想値です。単純化の過程で何かが欠落してしまっていることもあります。 読みとって式に代入した hie,hfe等の値 と 代入した式を教えて頂けないでしょうか。

noname#230358
質問者

お礼

お礼遅れて申し訳ありませんでした。回答ありがとうございました。 参考になるキーワードがちりばめられてます。改めて一筋縄ではいかないと感じてます。 Trは古いですが2SC458C、VCC=12V、R1=80kΩ、R2=30kΩ、RL=4.7kΩ、RE=2kΩでした。 ご回答を参考にもっと考察したいと思います。ありがとうございました。

その他の回答 (5)

noname#230359
noname#230359
回答No.6

うちの学生ならそんな質問してきたらレポート全部D-にしてやる。 のんきさんがどんな職業、学生さんか判りませんが電気なんてそんなもんです。 第一にHFEがグラフでなく数表を見れば判りますけどMIN<TYPE、MAX、の数値があるはずですけどその幅に注目してください大概、 倍から一桁ぐらいの幅があるはずですけど。機械では数字が桁が違う事は滅多にありませんけど電気で多くのグラフが対数軸で書かれるように桁が重要で一般に回路の抵抗も桁が合ってればほぼうごきます。 ですから抵抗や容量の数値は妙な数列ですが広いオーダー(桁)をカバーするように作られてます。 ところで今回の回路では増幅度の「値」が重量なのでしょうか? ならばHFEに頼らずにNFBできちんと抵抗の数値で増幅度が決まる方法があるのでNFBにしてください。 勉強ならエミッタ接地回路もいいですけど現状ほとんどディスクリートで回路を組む事は少ないと思いますけど。個人的には好きですけどね。

noname#230358
質問者

お礼

お礼遅れて申し訳ありません。回答ありがとうございました。 今回は増幅度に着目していました。「HFEに頼らずにNFBできちんと抵抗の数値で増幅度が決まる方法がある」ということなので、こちらも継続して調べてみます。ありがとうございました。

noname#230359
noname#230359
回答No.5

うちの学生ならそんな質問してきたらレポート全部D-にしてやる。 のんきさんがどんな職業、学生さんか判りませんが電気なんてそんなもんです。 第一にHFEがグラフでなく数表を見れば判りますけどMIN<TYPE、MAX、の数値があるはずですけどその幅に注目してください大概、 倍から一桁ぐらいの幅があるはずですけど。機械では数字が桁が違う事は滅多にありませんけど電気で多くのグラフが対数軸で書かれるように桁が重要で一般に回路の抵抗も桁が合ってればほぼうごきます。 ですから抵抗や容量の数値は妙な数列ですが広いオーダー(桁)をカバーするように作られてます。 ところで今回の回路では増幅度の「値」が重量なのでしょうか? ならばHFEに頼らずにNFBできちんと抵抗の数値で増幅度が決まる方法があるのでNFBにしてください。 勉強ならエミッタ接地回路もいいですけど現状ほとんどディスクリートで回路を組む事は少ないと思いますけど。個人的には好きですけどね。

noname#230359
noname#230359
回答No.4

既に丁寧なコメントが付いていますけど、やはりトランジスタ現物のばらつきと温度条件が効いていると思います 回路は半田付けで組みましたか? ブレッドボードですか? 半田付けで組み立ててしばらくの間は素子内部の温度が上がっていて、どんどん測定値が狂っていったりします 電解コンデンサの定数も鵜呑みにすると痛い目にあうことがあります それにしても、良い実験をされていますね!

noname#230358
質問者

お礼

お礼遅れて申し訳ありません。回答ありがとうございました。 回路はブレッドボードで組んでます。電解コンデンサの定数も鵜呑みにしてます。電解コンデンサを疑うことは頭の中にありませんでした。 ありがとうございました。

noname#230359
noname#230359
回答No.3

測定時の温度はどうでしょうか?温度が変わるとかなり影響を受けます。 またB入力波形はどうでしょうか?波形によってDCとは違います。

noname#230358
質問者

お礼

お礼遅れて申し訳ありません。回答ありがとうございました。 ブレッドボードで組んでいるので、測定時の温度は室温です。 波形入力は正弦波を入力しています。9Vp-p程度です。 実際にコレクタ電流を計測すればもっとましな結果がえられるのではと最近は考えてます。 ありがとうございました。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

増幅度を測るときには信号源インピーダンスや負荷インピーダンスも考慮 しないと誤差になることがあります。R1やR2の値がhieに比べて十分に 大きくないと当然誤差になります。(ゲインが計算より低く観測される) また、電流帰還回路の方は測定した周波数と1000uFとの関係で、このCが 十分低いインピーダンスと言えるかどうかで、やはり誤差となります。 この場合、(信号源インピーダンス+入力コンデンサのリアクタンス)を hfeで割ったインピーダンスと、1000uFのリアクタンスの関係が大事です。 トランジスタ自体の持っている特性を実測しないで、データシートの値を 信用して計算しても普通はあまり実測と合いません。もともとばらつきが 大きいからです。そこで、種々の負帰還を利用してゲインが抵抗比で 決まるような回路が多用されます。のんきさんの実験は良く合っている 方ではないでしょうか。 実際には、周波数が高かったりトランジスタの帰還容量が大きかったり するとミラー効果が効いてきたり、位相の回りによって計算が合わなく なったりします。hfe自体が周波数特性を持っているので注意が必要です。 最近トランジスタの動作から勉強しようとする人が少なくなっているように 思います。是非、このような基礎からしっかり勉強して奥の深い技術を 身につけてください。 回答(2)さんのおっしゃるとおりhoeも効いてくると思います。特に コレクタ~エミッタ電圧が低い場合とかRLの値が大きい場合顕著です。 入力信号が大きすぎると歪んで正しいゲインが測れなくなるとか、いろいろ なことが関係しますので、このような簡単な実験でもいろいろ勉強に なります。固定バイアス回路での出力電圧の不安定さなどは感覚的に 覚えておくと良いと思います。(ちょっと半田ごてなどでトランジスタを 熱してみてください)

noname#230358
質問者

お礼

お礼遅れて申し訳ありませんでした。回答ありがとうございました。 様々な要因で誤差が発生することを改めて感じました。ご回答を参考にもっと勉強したいと思います。今後もよろしくお願いします。

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