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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:歴史との向き合い方)

歴史との向き合い方

staratrasの回答

  • staratras
  • ベストアンサー率41% (1457/3552)
回答No.11

なかなか考えさせられるご質問ですので日ごろ思うところを書きます。 回答者は戦後生まれですが、学校の先生には小学校から大学まで戦争体験者、それも実際に兵士として戦った経験者がいました。その中には保守的な先生もいれば組合活動に熱心な先生もいて、政治的な立場はさまざまでしたが、「あのような戦争を2度と行ってはならない」という一点では思想信条の如何を問わず見事に一致していました。 教科書には書かれていない戦争の実態(中には捕虜の首を切った自分の体験を語ってくれた教師もいました)について、歴史の授業以外でも学ぶ機会が相当ありました。当時の学校現場には「それぞれの先生の実体験に基づく戦争に対する歴史観」があり、それは文部省の学習指導要領や日本教職員組合の考え方には必ずしも収斂しなかったように思います。 両親は軍需工場での軍用機生産や農作業などに勤労動員された世代でしたが、伯父の中には昭和20年に満州に侵攻したソ連軍の戦車に小火器で立ち向かって九死に一生(実際の戦死者の比率はこれ以上です)を得た者や、敗戦後も中国大陸に残留して国民党と共産党との内戦に巻き込まれ戦後8年も経って帰国した者がいました。 このように実際にあの戦争を体験した世代から学校や家庭で、嫌でも戦争の話を聞けた戦後しばらくの時代と比べますと、戦後70年以上経った現在では、「あの戦争は書物やネット・テレビなどの世界にしか存在しない」状態に近くなっています。その結果生きた人間が理不尽な生命のやり取りを強いられる戦争の実態を学ぼうとせずに、単にシミュレーションゲームを楽しむような感覚で戦争を語る風潮も目立ちます。 戦争の実態を学ばなければ、「そこから教訓を得て未来に生かす事」など不可能です。もちろん戦争が起きるに至った経過やその背景にある経済・社会の動き、政治思想・大衆心理などにも目を向ける必要があることは言うまでもありません。 ではどうすればよいか、その人によって方法はさまざまでしょうけれど、回答者の場合はできるだけ当時の本や新聞・雑誌などを直接(引用でなく)読むことにしています。そうすることによって、最新の歴史書(を読むことも大切ですが)ではわからないことが見えてくる場合も多いからです。この場合はいかなる政治的な立場でのどのような勝手な主張であっても読む必要があります。 それから現代に書かれた歴史書を読む場合にはできるだけ実証的で、史料の引用が恣意的でないものを選んでいます。自分の説に反する史料や主張は無視して都合のいい史料の都合のいい部分だけを切り取っている(断章取義)ものはダメです。自分の主張に都合の悪い史料の存在にも触れたうえで、それでも主張が成り立ちうることを論証する必要があります。 史料の扱いが恣意的でない実証的なものであれば、著者の思想が自分の考え方とは異なっていても歴史書としては一読の価値はあります。「左翼(右翼)だから読まない」というのは「広い世間を狭くする」もので得策ではありません。 これから10年ほどが「実際に戦争を体験した世代から戦争の話を聞ける」最後の貴重な機会だと考えられます。このために証言をアーカイブス化する試みも様々なところで行われていますが、身近にそうした体験者がいれば、若い世代は特に聞いてみるべきだと思います。高齢の世代の中には「生きているうちにこれだけは言い残しておきたい」と考えている人も多いようですから。

mikasa1905
質問者

お礼

お礼コメ大変遅くなり申し訳ありません。質問してから一ヶ月過ぎてしまいました・・・汗 >「あのような戦争を2度と行ってはならない」という一点では思想信条の如何を問わず見事に一致していました。 「教え子たちを死地へやってしまった」という後悔。日教組の考えも分かるんですよね。ただ、アレルギーのようにとにかく戦争は悪として、それがどうやって始まったのかを考えず思考停止してしまってはいけないと思います。 >教科書には書かれていない戦争の実態(中には捕虜の首を切った自分の体験を語ってくれた教師もいました) 例えば南京虐殺については、中国側の主張をそのまま受け入れるわけにはいきませんけど、捕虜が多すぎたために万単位で「処理」したのは確かのようです。日本人は戦陣訓「生きて虜囚の辱を受けず」を叩き込まれていたから、相手に対してもそれが当然という感覚だったようですね。国際ルールを守って戦った日清・日露戦争に対して、やはり大東亜戦争の頃は(こうゆう言い方は好きじゃないのですが)「狂っていた」と言えます。 >満州に侵攻したソ連軍の戦車に小火器で立ち向かって九死に一生(実際の戦死者の比率はこれ以上です)を得た者や、敗戦後も中国大陸に残留して国民党と共産党との内戦に巻き込まれ戦後8年も経って帰国した者がいました。 8/15以降の大陸などでの引き上げ時の混乱やシベリア抑留も忘れてはいけませんね。 また、他方では終戦後もインドネシア独立を戦った日本人残留兵もいました。 >ではどうすればよいか、その人によって方法はさまざまでしょうけれど、回答者の場合はできるだけ当時の本や新聞・雑誌などを直接(引用でなく)読むことにしています。 なるほど、こうゆう研究は私はまったく足りていません。心がけて読むようにします。 >史料の扱いが恣意的でない実証的なものであれば、著者の思想が自分の考え方とは異なっていても歴史書としては一読の価値はあります。「左翼(右翼)だから読まない」というのは「広い世間を狭くする」もので得策ではありません。 そうですね。私なんかはまだまだ判断力がなく、どうゆう著者か知らないまま「読み散らかしている」状態ですが、インチキな本も多いようで、多くの知り得た情報を突き合わせて自分で判断しなければなりませんね。ものすごく難しいことですが・・・ >身近にそうした体験者がいれば、若い世代は特に聞いてみるべきだと思います。高齢の世代の中には「生きているうちにこれだけは言い残しておきたい」と考えている人も多いようですから。 そうですね。しかし戦後70年を経て生存者も減り、ご存命でもご自身の当時の経験に色んなフィルターを掛けてしまっていたりすることもあるように思います。やはり当時の記録を読むのが良さそうです。 ご回答ありがとうございます。

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