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角運動量とスピン
スピン1/2の固有関数Φ1/2,1/2(s)と角運動量の固有関数Φl,m(ang)を使って、演算子($+lL)・($+lL)と演算子Sz+lzの固有値と同時固有関数を求めたいのですが、演算子の文字に計算式を代入して出てきた式が行列と微分演算子を含んでいます。そこからどうやって固有値や固有関数を出すかぜんぜん分かりません。出来るかたがいましたらぜひ教えてください。
- kuritoguri
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ご質問の内容は,角運動量の合成そのものです. ベクトルの S を(→S) と表記するなどして, (→J) = (→S) + (→L) の標準的( (→J)^2 と Jz を同時対角化する)表現を求める,というものです. > 演算子の文字に計算式を代入して出てきた式が行列と微分演算子を含んでいます. スピン角運動量には座標表示はなく,通常行列表示で表されます. 軌道角運動量の方は座標表示もありますが,行列表示もできます. 線形代数的に言えば,基底変換(ユニタリ変換になっています)に相当しています. 物理系学科の量子力学の講義で1回分くらいになってしまいますので (なかなか1回で済まなかったりする), ここで詳細を述べるのはちょっと無理です. 適当な(お使いの,あるいは図書館で探すなどして)量子力学のテキストで, 「角運動量の合成」「クレプシュ・ゴルダン係数」 などをキーワードとして探してみてください. 例えば,S=1/2 と L=1 ですと, S の方は {(1/2)×2}+1 = 2 通りの可能性, L の方は {1×2}+1 = 3 通りの可能性があります. したがって,J は 2×3 = 6 通りの可能性があります. これを合成の立場から見れば, 合成角運動量 J は L+S = 3/2 と L-S = 1/2 の 可能性があり, 前者は {(3/2)×2}+1 = 4 通りの可能性, 後者は {(1/2)×2}+1 = 2 通りの可能性 ということで,計 4+2=6 通りの可能性があり,話は合っています. こういう組み換えをやるのが角運動量の合成の話です.
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