- ベストアンサー
血筋
家系の事をなぜ「血筋」と言うのでしょうか。 「ダヴィンチコード」でも「サングレアル」と言ってましたので、海外でも、血=家系と考えてると思います。 体を流れる「血液」が、家系というのは、どういう理屈の発想でしょうかね。特に父子の場合、生殖以外に、繋がりはないので、昔の人が「同じ血」という風に思えなかったと思うのですが。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
No.2&5です。ご質問を考えるうえで非常に参考になる書籍を見つけて読みました。 「血筋はそこからはじまった」(西田知己・著 研成社 2002年) 出版社の広告は以下の通りです。「西洋と違い日本は伝統的に「血」のつく言葉を嫌っていた。血縁、血筋が登場すると、家系を語るにも血筋が重視されて、日本人が「血」という言葉を受け入れるようになった要因・背景は何か、以後の親子・兄弟関係にどう変化を与えたか、現代人の意識も含め考察。」 著者は、「血のつながり(血筋・血縁・血統)という発想が国内に普及したのは一見したところ古そうで実は思いのほか新しく、江戸時代に入ってからやっと世の中に広まり始めた」と述べています。(同書1ページ「はじめに」) また、回答者がNo.5に書いたような考え方については、「仏教の「血脈」など大陸渡来の思想や在来思想の中から「血」のつながりという考え方が形成されたとする仮説を立てるのは簡単だが、それを室町以前の文献に基づいて実証するのは前途多難と思わざるを得ない」(同書124頁 第五章 流血は信仰される )と評価しています。(うーん、やはりそうですかね) 詳しいことは同書をお読みください。
その他の回答 (5)
- staratras
- ベストアンサー率41% (1504/3661)
No.2です。少し補足させてください。 辞書の古い用例を見ると「後漢書」の「血嗣(けつし)」(ちすじ、血統、血胤)という言葉の用例が出ていましたが、興味深い注が付いていました。 【用例】:去順效逆、非忠也、身絶血嗣、非孝也 (後漢書 張綱伝) 【注】:凡祭皆用牲、故曰血嗣 【王先謙集解】:恵棟曰、案此則嗣當作祀 この注を、回答者は「祖先をまつる親族の祭祀には犠牲の動物を用いて血が流れるので、故に血嗣という」と解釈しました。血は血でも人の血ではなかったとは! また、資治通鑑の「血屬(けつぞく)」(同じ先祖から出た親類、ちつづき、血族)の「用例にも注がありました。 【用例】:武宗、會昌四年、今劉稹不詣、尚書面縛、又不遣血屬祈哀 【注】:血屬、謂父子兄弟至親、同出於一氣者 さらに仏教の用語に「血脈(けちみゃく)」という言葉があります。師から弟子に相うけて正法を相続することを言いますが、これは身体の血脈(けつみゃく:血管)が相連なって絶えないのにたとえています。辞書には「権記」の長保二年(西暦1000年)の用例がありました。この血脈という言葉はのちには「血統」「血筋」を意味するようになりますが、この意味での用例は1789年に初演された「韓人漢文手管始(唐人殺し)」でした。 こうしたことを併せ考えると、日本で「血筋」が「家系」を意味するようになった背景にはNo.2で挙げたほか次の理由があるように思います。 古代中国で親族が集まる祭祀でいけにえの動物の血が流れていたことなどから、「血嗣」「血屬」などの言葉が古くから存在したこと。 寺院で師から弟子への仏法の相続を、身体の血管の血液の流れにたとえて「血脈」と呼んでいたこと。 なおNo.2で挙げた「血の道」について「血の通い合う系統、血統、血筋」の意味で15世紀末の次の用例がありました。 【用例】:骨肉同胞のちぎりをも、血の道かよふなど申せば(三十二番 職人歌合1494年ごろ) また「ちすじ」には17世紀初めの「甲陽軍鑑 品五五」に用例があります。 【用例】:流石に祖父ちちの脉(チスヂ)をつぎ、此年甚五郎廿七歳なれ共、弓矢の積五十六十の者より能仕候
お礼
ありがとうございます。 漢語が読めるなんてすごいですね。古文も。 私はダメなので、訳してもらわないといけませんが、 アイヌ人もイオマンテという祭事で熊の血を神に捧げるらしい。 クマの木彫りって北海道土産でありますが、あれってアイヌと関係あんのかな。 ところが、日本は血をケガレとするんだから、仲悪いですよね。 昔の人は血はどういう機能だと想像したんですかね。
- GIANTOFGANYMEDE
- ベストアンサー率33% (539/1630)
"Blood"が文字通りの【血液】ではなく、家系などを表すようになったのは14世紀以降です。 「血は水よりも濃い」という有名な言葉は1660年代に成立しました。 1660年代というと、イギリスでは競馬が大好きな王様チャールズ二世の在世です。 チャールズ二世は中東から輸入した優秀な馬を掛け合わせて品種改良に取り組みました。 馬には【家】がありませんから、親と子のつながりを表す便宜上、【血】という表現を用いたのではないでしょうか。 日本の文献でも血筋とか血統という言葉が出てくるのは明治以降のことで、江戸時代以前に【血】を家系と同義に使った表現は見当たりません。 現代語訳には出てきても原文では違う表現になっています。たとえば古事記やコーランの現代語訳には「血のつながり」という表現が出てきたりしますが、原文の当該箇所を読むと、単に実の親子関係を記述しているだけだったりします。
お礼
ありがとうございます。 馬が便宜上なぜ血を使ったのかが疑問点です。大体、夫婦は他人だから違う血なのに、なぜ、母から生まれた子と、父が同じ血と考えるのだろうか。 しかし、使われたのは明治以降ですか。それだと、最近ですね。明治だと遺伝など科学の認識の状況はどうなのかな。
- oska2
- ベストアンサー率44% (2310/5141)
>家系の事をなぜ「血筋」と言うのでしょうか。 血筋だけでなく、血縁とも言いますよね。 血縁関係がある親戚(一族)を「親族」。血縁関係が無い親戚を「姻族」と言います。 血縁関係があると見做される事は「親族」と、見做される事を意味します。 反対側から見ると、親族は血筋であり血縁関係者です。 >体を流れる「血液」が、家系というのは、どういう理屈の発想でしょうかね。 家という制度ですから、頭首は「子供・子孫」という基本的な考えがありました。 血縁が絶えて別の家系が頭首になっても、他の一族・家臣団は忠誠を誓いません。 「血=神聖な物」なんですね。 キリスト教では、「ワインは血」ですよね。^^; マフィアでも、新メンバーには「地の儀式」を行いますよね。 まぁ、重要視する家系・組織があれば重要視しない家系・組織もあります。 室町時代・江戸時代の将軍は、血筋を重要視していました。 豊臣秀吉・徳川家康も、血縁を重要視していました。 滅ぼした相手が歴史ある家柄だと、お伽衆・お側習として家を復活していますからね。 今有名な血筋重視は、皇族だけです。^^; >昔の人が「同じ血」という風に思えなかったと思うのですが。 昔は、DNA鑑定とか血液型鑑定はありませんでした。 あくまで「推定の子供」です。 豊臣秀頼にしても、秀吉の実子でないという話も伝わっています。 この話では、「大野 治長と淀君の子供」との説が一番有名です。 秀吉と秀頼の体格・性格・顔付が似ていないのは有名だったようです。 が、「推定秀吉の子」という事で「血筋」が保たれました。 今では、血縁・血筋に拘る方は少なくなっていますね。 オーナー社長の場合は、次期社長に「血縁関係者」に継がせたいと考える一族・取り巻きが存在します。 TV公開処刑(キムタク中納言のドヤ顔が凄かった)で有名になった芸能事務所も、この次期社長問題が事件の発端です。
お礼
ありがとうございます。 その通りですが、家系と血の理屈はなぜでしょうか。 キリスト教で血が神聖なのはそうですが、だから、家系=血となる理由と繋がりません。日本では血はケガレで真逆です。マフィアの血は血縁ではなく仲間の誓いですので、益々関係ない。
- staratras
- ベストアンサー率41% (1504/3661)
日本の古語に「血の中より」という表現があり、これは「出産」を意味します。 例えば、平家物語の巻十二に「血の中より抱き上げ奉り生ほし立て参らせ今年は十二に成り給ひつる若君を昨日武士に取られて候ふなり」とあります。 これは若君の乳母が述べた発言ですが、文字通りに直訳すれば「(出産の)血の中から抱き上げてお育てしてきた、ことし12歳になられた若君をきのう武士に捕まえられてしまいました」ということになります。 また「血の道」という言葉は現在では婦人科の病気やこれによる体の不調を意味することが多いのですが、本来「血脈」(血液のながれ)の意味であり、「血統」「血筋」も意味します。 ここから先は、回答者の推測ですが、洋の東西を問わず「血(blood)」が血統や家柄を表わすのは、昔の人は「血」から「(出血を伴う)出産」すなわち「次世代の誕生」「家系の継承」を連想したからではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 なるほど、出産かもしれませんね。 女性を「けがれ」とするのもそうかもしれません。
- chiha2525_
- ベストアンサー率13% (119/883)
自分に似た子供が生まれるってのはバカでも分かると思っていましたが、あなたには分からないようですね。
お礼
ありがとうございます。 そういう意味ではなく、なぜ似てるのを「血」と呼ぶのかが質問です。
お礼
ありがとうございます。 私は、大陸から侵略してきた弥生人が、血を信仰する縄文人を批判するために「血はNG」としたと思っています。 そうして、悪人に仕立てないと、侵略の大義が立たないから。