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GDP/国内総生産の意味がクリアに理解出来ません

中学3年男子です。 GDP/GROSS DOMESTIC PRODUCT/国内総生産の意味がクリアに理解出来ません。専門の方の教えをいただければ幸いです。 まず、GDPとは、「一定期間の国内の付加価値の合計額」であるということは、たとえば極端な例で言うと、下記のように理解しました。 任意の一国にはある製品を造る一連の工場しかないとした場合、 最終消費者がAドルで製品を買う 製品工場が部品をBドルで買う 部品工場が原材料をCドルで買う 現材料屋がその材料を別の国からDドルで買う この場合、GDPは、(A-B)+(B-C)+(C-D)で算出される。 質問1.上記のGDPの考え方は合っていますか? この理解が正しい場合、「GDPは国民の給料の総額であるとみなすことが出来る」という内容が理解できません。よく、GDPの付加価値の大部分を占めるのが人件費であると解説されますが、人件費は安く押さえて販売額を高く設定するほうが、上記の式に当たる(A-B)や(B-C)の部分の差が大きなくなり、その合計額は大きくなるのではないでしょうか。従って、人件費を押さえるだけ押さえることが出来る方がGDPは大きくなるのではないでしょうか。人件費を押さえるということは、人件費とは給料のことなので(この理解が間違っていますでしょうか?)、「GDPが上がるということは給料が減る」ということにはならないのでしょうか。 質問2.上述の通り、「GDPが上がるということは給料が減る」ということの否定の理由を教えてください。 無学で恐縮ですが、どうしても腑に落ちません。 教科担任に尋ねましても、満足の行く説明をいただけません。多分、先生も詳細は理解されていないものと感じます。 よろしくお願いします。

みんなの回答

回答No.3

回答No2への追加です。質問2はGDPの定義だけから何も答えられない、経済がどう動くかというモデルが必要だと書きました。 非常に単純な経済についてモデルをつくり、この問題を考えてみましょう。ロビンソンクルーソーの物語はご存知でしょう。ロビンソン・クルーソーが漂着した島にはクルーソーと彼が助けた現地人のフライデーだけが島の住人だ。クルーソーはヤシの実からパンをつくる機械をもっているとしましょう。フライデーがヤシの実をひろって、それを持ち帰り、パン工場ではたらく。クルーソーはフライデーを指示を与えながら、フライデーの働きぶりを監視する、パン製造企業の経営者として働いているとする。フライデーは働いた労働時間に応じてパンを(賃金として)支払われる。クルーソーの企業者としての目的は、生産されたパンから賃金としてフライデーに支払ったaあたの残りのパン(利潤)を最大化することだとする。この利潤はクルーソーの所得でもある。この島経済のGDPは生産されたパンの量(原材料のヤシの実は無料なので付加価値は生産されたパンだけからなる)で、この生産されたパンは賃金としてフライデーに支払われ、残りは利潤(経営者所得)としてクルーソーに支払われるので分配面の所得とも等しいし、さらに、これらの「分配」されたパンはクルーソーとフライデーが消費するので、支出面のGDPにも等しい。 この経済で、フライデーに支払う賃金を引き下げたらどうなるかを考えてみましょう。フライデーはクルーソーが決めた賃金(時間あたりの賃金)のもとで働きたいだけ働く。働けば、それだけ賃金所得は増えるので、消費できるパンの量は増えるが、同時に遊ぶ時間は少なくなる。つまり、フライデーは消費できるパンの量と自由時間のバランスを考えながら、働く時間を決めているのだ。一方、製造されるパンの量(GDP)はフライデーの働く時間が増えるにつれて大きくなる。クルーソーは自分の取り分である利潤を最大になるようにフライデーへの時間あたり賃金を定めたい。 この問題を分析するためにフライデーは U = T-L + √(wL) として与えられる効用を最大化するとしよう。Tは総可能労働時間(一日だったら24時間と考えて良い)、Lは労働時間、wはクルーソーが決めた時間あたり賃金だ。この式から、フライデーは働く時間を増やすと所得は増えるが、遊ぶ時間T-Lが減ってしまうことがわかる。この関数から導かれる、フライデーの最適労働時間は L = w/4      (*) となる。つまり時間給が高くなるほどより多くの労働時間を働こうとする、ということだ。一方クルーソーのパン製造技術は Y = √L      (**) で表わされるとしよう。フライデーの労働インプットが多くなるほど、生産されるパンの量Yは増産される。では、クルーソーは自分の取り分(つまり利潤) Π= Y - wL を最大化するためにはフライデーへの時間あたり賃金をいくらに設定したらよいか?この問題は難しくない。最適解は w = (1/4)^(1/3)   (***) で与えられることがわかる。したがって、現在設定されているフライデーの時間あたり賃金がこの値より低いなら、この値になるまで引き上げるのが最適だ。そのとき、クルーソーの利潤も増えるし、GDPも拡大することがわかる(*を参照)。現在の時間あたり賃金がこの値(***)より高い値にあるなら、引き下げることがクルーソーにとって最適だ。しかし、そのときは、あなたの意見とは反対に、Y(つまりGDP)も減少してしまうことが(*)よりわかるでしょう。いま、時間あたり賃金が(***)の水準にあるなら、賃金はいじらないのがクルーソーのためになる。そのときは、もちろん、GDPも一定に留まることになる。 以上は賃金とGDPの関係を示すモデルのほんの一例にすぎませんが、このように賃金とGDPとの関係はGDPの定義だけでは何もいえないのです。

回答No.2

質問1は、そうです、GDPとはある一定期間に国内で生産された付加価値の合計です。よく知られているように、GDPを測定には三面等価が成り立ち、生産面、分配面、あるいは支出面測っても等しくなります。あなたの単純経済についていうと、 GDP=(A-B) + (B-C)+ (C-D) = A-D となります。いま、一連の工場―製品工場、部品工場、原材料屋―はそれぞれ独立の、個人企業によって経営されてるとしましょう。すると、A-Bは製品企業の付加価値で、経営者の所得(利潤と呼びましょう)と従業員の所得(賃金)へ分割される。B-C,C-Dについても同じ。したがって、GDP=利潤の合計+賃金の合計と書くことができ、これが分配面から見たGDPだ。さらに、Aは国民の消費支出で、Dは輸入(-Dは純輸出)だが、もっと複雑な経済なら、Aの部分は一部は消費、残りは投資、政府支出、あるいは輸出へと向かうかも知れない。要するに、A-Dは支出面からのGDPを表わしている。 したがって、GDPが増えるということは、一国で生産される財・サービスの価値(付加価値)が増えることであり、所得(利潤および従業員の給料)が増え、生産された財・サービス(最終財)への支出が増えることだ。これ以上のことはGDPの定義だけからは何も言えない。GDPをどうしたら拡大することができるか、GDPが増える過程で何がおこるか(たとえば、利潤と賃金への分配はどうなるかとか、消費と投資への支出割合はどうなるか等々)を知るためには、経済がどう動いているかについてのモデル・知識(マクロ経済学、経済成長論等、要するに「経済学」の知識)が必要です。GDPの定義だけからではなにも言えないということです。 したがって、質問2は、あなたの「給料」というのが、従業員の給料(「賃金」)を指すなら、何とも言えないとしか答えようがない。「給料」というのが「国民所得」という意味なら、GDPと「国民所得」は同じものだから(厳密に言うと、減価償却とか、複雑な問題があるがそれを無視すると)、定義によって否定される。

  • f272
  • ベストアンサー率46% (7997/17097)
回答No.1

(1) そのような理解でよい。 (2) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%9D%A2%E7%AD%89%E4%BE%A1%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%89%87 生産面からみても分配(所得)面から見ても支出面から見ても国内総生産(GDP)は同じ値になる。 人件費を抑えたら(分配),生産されたものが売れなくなり(支出),生産を抑えるしかありません(生産)。つまりGDPは減るのです。

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