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漢字の日中台の異同について
標記の件について興味を持ち始めました。 知り合いの大学講師(中国で教える日本人)の話では、「過」「骨」の上半分にある内側の□が、日本では右側についているが中国では左側についているそうです。これは昔からですか、それとも中国も昔は右側についていたのに、どこかで左側に付けることに変わったのですか。 その講師の予想では、6世紀に日本が漢字を輸入した時に、学び間違えたのだろうという予想でした。 台湾では繁体字でどう書くのでしょうか。
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『冎』の中の『口』は象形文字の時代から基本的に右にあります。 基本的に、というのは歴史上の一時期に左にくっついていたこともあるので、常に右にあったとは言えないためです。 確かに現在の中国において骨は左側にありますが、同じ仲間である過、渦は簡体字においてハチャメチャなことになっています。 東アジア諸国では欧米が盛んに進出してきた幕末頃から国語についての議論が盛んに行われました。 たとえば日本では国語を英語にしろとかフランス語にしろなどという暴論が(しかも文部大臣から)出される始末。さすがにそれは実行されなかったものの、漢字は簡略化されるようになりました。正字体から新字体への変更です。 中国でも複雑な漢字を簡略化することが試行錯誤しながら進められました。中国における簡略化は主に筆記体を元に進められました。その完成形が今日の簡体字です。 もともとは『骨』から始まった『冎』の仲間も筆記体ごとに形を変えてしまい、元々どういう字だったかわけがわからない状態になっています。 漢字は部首とつくりで読み方や意味合いが決まってくるものです。簡体字はわけが解りませんね。 古代中国の歴史書である史記も日本人や台湾人はそのまま原文で読めますが、現代の中国人は読めません。 台湾は三カ国の中では最も正字体に近い字体・繁体字を使います。正式には国字標準字体表で字体が定められています。 「過」も「骨」も日本と同じです。
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- cearnly
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NO.1の方のご回答によって、以前中国で繁体字から簡体字に変わるの改革を行ったこと、それは確かだ、今の中国大陸人は、古代中国の歴史書である史記は読めません。まあ、別にすべての人ではない、読めるの人もいる。「台湾は三カ国の中では最も正字体に近い字体・繁体字を使います。正式には国字標準字体表で字体が定められています。 「過」も「骨」も日本と同じです。」、それもNO.1の方のおっしゃる通りです。NO.2さんのご回答もこれを証明した。 でもなんで変わったの、それは書き癖です。古代中国、最初は竹簡で文字を書いた、竹簡の不便で、右から左へ、上から下へ、という書き癖になった、で、「過」「骨」になった。例え制纸の术を発明したあと、まだその癖を改革までに残ってる。改革中、人々は昔の書き癖を変わった、今の「左に右へ、上から下へ」という書き癖になった。というわけで、「過」「骨」の上半分にある内側の□が、左側についていた。 ps:ここで面白いことを気づいた、私は書きたかったのは、内側の□が、左側についていたの中国語の「過」「骨」ですが、また内側の□が、右側についていたの「過」「骨」になった、恐らくこれは日本の ウェブページのせいで。では、写真一枚を付けて、今中国語の「過」「骨」を見せてあげます。
お礼
筆記用具と記録媒体の変化が、字形変化の原因だったとの興味深い説を教えていただき、ありがとうございます。そして現代中国の所帯を写真版で見せていただき、ありがとうございます。webのせいで中国風に書いても日本風の書体に変換されてしまうのですね。これも、記録用具や媒体の変化のせいと言えるかもしれません。 「道具の変更は形態の変化を生み出す」「手段は結果を変える」と言えそうです。
補足
下記の「お礼」の訂正します。 誤:現代中国の所帯を写真版で見せていただき、 正:現代中国の書体を写真版で見せていただき、 ^^^
- SPS700
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1。過 下記の説文解字には古くは右側についており、今では左側についていることが分かります。 http://www.gg-art.com/imgbook/view.php?word=%DF%5E&bookid=53&book_name=%CB%B5%CE%C4%BD%E2%D7%D6%D7%A2 2。骨 下記の甲骨文辞典をご覧になると、こちらでも古くは右側についていたことが分かります。 http://images.gg-art.com/dictionary/oracledict.php?page=463 3。それとも中国も昔は右側についていたのに、どこかで左側に付けることに変わったのですか。 おっしゃる通りです。これは僕の予想ですが簡体字が作られた頃でしょう。
お礼
昔の日本人が間違えて輸入したのではないことが分かりました。ありがとうございます。 大学講師の憶測による間違いでした。今度、会うことがあれば伝えます。 ありがとうございました。
お礼
高所大所からの解説をありがとうございます。歴史も、分布も、経緯も、よく分かりました。 そう言えば、日本でもから正字体から新字体への変更がありましたね。 簡体字は筆記体を元にしていることや、もとの字が不明になったこともよく分かりました。 どうもありがとうございます。