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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:フェルミディラック分布則と電子の個数)

フェルミディラック分布則と電子の個数

yammy-jの回答

  • yammy-j
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回答No.3

絶対零度では、グラフ2のような状態密度D(E)に絶対零度のフェルミ分布関数f(E,0)を掛け算してもグラフ1の様にはなりません。このことは簡単に示せます。 No.2にも書きましたが、絶対零度でのフェルミ分布関数は f(E,0) = 1 (E ≦ EF), f(E,0) = 0 (E > EF) です。 簡単のために状態密度を D(E) = √E として n = D(E)×f(E,0) のグラフをイメージしてみてください。 E = 0 で n = 0 0 < E < EF で n = √E E = EF で n = √EF で最も大きくなり E > EF から n = 0 と突然ゼロになる という訳で、グラフ1の様にじわじわと電子数(より正確に言うなら単位エネルギーあたりの電子数密度)nが減っていくような挙動にはなりません。 さて、質問者さんが何に引っかかっているかということなのですが… グラフ1,2の出典が分からないので想像の域を出ませんが、グラフ1は金属ではなく半導体か絶縁体の状態密度(あるいは電子数密度n)ではありませんか? --- 【補足1】 > しかし教科書では「0からEまでの範囲で∫DdE=nで、nはエネルギーE以内に電子を収容可能な状態数」と書いてありました。 ここで言っているnとこれまで話題にしてきた単位エネルギーあたりの電子数D×fとは定義が異なるので同じ文字nを使ってはいけません。 例えばNを金属固体中の全電子数とすると 0 ≦ E ≦ EF の範囲で ∫D(E)dE = N (というよりもむしろこれがEFの定義で、全電子数Nと状態密度D(E)からフェルミ準位EFが決まる。) 全く同じ内容ですが、絶対零度のフェルミ分布関数f(E,0)をつかうと 0 ≦ E ≦ ∞ の範囲で ∫D(E)f(E,0)dE = N 温度が変わったところで金属中の電子の数が変わるわけは無いので、有限温度のフェルミ分布関数f(E,T)に対しても以下が成り立つ 0 ≦ E ≦ ∞ の範囲で ∫D(E)f(E,T)dE = N (このことから有限温度での化学ポテンシャルμ(T)が数値的に計算できる) なのでD×fやDは単位エネルギーあたりの電子数密度、∫DdEはあるエネルギー範囲の電子数で、互いに微分・積分の関係にあります。 --- 【補足2】 > もしかすると、ある状態密度を飛ばして次の状態密度へと埋まっていく事は無いけれど、その状態密度における全ての状態を電子が順々に埋めるという訳ではないのでしょうか。 「ある状態密度」というのは「あるバンド」ということでしょうか? いずれにせよ、絶対零度では電子はエネルギーの低い順に状態を満たしていきます。 金属固体中で電子がエネルギーが低い状態をすっ飛ばして高いエネルギーの状態を取ることが出来るのは、有限温度下でのフェルミ準位近傍だけです。

keshikasukun
質問者

補足

何度もすいません。頂いた回答や本を漁ってもう1度よくよく考えるとエネルギーによって段々と電子の数が減少していくのでは無いという事は分かりました。しかし質問の本題とは違うのですがまだ少し分からない点があります。 エネルギーバンドはエネルギー準位が連続的で帯状になったと近似したものですが、エネルギー準位(横線)の密度は一様ではありませんよね?状態密度が大きい部分はそれだけ単位エネルギー当たりに存在する電子がとり得るエネルギー準位の数も大きくなり、状態密度がゼロの部分(つまり取り得るエネルギー準位が全く存在しない区間)が禁制帯になるという事で合ってますか?上の認識が合っていれば、使っている参考書にある図のように絶対零度の場合における電子の数は縦軸をエネルギーE、横軸を電子の数nとすると、関数の形は「フ」のような形になると思うのですが。 >『> しかし教科書では「0からEまでの範囲で∫DdE=nで、nはエネルギーE以内に電子を収容可能な状態数」と書いてありました。...  ~~   ...なのでD×fやDは単位エネルギーあたりの電子数密度、∫DdEはあるエネルギー範囲の電子数で、互いに微分・積分の関係にあります。』 こちらのミスでnという文字を混同して使ってしまいましたが、参考書の∫DdE=nは状態数と言い、頂いた回答の∫D(E)dE = Nでは金属固体中の全電子数とありますが、状態数という量と固体中の全電子数は同じ物理量ですか? また同一の本の中でもNを電子の数と言ったり、Nを全電子濃度と言っているのですが、濃度と個数は違うと思います。さらに別の本ではGを『エネルギーがEを越えない準位が結晶の単位体積当たりに存在する数』で範囲0~Eで∫DdE=Gとあるのですが、なぜ状態密度をある範囲で積分したのにその範囲内に存在する状態数ではなく、単位当たりの状態数なんでしょうか。個数なのか密度(濃度)なのか頭が混乱しています。

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