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高校数学が解析分野で埋め尽くされてるのは何故?

高等学校で学ぶ数学は、序盤は代数分野や図形分野にもそれなりに触れているのですが、後半に近づくにつれて、だんだん関数や微分積分ばかり扱うようになっています。 特に数IIIに至っては、完全に解析分野で埋め尽くされています。 代数分野や図形分野はほとんど深入りしないのに、何故か解析分野だけやたら詳しく学んでいます。 何で高校数学は、後半に近づくにつれて解析分野ばかりやるのでしょうか?

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回答No.5

> 「数学III」を「解析」に改名すれば良いと思うのですが、「解析」という名称であれば解析オンリーでもおかしくないのですが、どうしてそうしないのでしょうか? 複素平面の分野があるからです。この分野は解析の分野ではありません。 > それなら、微分積分の一部を大学に以降して残りは大学で学ぶようにしても、遅かれ早かれ解析分野を詳しく学ぶことが出来るから問題無いと思うのですが、何故わざわざ高校3年で一気に解析分野を学習するのでしょうか? 大学に入ると、「数学」という教科はなくなります。数学はもともと「科学」(理科=理学といいます)のひとつの科目に過ぎません。高校で習う数学は、大学でいう、科学の各科目の共通言語になる部分です。大学で習う数学は、高校数学とは別物と考えてください。 あと、「解析」と格好良く言っていますが、高校数学で習うのは「基礎解析」ですね。応用まで進むと、理学部化学科を出ている私でも、ニガテな(できれば関わりたくない)分野です。行列は得意だったので、化学でやっていけましたが、応用解析などが無理だったので、学問の道には進みませんでした。 > 大学数学では微分積分に並んで線形代数も重要な単元だと聞いたことがあるのですが、それなら何故線形代数は高校で扱わないのでしょうか? > 線形代数をないがしろにしてまで微分積分を重視するのは一体何故でしょうか? 扱っていますよ。二次方程式などですね。あと、図形でない証明も、新課程で復活した部分です。線形代数は、基礎解析よりもよほど大切にされていますよ。小学校から中学、高校まで、連綿と、線形代数の知識、学問を積み上げてきています。いうなら、算数・数学の背骨のような物になっています。代数学、幾何を踏み台にして、高校ではその仕上げを行っている段階です。 高一、高二で最後の仕上げを、そして高三の数学3で、大学の数学科で学ぶ触りの部分である複素平面、複素方程式まで進み、虚数平面にまで踏み込むんです。 ただ、ご指摘の点もよくわかります。この線形代数の最後の仕上げとしての、複素平面、複素方程式を扱うのは、高校数学の鬼門なんです。この分野、かつて、一度、きっちり教える教育課程があったのですが、高校の先生が教え切ることができずに、理系高校生の大の苦手分野になりました。大学の教育学部で学ばない学生が多かったため、自分が学ばなかった分野を教えることになったわけですね。 同様の分野に行列があります。今回の教育課程で教えなくなった分野です。こちらは化学などの基本になる部分です。ここを教えないという点で、線形代数を軽視しているという判断もありえます。 先に書きましたが、今回の新課程は、従来の生物・化学系の基礎よりも、物理・数学系の基礎を高校で教えることを重視したようです。二者択一なら、この選択は正しいと思います。両方やると、理系のトクイが高校生でも、多くが数学嫌いになりかねませんから。

bururutti-2
質問者

お礼

なるほど、二次方程式も線形代数と呼べるのか。 数IIIの微分積分って、線形代数でいえば「行列式」とか「多元一次方程式」とか「クラメルの公式」とか、そのレベルの内容を取り扱っていると思っていたのですが、数IIIの微分積分ってそこまで深い内容では無かったのかな。 回答ありがとうございました。

bururutti-2
質問者

補足

>複素平面の分野があるからです。この分野は解析の分野ではありません。 あ~、確かに数IIIには複素平面の分野がありましたね。 それなら、いっそのこと数IIIを「解析」と「代数幾何」に二分割するのはどうでしょうか? 代数と幾何を一緒にするのは不本意だけど、これなら解析分野で埋め尽くされていても違和感なく受け入れられそう。 >「解析」と格好良く言っていますが、高校数学で習うのは「基礎解析」ですね。 では、大学1年の前期に「基礎解析」という科目を設けたらどうでしょうか? 数IIIで扱う微分積分の一部を大学1年の基礎解析で学ぶようにしたら、科学系科目を学びつつ解析分野も併せて学ぶことが出来ると思います。

その他の回答 (4)

回答No.4

> 自分には文系科目の方が難しく感じるんですけどね。 それが目的です。理系がニガテな人に手厚くなっています。なので、理系の人からは、文系科目が難しく見え、文系の人は、理系科目から逃げられるようになっています。

bururutti-2
質問者

お礼

なんかそれって文系のための学習内容になっちゃってますね。 回答ありがとうございました。

回答No.3

数学Cを挙げている回答は、今学んでいる新課程を知らない方からの回答です。 数学は、数学1は、大学に進むくらいの人なら、教養で知っておくべき範囲。Aは、もう少し数学に興味がある人なら、知ってほしいな、という範囲。なので、1は、文学部のような大学で数学をまったく使わない人でも日本の社会人なら知ってるべき範囲、Aは、社会に出て数学でダマされないくらいの知識ということ。 2は、文系でも経済など実学系に進むなら学んでほしい内容。Bは理系でも理工系以外なら知っておいてほしい内容。3は理工系に進む人に知っておいてほしい内容、Cは数学科など、数学者を目指す人に高校時代に学んでほしい内容。といわれています。 かつて、文系でもすべての分野を学ぶという課程があり、その負担の高さに悲鳴を上げた人が多く、反省されてできた考え方です。 裏話として、教育課程って、文部科学省の役人さんが、学者さんの答申を受けて決めるんだけど、この人たちって、文系の人が多くって、理科と数学は、なぜか、文系の人が学ぶ部分を減らそう、減らそうとしてるんですよね。文系の科目を理系の人が学ぶときは、未だに全部でしょ? これが、日本の国と力をここ20年間、削ぎ続けてきた原因だと私は思うんだけど、お役人も子どもをお役人にする都合があるから、同じ資質なら、文系の子が理系の子より成績を良く見せなきゃならない。で学ばなきゃ学ばないだけだんだんとその子たちがバカになっていくでしょ、なので、次の教育課程では、1点で争う入試をやめようという話を今、進めています。科挙から九品中正法の制度に戻そう、ということですね。 ゆとり教育で数学がひどかったのは、多くの理系の人は数学Cを学ばなくても良かった点です。 以下が対照表ね。新課程になくなった分野は、もとどおり、中学の範囲に戻されています。理工系で統計処理を学んでいないって、大学教授の苦労が忍ばれます。(もちろん、難関大の理工系だと、数学Cを課していましたけどね。) で、最後にご質問への回答。 解析は、理工系の大学生に必須で、かつ、文系の人にはいらないだろう、というため、数学3に集められたんです。文系の子は、そのさわり、微分・積分の考え や 確率分布と統計的な推測 で、ルールは知ってもらって、実際に使うのはパソコンで理系の人が津売ったアルゴリズムを使えば良い、という発想ですね。純粋な文系の人でも、データの分析 で、さわりのさわりを学ぶのが新課程の特徴です。 解析重視の背景は、ここ20年で日本が国際社会で追い込まれている状況があります。 国際経済は、かつては、生産の時代、次に、商社(物流)の時代が来て、技術の時代になり、情報(ソフトウェア)の時代を経て、今は、金融(情報工学・金融工学)の時代になっています。 日本が強いのは、技術を使った生産です。最先端の技術で日本しか作れない精度のものを作り、小さい国ながら世界2位の経済を持っていました。ただ、技術はものすごい早さで標準化され誰でも作れるようになります。そうなると、安く作れる方が強くなります。 金融とは、お金の流れのこと。これを複雑化し、実際の物の流れの何十倍ものお金の流れを作り出し、その中で利益をあげる技術です。実経済を伴わないほど、金融経済は仮想化され、壊れやすくなります。このほころびがあちこちに見え、次のステップを探しているのが今です。 金融工学は、解析分野の知識に基づいて組み立てられています。かつて、日本にはアメリカの倍の数学者がいましたが、ここ十年でこの人数は逆転しました。 高度成長期と同様に、だれもが数学が分かる日本を再現するために、再び解析を重視したんですね。ただ、高度成長期は文系の人もきっちり解析を学んだんですが、その点は理系の人に任せようというのが見え見えですが。で、学年後半に集中しているんです。 新課程 数学1 数と式/図形と計量/二次関数/データ分析 数学A 場合の数と確率/整数の性質/図形の性質 数学2 いろいろな式/図形と方程式/指数関数・対数関数/三角関数/微分・積分の考え 数学B 確率分布と統計的な推測/数列/ベクトル 数学3 平面状の曲線と複素数平面/極限/微分法/積分法 旧課程(ゆとり教育と呼ばれた課程ですね) 数学1 方程式と不等式/二次関数/図形と計量 数学A 平面図形/集合と論理/場合の数と確率 数学2 式と証明・高次方程式/図形と方程式/いろいろな関数/微分・積分の考え 数学B 数列/ベクトル/統計とコンピュータ/数値計算とコンピュータ 数学3 極限/微分法/積分法 数学C 行列とその応用/式と曲線/確率分布/統計処理 最後に、ちょっとだけ予言しておきますね。解析の分からない経営者がいる銀行は、あと数年、世界の金融が次のステップに行くときに、前のときと同じく、また破綻するはずですよ。世界に進出する意志を持ったところほど、危ないと思います。これは、直接金融(銀行を介さない投資や資金集め)をしているメーカーも同じかと。

bururutti-2
質問者

お礼

昔は文系理系問わず全員学んでいたのですか。 それは流石にきついですね。数学が苦手な人は頭がショートしそう。 しかし、役人に文系が多いっていうのは知りませんでしたね。 まさか文系視点で学習内容を決める傾向にあったとは驚きました。 自分には文系科目の方が難しく感じるんですけどね。 回答ありがとうございました。

bururutti-2
質問者

補足

>高度成長期と同様に、だれもが数学が分かる日本を再現するために、再び解析を重視したんですね。ただ、高度成長期は文系の人もきっちり解析を学んだんですが、その点は理系の人に任せようというのが見え見えですが。で、学年後半に集中しているんです。 それなら、いっそのこと「数学III」を「解析」に改名すれば良いと思うのですが、「解析」という名称であれば解析オンリーでもおかしくないのですが、どうしてそうしないのでしょうか? >解析の分からない経営者がいる銀行は、あと数年、世界の金融が次のステップに行くときに、前のときと同じく、また破綻するはずですよ。世界に進出する意志を持ったところほど、危ないと思います。 それなら、微分積分の一部を大学に以降して残りは大学で学ぶようにしても、遅かれ早かれ解析分野を詳しく学ぶことが出来るから問題無いと思うのですが、何故わざわざ高校3年で一気に解析分野を学習するのでしょうか? あと、大学数学では微分積分に並んで線形代数も重要な単元だと聞いたことがあるのですが、それなら何故線形代数は高校で扱わないのでしょうか? 線形代数をないがしろにしてまで微分積分を重視するのは一体何故でしょうか?

回答No.2

学校の方針では? ...高校で習う範囲で試験問題になりやすいのがその辺りということもあるかもしれませんが。 一応、授業内容としてはI、II、IIIとA、B、Cで住み分けをしていて、数学Cを学校でちゃんとやっていたら解析ばかりになることはないと思います。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E5%AD%A6_%28%E6%95%99%E7%A7%91%29

bururutti-2
質問者

お礼

うーん、今は数Cってやってないような気がするのですが・・・ 確か今は数I,数II,数III,数A,数B,数学活用という分類になっていたと思います。 しかも行列が省かれて、余計に代数分野が少なくなった気がしますね。 回答ありがとうございました。

回答No.1

代数にしろ幾何にしろ、あれ以上深入りすると大学数学レベルの学習が必須と なるからです。逆に言えば、その範囲を決める綱領が、ロクでもないのかも。 ただ、高校数学の微積なんて、あれぐらいできないと大学数学なんて理解できない。 だからこそ、高校数学のやっている事にはそんなに違和感を覚えない。

bururutti-2
質問者

お礼

確かに大学数学の難易度を現状維持にするなら解析重視になるかもしれませんが、高校の微積の一部を大学に移行して、大学の代数や幾何の一部を高校に以降すれば良いと思うのですけどね。 何で解析分野ばかりやるのだろう? 回答ありがとうございました。

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