壬生浪士組の砲術指南・谷右京が作った車楯とは?

このQ&Aのポイント
  • 壬生浪士組の谷右京が作った「車楯(くるまだて)」は、羽毛製の防弾盾で、黒船来航などをきっかけに独学で外国製と同じ仕組みの銃を開発した谷が作成しました。
  • 車楯は1873年のウィーン万国博覧会に出品された盾で、幕臣・勝海舟の援助を受けて作られました。
  • 車楯は羽毛でできており、防弾機能を持っていたとされています。
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車楯とはどんなモノですか。

下記の新聞によれば、壬生浪士組の砲術指南と目される谷右京は、羽毛製の防弾盾「車楯」というモノを作ったそうですが、それはどんなモノですか。 羽毛製の盾でどんな“弾”を防ぐことができたのですか。 日本経済新聞「新選組前身のナンバー3か 壬生浪士組の谷右京」 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0802U_Y3A500C1CR8000/  偉人伝によると、谷は黒船来航などをきっかけに独学で外国製と同じ仕組みの銃を開発したほか、車楯(くるまだて)という羽毛製の防弾盾を作った。幕臣・勝海舟の援助を受けて車楯を1873年のウィーン万国博覧会に出品したという。 よろしくお願いします。

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  • dayone
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回答No.2

『近世偉人伝』「谷水石傳(初称:右京)」の中に、 確かに羽毛製「車楯」に関する記述はあります。 ・早稲田大学 古典籍総合データベース『近世偉人伝/蒲生重章著』 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko11/bunko11_a1695/index.html 10「近世偉人伝 蒲生重章著 五編 下」谷水石傳<21~23/45> http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko11/bunko11_a1695/bunko11_a1695_0010/bunko11_a1695_0010.pdf また『近世偉人伝』が典拠元と推定される羽毛製車楯の読み下し文など。 ・『修養美談:児童訓話/永松木長著/矢島誠進堂/明44.4』 「〇谷水石鐵砲並に車楯を發明す」<10・11/53>(11・12頁) http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/756745/10 ・『新世語/大田才次郎著/有則軒/明25.5』 「谷水石車楯を製す」<53/113>(94・95頁) http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/778143/53 加賀侯、博覧会、勝海舟、山縣陸軍卿、仙台侯などと賑やかで、 発想の端緒が「雉の羽毛」であることがわかります。 仮に『近世偉人伝/蒲生重章著』「谷水石傳」の記述を信じれば、 >それはどんなモノですか。 竹束製車楯を羽毛製車楯に改良して軽量化をはかった。 >羽毛製の盾でどんな“弾”を防ぐことができたのですか。 英銃マルチニーの弾丸百発とも貫通せず。 なお「車竹束」関連は、既にNo.1の SPS700 様が詳細な回答を されていらっしゃいますので図面等の参考URLにとどめます。 ・『軍法極秘伝書.1-7/竹中半兵衛[撰]/竹中重治[著]( 1544-1579)』 請求記号:ケ05_00375 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ke05/ke05_00375/index.html 2 <36/81>車竹束 http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/ke05/ke05_00375/ke05_00375_0002/ke05_00375_0002.pdf ・『異国叢書.[第8]/駿南社/1929.5』 「シーボルト日本交通貿易史/呉秀三訳/駿南社/昭和4.5」  第十五章 シーボルト日本の武器 楯 <252~254/290>(472~476頁)  楯につきて/第二十一圖/車楯其他射撃に對する防禦の道具につきて http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1876473/252 などと回答する事は可能ですが… 『近世偉人伝』(同書が典拠元と推定される書物を含む)の 記述を鵜呑みにするには些か躊躇いを感じます。 以下は、御質問の趣旨から逸脱しているかもしれない事を 先にお詫び申し上げますm(_”_)m ネット検索限定の極私的な管見に過ぎない上、 私自身の見落としの可能性も有り得ますので、 素人の戯言としてお読みいただければ幸いです^^ 当初は、公的記録等で『近世偉人伝』「谷水石傳」の裏付けが取れればと 安易に考えていたのですが、舞台裏では相当にてこずっています(><) 1番目に、現時点では、公的記録どころかその他でも、 『近世偉人伝』「谷水石傳」(同書が典拠元と推定される書物を含む) 以外での情報(羽毛製車楯)が得られない事。 例えば、 ・アジア歴史資料センター(5件、401頁分)、 「件名:墺国維也納開設万国博覧会ニ帝国政府参同一件/分割1~5」。 ・国立国会図書館>電子展示会「世界の中のニッポン」>ウィーン万国博覧会 http://www.ndl.go.jp/site_nippon/vienna/ ・『澳国博覧会参同記要/田中芳男・平山成信編/森山春雍/明30.8』 第五章 出品の發送及事務官以下赴任 日本ヨリ澳國博覽會ヘ出ス物品ノ次第 日本ヨリ出ダス物品中重モナルモノヽ目錄 <27~32/270>(25頁3行目~34頁2行目) http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/801730/27 などを漁りましたが(見落としも有り得ますが、特に日本語以外の場合…) 高性能で現地でも評判を得たはずの「車楯」の記述を見出せず収穫なし、 不思議です。伝統工芸品の中にでも埋もれているのでしょうか? 2番目に、 9「近世偉人伝 蒲生重章著 五編 上」<17・18/51> http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko11/bunko11_a1695/bunko11_a1695_0009/bunko11_a1695_0009.pdf 近世偉人傳五編目録(上巻・下巻)の「谷水石傳」項目には 「據履歴書幷池田忠一話」との明記から、 履歴書の正体不明、また伝聞を含むゆえ真偽は? 3番目に、『近世偉人伝』「谷水石傳」の記述内容に関し、 ・「明治五年」博覧会 (刊行時の誤印刷は有り得るものの、経歴から著者自身の誤記は考え辛い) ・ウィーン万博への公式参加要請は、1871(明治4)年2月、 同年12月出展準備を進め、翌1872(明治5)年正月14日ウィーン万博参加を 知らせる太政官布告、同年2月8日墺国博覧会事務局設置、 フランス船ハーズ号の出帆日が1873(明治6)年1月30日、 などの日程を考慮すれば「車楯」製作は明治5年頃と推定出来る一方、 「山縣陸軍卿」の記述が不可解。 山縣有朋の陸軍卿就任は出帆後の1873(明治6)年6月8日。 (刊行時の役職名に改めたもので、 試射時点の役職ではないとは言い得ますが…) 4番目に、援助したとされる勝安芳(勝海舟)は、海軍畑とは言え、 大砲だけにとどまらず銃器類にも詳しい勝安芳の銃器関係著作 (銃器鋳造関連文の確認に過ぎませんが)では、 谷水石の自作銃&車楯には触れられていない様子。 5番目に、 本家本元の下記URLの専門家に尋ねれば近道かもしれません。 http://www.geocities.jp/you_funnyara/index1.html 「…、近世偉人伝の裏付けを行ったところ、 明治6年に確かに「勝海舟日記」には「谷某~」と名前が確認できました。 …ひとつだけ心残りは山県有朋の逸話を傍証確認していないことで、 これは何かの機会に考えたいと思います。…」 http://funnyara.blog69.fc2.com/blog-entry-892.html これだけの情報では「車楯」の事は何とも判断出来かねます。 以上 『近世偉人伝』を道標に頂上目指して裏付作業の坂道を登っていたつもりが、 何故か逆方向に向かって坂道を転げ落ち続け、ますます裾野が広がるばかり、 何とも収拾がつかなくなってきました(><) はたして高性能ゆえに隠密裏に事が運んだのか、 はたまた荒唐無稽な想像上の産物なのか、 『近世偉人伝』&「蒲生重章」に対する疑念が浮かんだり沈んだり… 以上 現場から報告させていただきました^^

kouki-koureisya
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 羽毛製車楯がどのようなものであるか、そしてどのようないきさつで製作され、万博に出品される運びになったのか、よく解りました。 羽毛が雉の羽であること、そして“英銃マルチニーの弾丸百発とも貫通せず”で疑問は解消しました。 本当に出品されたのか、疑問ですね。 参考URLを丹念に読んでみたのですが、出品リストには出ていないようです。 私にとっては、出品の有無よりも車楯そのものの形を知りたかったわけですから、ご回答の内容で十分納得しました。 伏見や上野の戦いで車楯が使用されたと思いますので、戦いの図を見るときは注意してみようと思います。 いつも素晴らしいサイトを教えて下さるので、読むのが楽しみです。 あさくらゆう氏のブログ「無二無三」は読み応えがありました。 谷水石ではなく谷石水なのですね。 大変詳しく調べて下さって誠にありがとうございました。 調べ方についても大変参考になりました。

その他の回答 (1)

  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15295/33014)
回答No.1

    専門の方がお見えになるまで、ど素人の寝言です。 1。日本の戦国時代にも下記のような、防弾具が出来たようです。     「戦国時代になると矢だけでなく鉄砲の銃弾からの防禦も重視されるようになり、利便性と防禦性の高さから竹束が用いられるようになった。これには大型の物と小型の物が存在し、小型の物は手に持っての銃弾防禦が可能であった。使用の際は弾丸の入射角に対し斜め鋭角に設置する(避弾経始)。また、濡らした厚地の布(場合によっては広げた甲冑など鋼板製のものも共に)を建物の門や戸口などに設置し、カーテンの原理(布地の柔軟性と避弾経始を組み合わせ、飛来物の軌道と威力を逸らす作用)により弾丸を逸らす事実上の置き盾も少数例ながらあった。同様に矢玉避けに背負う母衣も盾と見ることが出来る。」     http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%BE 2。  信仰的な面も見逃せないと思います、下記では「千人針」が「弾丸よけのおまじない」の役目も持っていたとあります。     http://www.city.hanno.saitama.jp/0000003220.html 3。  中米アステカでは、やはり布製の物を作り、塩水に漬けて乾燥させ、強度を増して、飛び道具に備えた、とあります。楯というより一種の鎧ですね。 http://deadliestwarrior.wikia.com/wiki/Aztec_Jaguar     以上から、布(皮の例もあります)で防弾具を作ると言う伝統は、今日では奇矯ですが、試みられた前例があるようです。

kouki-koureisya
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 車楯を想像する上で大変参考になります。 「弾丸を逸らす」という考え方が戦国時代にはあったのですね。 羽毛製なら軽くて持ち運びが容易、そして水を含ませると燃えにくいので、と想像していくと案外実用できたのではないでしょうか。 明治の初めの話ですから、“おまじない”的な要素もあったでしょう。 アステカの方はじっくり読んでみます。 質問した甲斐がありました。大変参考になりました。

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