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原発がなくても大丈夫と思いませんか?

kanfusionの回答

回答No.9

>当時の原発の建設費を考えると、地熱や、風力、太陽光、などかなり大規模なクリーンな発電施設が > >いくらでも出来たのではないかと思われます。(今となっては後のまつりですが) >知識人、科学者、などの意見を取り入れて、余り予算をかけなくても電力がまかなえれば面白いと思いますが、 引用部をまとめるとクリーンな発電施設が、予算をかけないで建設できたのでは?と想像されているようですが、その可能性はかなり低い、というか、有体に言って絶望的なのではないかと思います。 まず、原発ですが、私の知る限り世界中15ヶ国程度で稼動しております。建設費も含めた総稼動コストがクリーンエネルギー系発電施設の総稼動コストより遥かに低いから、採用実績にこれほど差があると思うわけです。 また、日本がクリーンエネルギー投資開発を行っていれば、という仮定ですが、世界各国もまるで研究をせずにボーッとしていたわけではなく、予算の高低はあれ、オイルショックあたりから継続的に研究を続けて現状があるわけです。今の技術レベルで提示されている発電方式から逸脱した凄いものが出来ているか?と問われても否定的な回答しかでない気がします。 さて、個別に再生エネルギーを見てみると、以下のようなことが常識です。 ・風力 水力を除いた再生エネルギーの一番メジャーな方式ではないでしょうか?例えば太陽光システムの実際の発電量は最大発電量/7で考える、と言われていますが、風力は/5で計算するのが普通であり、その分だけ効率はいいと言われ、世界中で採用されています。ですが、残念ながら原発や化石エネルギーの発電方式に比べるとコストおよび設置面積当りの発電量は勝負にならないため、再生エネルギーとしては有望でも、現在まで主力の発電システムにならなかった経緯があります。これは世界最大の風力発電機と、原発施設の発電量・設置面積を比較してみれば分かると思います。風力発電機は発電量当りでは既存の化石系燃料施設に比べると圧倒的に広大な土地が必要で、それはコストに跳ね返ります。 日本の場合では、山と人口密度が多いため、設置場所を人間の居住区域と食い合うため、発電量当りのコストがさらに高くなりがちです。その上、日本は山の所為で平均風速、風向状況とも悪く、あまり効率がよくないというのが現状です。 アメリカでも砂漠地帯を利用して風力を発電していますが、実は多額の補助金がついており、この補助金の撤廃をめぐってモメたばかりです。ニュースによると大手の発電メーカーが「補助金無しだと採算性がない」と発言したとか。砂漠は風力発電にとってはある程度有利な環境ですが、それでも補助金が欠かせない、という現実があります。 ・海上風力 日本は海が広く、海は風が強い上に風況がよいので、日本にむいた発電方式に見えますが、風車が潮風に痛めつけられますし、陸上に送電するのも課題があり、採算性が取れる方式を開発したところは私の聞く限りではありません。現状では世界中でまだ研究レベルを出ていない段階ではないでしょうか。 ・太陽光 多分、現時点で一番日本向きな方法と思われます。日本はヨーロッパよりは日照時間が長いので、太陽光を大々的に導入したドイツより多少有利です。ただし、ドイツは原発も稼動中であり、太陽光買い取り価格は14円と、日本の買取価格より遥かに低く、それでいて日本より電気料金が高い国であることを忘れてはいけないと思います。 太陽光の効率の議論で問題になりやすいのが、各国生産のパネルのいいトコ取りでバラ色の未来が描かれることがあります。具体的には世界の太陽光システムの価格下落率が7%で、このペースならグリッドパリティが達成される日が近い、などという言説ですが、実は安いパネルは数年で発電量が激減し、ヨーロッパ各国で問題になっています(PID現象)。そのレポートではドイツの数社と日本メーカーのパネルでは発電量低下現象は発生しない、とのことですが、例えば日本の太陽光システムの価格下落率は甘く計算して4.7%がいいところでした。 ・地熱 日本で今後の伸びしろが一番大きい発電方式であると思われます。日本の火山数は世界2位であり、地熱の潜在的なエネルギーは大きいのですが、現状の技術では大規模化が難しいのが課題です。ただ、発電コストは計算方法によりますが、かなり低いと言われ、また、今後の大規模化の可能性もあり、有望なのではないかと思われます。 問題は地中での出来事なので、まだ未知の部分が多いことです。地震よりの深度や活断層の発見など、最近の地質研究でわかったことも多いですが、これはある程度予算がついた範囲での研究で、現時点程度の予知や観測しかできないわけですから、地中の学問というのはそれほど難しいものです。 例えば、地熱を開発したら、温泉が止まったとか、予想もしないところから高熱の水蒸気が噴出して、技術者が死亡したりという事故が実際に起こっています。事前調査は非常に入念に必要で、それはコストと建設期間に響きます。それが難しさです。 --- 長々と書きましたが、各種、再生エネルギーも合理的な選択のもとに採用されたり、されなかったり、という現在があるということをお伝えしたかったわけです。結論としては、我々のような素人が「技術課題の是非」について論ずるのはナンセンスだと思います。具体的にはこの部分です。 >知識人、科学者、などの意見を取り入れて、余り予算をかけなくても電力がまかなえれば面白いと思いますが、 電力は国の生命線の一つなので、世界中の国の科学、政治の枠組みを利用して出てきたものが、現時点のものです。そこを素人が「別の枠組みを準備すれば、もっと良いものができるのじゃないか?」というのは客観的に見てみると、無理があるのではないでしょうか? むしろ、我々素人が考えるべきは評価形態と評価情報が明示されているかどうか?ということだと思います。あの事故から1年半も過ぎるというのに、原発がどうであれば安全であり、どうであればダメなのか、という基準すら示されず、最近事故調の声明で「安全基準を策定する」と言われた程度です。まず、基準が無ければ原発をやめるか、続けるかの議論すらできないでしょう。議論がこのクラスでダメダメであり、そこをニュースも国民も指摘しないわけです。 つまり、事故がおきて被害が甚大だったからといって、一般的な議論の順序を無視してはダメだということです。根本的には国のエネルギーに対する評価体制がダメダメだったことが問題にあり、それを無視して「新しいエネルギー」などといっても、そのエネルギーだって万能のものではありませんから、かならず失敗がでます。比較的安全な風力も、補助金目当ての自治体が事前調査無く始めて赤字を垂れ流すのはおろか、それを隠し続ける、などという事例もあります。 そうなると客観的な評価基準なくして、新しいエネルギーに飛びついた挙句、全国自治体で赤字頻発、エネルギー供給体制はガタガタ、などという事態も想定できるわけです。つまり、一足飛びに結論に飛びつくのではなく、プロジェクト全体の前提議論がスカスカでは何をやってもムダという事実を認識してから、新しい解決策に眼を向けたほうが効率的だ、ということです。

noname#171883
質問者

お礼

原発はデメリットがあるので、すぐに代替エネルギーを・・・とはいかないようですね。 同じような震災が起きた時、再び同じように破損する訳ではない、という人もおられますが、火山大国ですので、本当に十分な対策が必要かと思います。

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