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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:マルクス主義における文明と文化の考え方)

マルクス主義における文明と文化の考え方

old_shoの回答

  • old_sho
  • ベストアンサー率38% (20/52)
回答No.7

とりあえず、そのような「文明と文化の定義の逆転」はなかったのではないか、と思います。マルクスは、唯物史観確立後には、主題的に論じていないことですが、論じたとすれば、文明<文化でもなければ、文明>文化でもなく、「文明=文化」論となったのではないか。 言葉の問題としては、一九世紀の民族意識の高まりが、「文明」対「文化」という把握をもたらしたのでしょう。マルクスは、ドイツが政治・経済に於いてフランス・イギリスに遅れているということは十二分に認識していたでしょう。しかし、「文明を機械、技術、物質的要素に関わるもので、文化を価値観や思想、高度な知的、芸術、道徳的な社会的質」というような、後進国の負け惜しみみたいな分類には与しないのではないか。 amenhotep2000さんは、下部ー上部構造論と「文明」対「文化」という把握に関連を見ようとされるようですが、唯物史観が持っている構造的な把握は、機械的な構造でもなく、構造を固定的なものにする見方でもない。したがって、構造論と「文明・文化」論をからめるなら、まず構造論の概略をやって、次にイデオロギー論と順を追わないと要らぬ誤解の山を築くだけのように思います。そんなたいそうな話ではない、としても最低限、下部ー上部が空間的分離でないのはもちろんとしても、実体的に分離され得るモノでもない、という或る程度の了解は持っておかないと齟齬を来すのは間違いないでしょう。 マルクス主義者は「生産力と生産関係の矛盾」という表現をしますが、生産力とは「機械・技術・物質的要素」で、生産関係が「人々の関係」といった裁断はマルクスに無関係です。「機械・技術・物質的要素」が生産力であるかのごとく現象するのは、一定の「人々の関係」があってのことであり、云々で、生産力とは生産関係なり。キャッチフレーズ的に云えば、「対立物の相互浸透」ですね。こういった具合の、概念そのものの動的把握がなければ、「文明・文化」そのものが、歴史的・「文化」相対的に規定されるものだということを取り逃すのではないか。 構造論と「文明=文化」論をからめて述べるというのは、私には手に余ることですので、以上の否定的な言にとどめておきます。

amenhotep2000
質問者

お礼

回答ありがとうございます。文明と文化を思考していたら矛盾する考えに至り、弁証法という哲学道具が有効なら、回答者皆様のご意見を聞きながら、どのように止揚させようか考えているところです。マルクスの言った構造論をもう少し私は勉強して理解する必要があると思います。しかし現在の社会学でいうイデオロギーという言葉もはっきりとせず曖昧に感じます。私が調べた限りでは、マルクスとエンゲルスの共著「ドイツ・イデオロギー」(1845/46)でヘーゲル学派の思想家を社会経済的現実の論理から外れた空論家として、イデオローグと呼び非難するのに使われ、史的唯物論(経済学批判序」1859)で社会経済的土台(下部構造)に対し、マルクスはイデオロギー(上部構造)という見方をしたとあります。とすると、マルクスが使った、元々の純粋なイデオロギーという語は文明、文化(特にドイツ)の批判もこめたのでしょうか?それとも、やはり革命を急がねばという、マルクス、エンゲルス、レーニンと言った人物によって、あまり、そこまで考えずに作られたものでしょうか?そのようなマルクスの考えの構築過程の分かるお薦めの本があれば是非再投稿ください。ここでの回答者皆様のご意見は有益です。ありがとうございました。

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