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精神的障害と若年性認知症についての相談
- 精神的障害者2級が若年性アルツハイマー型認知症の症状に悩んでいます。
- 若年性アルツハイマー型認知症の診断で障害年金の問題が気になっています。
- 相談先や薬代の支払いについての助言を求めています。
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質問者が選んだベストアンサー
2級というのは、精神障害者の障害者手帳の級のことですか? それとも、受けている障害年金の級が2級ということですか? たいへん誤解されることが多いのですが、障害を認定するための基準が別々なので、この2つの級も全く別々のもので、お互いに関係し合っているわけではありません。 ですから、このような質問をされるときは、「精神障害者の障害者手帳は◯級で、障害年金は◯級です」と必ず分けて書くようにしましょう。 そうすることで、より的確な回答が返ってくるようになると思います。 また、年金証書(オレンジ色やブルーの表紙の年金手帳のことではなく、いくらいくらいついつから障害年金を支給しますよ、という金額などが書かれているA4ぐらいの大きさの紙のことです)というものがお手元にあると思いますが、そこに「障害基礎年金◯級」「障害厚生年金◯級」などと必ず書かれていますから、障害◯◯年金と書かれている部分をすべて質問に書いていただけると、さらに回答しやすくなると思います。 前置きが長くなりました。ごめんなさい。 いろいろと心配が多いことと思いますが、以下、順を追って説明させていただきますね。 まず、仮に認知症だということになったとき。 いま現在、例えば、そううつ病や統合失調症などとして障害年金を受けていると思うのですが、そううつ病や統合失調症の人が必ず認知症になるわけではありませんから、いままでの病気とは別に認知症が起こった、と判断してゆきます。 同時に、認知症はそううつ病などと区別がつかないことも多いので、いろいろな症状がほんとうに認知症だけが原因で起こっているのか、それとも認知症ではなく、単純にそううつ病などの薬の副作用に過ぎないのか、いろいろと調べてゆくことになります。 その結果、最終的にやっぱり新たに認知症になっているのだ、ということになったときは、そこで初めて、認知症で障害年金を書き換えることができないかどうかを見ることになります。 認知症は、障害年金では、そううつ病や統合失調症とはまた別の病気・障害として見ます。 むずかしい言葉で器質性精神障害というのですが、単純なストレスなどから来ているものではなくて、「脳などを検査したときに、明らかに認知症独特の検査数値やレントゲン撮影結果などが得られる」といったような状態です。 イメージで言えば、だらだらと文章で診断書に書かれた内容で認定されるそううつ病や統合失調症などとは違って、誰がみても「この人は認知症だ」という検査数値などがずばっと示されるような状態をいいます。 このとき、もしも認知症の状態が障害年金の基準にあてはまるようであれば、いままでの障害年金と合わせて1つにまとめる、という手続きが必要になってきます。 というのは、複数の障害年金を受けることはできないからです。 1つにまとめると、通常、いまの障害年金の級よりも、等級がアップします。 ただ、さらに厳密に言いますと、等級がアップする可能性があるときにしか1つにまとめることはできない、という決まりがあるので、もしも1つにまとめることができないようなときには、「Aという病気で障害年金をもらう」のか「Bという病気で障害年金をもらう」のか、どちらか1つを選ばなければならないこともあります。 このへんはとてもしくみがややこしいのですが、正直申しあげて、まだ認知症だと決まったわけでもない段階であれこれ考えても「取り越し苦労」になってしまうと思いますよ。 また、上に書いたように、基本的には、そううつ病や統合失調症と認知症とは別々に起こる病気ですから、そううつ病や統合失調症などの病状が変わらないかぎり、いままで受けていた障害年金がストップしてしまうようなことはありません。 ともかく、認知症の診断が出てから考えればよいことで、あれこれと心配しすぎるのはマイナスだと思います。 相談すべき所は、市役所の福祉課などではないと思います。 通院している病院の規模などにもよりますが、医療福祉相談室などという部門があって、そこに精神保健福祉士さんや社会福祉士さんがいらっしゃることがあります。 ソーシャルワーカーさんなどとも呼ばれるのですが、まずは、そういう方たちに相談してみることをおすすめします。 このような方たちは、例えば、精神科通院医療費の公費助成(自立支援医療のことです)のことですとか、国民年金保険料の免除(いまお勤めしていなく障害年金の2級以上を受けているなら、国民年金保険料を納める必要はないので役所に届け出ましょう)、生活保護のことなどなど、いろいろとサポートして下さるはずです。 逆に、時には、そういったサポートがちゃんと受けられるような所に転院する、というのも大事です。 精神疾患(認知症も含めます)というのは、ただ漫然と服薬する・通院するというだけでは、その状態は変わってゆかないからです。福祉のサポートも受けなくてはだめですよ、という意味になりますよ。 認知症でも精神疾患の1つですから、自立支援医療は受けられるはずです。 但し、あなたがもしも40歳以上だとすると、障害者施策ではなくて介護保険(手続きしなくても、40歳以上ならば自動的に入ったことになっています)から支援を受けなければならない、という決まりがあるので、そのへんも頭に入れておいて下さい。 そのときも、ソーシャルワーカーさんがいろいろと力になって下さるとは思うのですが、「役所の介護保険担当課に連絡して、介護保険のほうでいろいろ支援を受けられるかどうかを聞いてきて下さい・調べてもらって下さい(介護保険の認定のための調査・検査が必要なので)」などと指示されることになると思います。 正直申しあげて、ご家族にもきちんと話したほうがよいと思います。 ご家族全体で経済的な負担を軽くする、ということも考えていったほうが良いからです。 生活保護を受けられれば受ける、国民年金保険料や国民健康保険料の免除などを受けられれば受ける‥‥などなど、やれることはまだたくさんあると思うのです。 あなただけの問題だとは考えないで、家族全体の問題として考えていってみて下さい。 そのときに身近な窓口となるはずなのが、病院のソーシャルワーカーさんたちです。ご両親やお医者さん以外でいちばん身近に接することができるはずの人、専門的な知識を持っているはずの人‥‥と言ったらよいでしょうか。 病気そのもののことだけではなくて、もっと広い視野で考えて下さるような人からサポートを受けられるといいですね。医療のことだけを考えていても不十分ですよ。
お礼
こんなに親身に詳しく教えてくださって本当にありがとうございます◎