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燃料電池と水素エネルギー社会について
燃料電池と水素エネルギー社会について質問します。 ある本に、「燃料電池によって水素エネルギー社会がくる。」という趣旨のことが書いてあって各種燃料電池のことが紹介してありました。(固体高分子型とか高温型燃料電池とか。) しかし、どれを見ても天然ガスやメタノールを使うようです。 海の水には水素がいっぱい含まれているように思うのですが、水から水素を取り出して燃料電池などでエネルギー源として使うことはできないのでしょうか。また、そのような研究は行われていないのでしょうか。 (もし行われているとすれば、どの程度進んでいるのでしょうか。)
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化学には至って弱いのですが、水素燃料電池に関する範囲で回答します。 水は水素と酸素の化合物で、「2H₂O」と書かれますね。しかし、これは純水(高純度の淡水=真水)で、実際に高純度の水素を得るには、電気分解法が一般に広く行われています。 電気分解には、電気抵抗の大きい高純度の真水でなければ、電源がショートして電気分解そのものが不可能です。水道水や河川・湖水・地下水等の自然水も、不純物を多く溶解・含有しているため、電気分解できません。ましてや海水はより多くの不純物を含むため、電気分解法で水素を取り出すことは不可能です。従って、電気分解には蒸留水を使いますが、蒸留するには熱エネルギーを消費します。 水素燃料電池は、水素と酸素を化合させたときに生じる「2H₂O+熱エネルギー」を、「2H₂O+電流」の形で取り出すための、電気分解の可逆性を利用したものです。 電気分解以外の方法は無いか? との質問かとも思いますが、化学的に水素を分離する方法があるかどうか、その具体的技術や効率については、承知していません。何らかの方法があるとしても、化学作用を促進させる媒体(触媒)が必要でしょう。都合の良い触媒があったとしても、その開発や高効率の分解法が発見されたとの報道には、接したことがありません。触媒等が環境に与える影響も考慮しなければなりません。化学電池や鉛蓄電池も、環境汚染の要因に成っています。 燃料電池以外にも、自然エネルギーを利用する発電方法は、色々考案もされ、実用化もされています。化石燃料や酸素さえも、40億年以上の太陽エネルギーの恩恵です。 一部には、『原子力こそ人類が手に入れた最高効率の安全なエネルギー』とする原発依存も、すでに『神話』となってしまいました。 太陽の恩恵を最大限に享受しながら、環境に優しく、安全且つ豊かな自然エネルギーの開発こそ待ち望まれます。
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- aburakuni
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燃料電池とは水の電気分解(2H2O+電気->2H2+O2)の逆反応を利用して電気を取り出すもので、水素(H)と空気中の酸素(O)が水(H2O)になる反応にはCO2が発生しない事で注目された訳です。 他の方も指摘されている様に、水を電気分解して水素を得るなら、逆反応の繰り返しであまり効率が良い話ではありません。 また水素は一番軽い元素であり、燃料電池の燃料原として直接使用するには超高圧か超低温が必要と言う難点があり、天然ガスやメタノールを燃料原として反応前に水素を取り出す方が容易なのです。 ただ、水素の製造法は多々ありますが、水蒸気として燃料原から水素を取り出すには良く使われています。
- jkpawapuro
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水から水素を取り出すとなると、もっとも簡単なのが電気分解になります。 これは簡単で小学校の実験室でも実験できますが、莫大な電気が必要になります。 まあ電気分解以外にも方法があるかもしれませんが、無から有は生まれないようにエネルギーの無いところからエネルギーは取り出せませんので、結局水素と同等のエネルギーを取り出すことはできません。 海から水素エネルギーを取り出すのは、貯められない運べないエネルギーを貯められる運べる(たとえば車の燃料などとして積める)エネルギーに変えるだけであって、エネルギーを生み出す手段にはなりえないことを御理解してください。 天然ガスや石炭から水素を取り出すのは、石油の節約としては一定の意味があります。 いかんせん原油は高いですし埋蔵量も少ないですから。 また電池はエネルギー効率も高いですし、CO2の回収技術が確立されれば工場で石炭から水素を生産しCO2はその場で回収などといった方法でCO2排出削減はできるかもしれません。 ただ本質的にはエネルギーの形態を変えるだけです。エネルギー源そのものにはなりえません。 もし原発なり地熱なり太陽光なり、化石燃料に依らない手段でありあまる発電ができるようになれば、その電力をもとに水素を生産し利用できる時代が来るかもしれません。(これなら真にクリーンですね。) まあ100年単位で先の話なのでしょうけど。
まだ机上プランですけど、大型の船に太陽電池や風車を積んで洋上で発電し、その電気を使って海水を電気分解して水素を取り出し、それを陸に搬送して燃料電池に使う…という案があります。これなら電気を直接保存したり利用しているわけではなく、水素として貯蔵しているため、自然エネルギー最大の欠点「出力が安定しない」ことが問題ではなくなります。貯蔵や移送がしやすい利点もあります。それに船なら、立地の問題もありません。また雨天や凪が続くときは晴れや風のある場所に移動して発電・水素製造を続けられます。 ただしこれを実現するには、でっかい発電船が複数必要になるし、それにまだまだ燃料電池自体の値段が高すぎる問題もあります。国に予算があったら、1隻試作すればいいんでしょうけど。造船業への支援にもなるし。
- ulti-star
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海の水には水素がいっぱい含まれているように思うのですが、水から水素を取り出して燃料電池などでエネルギー源として使うことはできないのでしょうか。 水から水素にするにはエネルギーが必要です=エネルギーの保存をしているだけで無意味
お礼
ありがとうございます。勉強になりました。