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弥生時代の鉄と銅の比率は

弥生時代に鉄と銅が一緒に入ってきたそうですが、 生産比率はどれくらいだったのでしょうか? 鉄は実用品で銅は祭器ですから、鉄が圧倒的に多かったとおもうのですが、 青銅器の印象が強くて、鉄の印象が薄いです。 よろしくお願いします。

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回答No.2

生産比率は、誰も分からないのではないでしょうか。 生産比率を出す前提として、鉄、青銅それぞれの(日本列島内における)生産高を推定せねばなりませんが、それは、とても困難なことだと思います。 例えば、銅鏡一つ採り上げても「国産か否か」という論争が続いています。 しかし、鏡や太刀が中国や朝鮮から贈られたとしても、鉄器や青銅器の材料の輸入量に比べると少量ですから、無視することにして、「使用量」に関する情報を調べてみました。 (1)JOGMEC独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構  レポート「第2章 我が国の銅の需給状況の歴史と変遷」 http://mric.jogmec.go.jp/public/report/2006-08/chapter2.pdf  弥生・古墳時代のすべての銅器、青銅器に使用された銅は総計でも100t に満たない、と推定されている。 (2)富田徹男氏サイト「連載科学技術史論叢2」 http://t4tomita.lolipop.jp/htr/fst02.html  日本においても和銅以前の古墳時代に使われた銅は総量で1トン以下とされており、この程度であれば地上にある自然銅で間に合ったと考えられている。 (3)新井宏氏サイト「金属を通して歴史を観る」 http://members3.jcom.home.ne.jp/arai-hiroshi/magazine/baundary/b25.doc   (5ページ)筆者の推定では,古墳時代の鉄使用量は年60トンくらいである.弥生時代はおそらく1桁低い水準だったであろう。 (4)京都国立博物館 考古/歴史のお話「銅鐸は何個作られたか」 http://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/data/kouko/75dotaku.html  1500個あるいは3300個かも知れない。まだ千個あるいはそれ以上の数の銅鐸が、出土せずにどこかで埋まったままであることも、推定できる。(2000年12月) 上記はいずれも列島内で「使用」された鉄、銅の推定です。 これを基に、弥生時代には鉄器と青銅器とでは、どちらが多かったか、を考えてみましたが、これも私にとっては難問です。 鉄の使用量に関しては、上記(3)しかネタがありません。 「弥生時代はおそらく1桁低い水準だったろう」と言われても、弥生時代全期を通じて鉄器が使用されたわけではなく、鉄器が急速に広まるのは弥生中期頃からです。 そこで、「古墳時代の鉄使用量は年60トンくらい」の1/10を弥生時代の使用量(年6トン)とすれば、300年間で1800トンになります。 そもそも、「古墳時代の鉄使用量は年60トンくらい」と、かなりはっきりした値であるのに、弥生時代のそれは、あまりにもあいまいな数字ですね。 専門家でもこの程度しか推定できないということでしょう。 この結果だけでは、圧倒的に鉄器が多いということになりますが、こんないい加減な数値では腑に落ちません。 しかし、上記(3)5ページには、「弥生時代の頃には,中国ではすでに大規模な製鉄がおこなわれており,鉄価は安く,それを輸入して使用する方が,(以下略)」とあります。 鉄器の方が武器としても、農具・工具にしても丈夫で長持ちしますから、入手し易いのであれば、やはり鉄器の方が多かったのかな、と思ったりしています。 その見返りに何を貢いだのだろう、と想像すると楽しくなります。

その他の回答 (1)

回答No.1

こんな表があります。 http://home.b06.itscom.net/kodaishi/page019.html 鉄は農具、工具などの小物実用品に使った場合、使用場所が分散し、再生使用する場合も屑になったり、酸化物がばらばらになったりして、後世出土発見できるものが少なくなるでしょう。 銅でも似たことは起きるでしょうが、鉄よりは残存発見率は高いかもしれません。

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