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硫酸にはなぜ酸化力がないのか?

H2SO4あるいはSO4^(2-)の硫黄は酸化数が6で、 これが硫黄の最高酸化数だと思いますが、 ならば、これ以上酸化されようがないんですから、 硫酸は強い酸化力をもって然るべきであるように思います。 しかし、実際のところ、希硫酸は酸化力を持たず、 濃硫酸も熱してSO3が発生して初めて強い酸化力を持ちます。 これはどういうことなのでしょう?

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回答No.1

説得力がある議論だったので、思わず、そうだなぁ、何故だろうと、一瞬、考えさせられてしまいました^^。 質問者さんが大学生だったら、おそらく、もっと理論的というか、高尚・小難しい回答が必要だと思うので、私の手には負えないところですが、 高校生だったら、次のように考えておけばOKかと思います。 あ、先にツッコんでおくと、単なるタイプミスだと思いますが、発生するのはSO2です。 例えば、 水・H2Oの、Hの酸化数は、-2、 過酸化水素・H2O2の、Hの酸化数は、-1、 水素・H2の、Hの酸化数は、0 H2OのHの酸化数は最低だから、増加しやすい、 二酸化炭素・CO2の、Cの酸化数は、-4 一酸化炭素・COの、Cの酸化数は、-2 炭素・Cの酸化数は、0 H2O,CO2の酸化数は並べた中で最低だから、増加しやすい、 つまり、自らは還元されやすいので、酸化力がある。 と言われたら、ちょっと待てよ、と、言いたくなりますよね?^^ 実際に、酸化力・還元力があるのは、どっちも真ん中だけです。 ポイントは、酸化数の考え方は、そういう変化が起こってしまう ときは、どういう反応が起こるかを予測できる、しかし、 そういう反応が本当に起こるかどうかを、それだけで、 予測できる訳じゃない、ということです。 上の2つの並びの真ん中の物質は、化学的にやや不安定、 その上の物質は、きわめて安定、 下の物質は、微妙、ということで、 真ん中から上への移動は、割と起こりやすい、 真ん中から下への移動は、条件次第、 大雑把にいうとそういうことに、 条件次第というのは、例えば、強い酸化力を持つ 相手に会うと、過酸化水素は還元剤として働く、 なんてことですね。 そこで、硫酸ですが、このSO4イオンという奴は かなり安定なイオンなので、簡単には壊れない、 ただ、H2OやCO2ほどには安定でなく、 濃度ほぼ100%で、熱を加えてやると、壊れる程度 には不安定、 硝酸の場合には、そもそも、窒素がひどく安定なので、 普通の燃焼程度では、なかなか窒素酸化物は発生しません。 つまり、言い方はザックリし過ぎですが、元々、窒素は 酸素とそんなに仲良くない、やや無理にくっけているので、 一触即発の仲ほどでなくても、比較的ケンカ別れしやすい、 なので、条件が揃えば、薄くて、熱を加えない状態でも、 酸化剤として働く、 そういうことだと思っておけば十分かと思います。 そういう意味では、過や重のつく酸は、普通より余分に 酸素を含んだ酸なので、比較的不安定にもなりやすく、 酸素も出しやすいので、酸化剤になりやすい、とか、 次亜塩素酸・HClOなんかは、比較対象が、塩素酸・HClO3 だから、酸素少なくて、亜どころか次まで付いているけど、 安定な塩酸・HClに比べると、やっぱ、酸素多いので、 みたいなことを考えるのは、多少、覚える足し程度には なるかもしれません。

morogon
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 高校生なので、大雑把な説明で大丈夫です。 なるほど、酸化数はそれが酸化剤として働きうるか、還元剤として働きうるかの目安でしかなく、 実際に酸化力(還元力)を持つかはその物質の安定度次第というわけですね。 考えてみれば、最高酸化数ということはその原子がオクテットなわけだから、 一応は安定していると見ていいのですね。 まあ、高校化学なら覚える量はたかが知れているので、素直に覚えようと思います。 あと、重箱の隅をつつくようで申し訳ないのですが、 H2OのHの酸化数は純粋に-1で、CO2、COのそれぞれの酸化数は-でなく+ですよね? これによってその例の意義が失われるかと言われたら全くそんなことはないので、 別にどうでもいいことなのですが、一応。 いずれにしても、とても分かりやすい説明でした。 どうもありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • Saturn5
  • ベストアンサー率45% (2270/4952)
回答No.3

酸化力を決めるのは酸化数ではありません。 酸化数が変化したときの安定度の違いが酸化力の差になります。 Clの最高酸化数は+7で、HClOのClは+1ですが酸化力が高いです。 なぜなら、HClOは不安定だからです。 酸化数0のO2は高温にすると酸化力がありますが、酸化数-1のH2O2は 常温でも安価数があります。これは、H2O2の方が不安定だからです。 HNO3はやや不安定なもの(光で分解する)ので酸化力があります。 H2SO4は高温にしなければSO2を発生しませんので、常温では 酸化力はほとんどありません。

morogon
質問者

お礼

どうもです。 不安定なものが安定になろうとして酸化剤・還元剤として働くという大原則を忘れてました。 ありがとうございます。

  • nious
  • ベストアンサー率60% (372/610)
回答No.2

2M以下の希薄な硝酸には酸化力は殆どありません。

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