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サブリメイションポンプの原理について
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- kenojisan
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まず一般的に言って、蒸気圧の高い(蒸気を発生しやすい)物質以外では、蒸着を行っても真空は悪くなりません。例えば、通常の金属類を真空中で加熱蒸発させると、蒸発した金属原子は真空容器の内壁などに付着すると、内壁の温度は低い(ほぼ室温)ので再蒸発することは無く薄膜状に付着します。付着(蒸着)直後の新鮮な金属表面は化学的に活発ですので、飛んでくる真空中に残っているガス分子(たいていは、水素、酸素、炭素原子の組み合わせ)がぶつかると、高い確率で分子を捕らえて化合物のような形で取り込んでしまいます。つまり、真空度を高める働きがあります。鉄やニッケルなどの一般的な金属を蒸着しても有る程度このような働きが有るのですが、チタンは化学的により活発な金属なのでポンプ効果が高いのです。 サブリメーションポンプとして使う時には、ガス分子の補足確率をより高めるために液体窒素で蒸着パネルを冷却するのが普通です。以上のことより、原理的にはどのような使い方をしても有る程度真空度を良くする(圧力を下げる)働きがあるはずですが、実際にはチタンフィラメントを加熱するために、フィラメント自身からのガス放出やフィラメントからの熱輻射で暖められた真空容器内のパーツ類からのガス放出、特に真空容器を頻繁に大気に戻す場合は、サブリメーションポンプの蒸着パネルに以前に付着させたチタン膜が大気中のガスを大量に吸着してますので、わずかの加熱で予想外に大量のガス放出をしてしまいますので、注意が必要です。 さらに、期待するような真空度を達成するためには、ポンプの排気速度(残留ガス分子の吸着速度)を適切に設計する必要が有るので、十分な蒸着パネル面積とポンプの真空容器への接続口の大きさを考えておく必要が有ります。
- wild_herbs
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こんばんは まずは「ゲッター作用」で検索してみてください ゲッター作用については簡単に説明すると 清浄なチタン膜を形成して飛んでくる分子との 化学反応によって吸着している(接触ゲッター)わけです 例えば静電気を帯びた下敷きに埃が吸い付く感じです(悪例w) 気圧が空間中の分子数に関係しているとわけですから 吸着されれば圧力は減少していくのがイメージできます さらにその上からどんどん蒸発したチタンがやってきて 吸着分子がチタン膜中に埋まっていきます チタンを蒸発させているのに気圧が上がらないのは チャンバー容積に対してポンプのアパーチャーが 十分小さい(その正確な比は分かりません)せいだと思います それでも元のチタンに含まれる不純物が多いと 放出ガスが大量に発生して到達圧が上がるそうです 参考になれば幸いです
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お礼
遅れましたが、回答ありがとうございます。 ご指摘の通り、ゲッター作用について 調べていましたが、よく分かりませんでした(苦笑 もう少し調べて勉強して見ます。 >チタンを蒸発させているのに気圧が上がらないのは >チャンバー容積に対してポンプのアパーチャーが >十分小さい(その正確な比は分かりません)せいだと思い>ます 以上の説明の部分が、いまいち分かりませんでした^^; もう少し詳しく説明して頂けると幸いです。